パニック障害で車の運転が怖い時の対処法・克服法は?トンネルが怖い時はどうする? | ぱにらぼ
発作の対処法

パニック障害で車の運転が怖い時の対処法・克服法は?トンネルが怖い時はどうする?

パニック障害で車の運転が怖い時の対処法・克服法は?トンネルが怖い時はどうする?

パニック障害を患ってから、車の運転が怖くなった
トンネルに入るのが怖い…」

パニック障害に悩んでいる人の中には、「自分のせいで渋滞が発生したらどうしよう」「トンネルの中で事故を起こすかもしれない」という不安から車の運転が怖くなり、外出や遠出を控える人が少なくありません。

不安から友人や家族との外出やお出かけができないのは、つらいですよね。

そこでこの記事では、車の運転が怖い時の対処法や克服方法について解説します。トンネルが怖いときの対処法もお伝えするので、車の運転に悩んでいる人は参考にしてみてください。

この記事の要約
  • 運転中に発作が出たら無理をせず、車を路肩に止め落ち着ける状況を確保しよう
  • 舐めている飴に意識を向けるなど、別のことに集中すると発作への不安が和らぎやすくなる
  • 高速道路の運転中に発作が出たら、約1km間隔で設置されている『非常電話』を活用しよう

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ライター

新見 正則 医師

新見正則医院院長。西洋薬を使わず、漢方など副作用や依存性の少ない方法で治療を行う。重症度の高いパニッ...

ライター

おおた

小学生の子を持つWebライター。周囲にパニック障害や不安・うつ・発達障害に悩む友人が多いことから、「...

車の運転が怖いと感じる3つの理由

車の運転

パニック障害に悩む人のなかには、車の運転が怖いと感じる人も多くいます。

「なぜ車の運転が怖いと感じるのか?」それには、おもに3つの理由があります。

理由1. 過去に車の運転中に、不安になる経験をした

過去、車の運転中に不安な気持ちがこみ上げたり、息苦しくなったりする症状が現れた実体験があることによって、運転が怖くなってしまう人もいます。

「また同じような症状が起きたらどうしよう」
「あの時のような不安な症状が起きるのがこわい」と考えると、つい心配になってしまうためです。

理由2. 特定の場所や環境での車の運転が不安

日常での車の運転を不安に感じたり、怖くなったりすることはないものの、特定の場所や環境が怖くなり、遠出や普段と違う場所への車の運転ができないと悩む人も少なくありません。

“特定の場所” には、以下のようなものがあります。

・高架
・高速道路
・渋滞
・トンネル
・長い橋
・怖くなったら車を止められるような場所がない、狭い道

車の運転中に不安な気持ちが強くなっても、路肩に車を止めて気持ちを落ち着かせたり、服用している薬を飲んだりできない場所は、心配になりやすいです。

理由3. 発作によって、事故を起こしてしまうのではないかと不安

パニック障害に悩む人には、「症状や発作が出て、運転中に事故を起こしたらどうしよう」「自分のせいで、渋滞が起きて迷惑をかけてしまうかもしれない」と考えてハンドルを握ることを避ける人もいます。

「今日は大丈夫」と思っても、いざハンドルを握ると、心配になった…という経験をした人もいるのではないでしょうか。

運転中にパニック発作が起きたときの対処法

車の運転中にパニックが起きたり、不安な気持ちが大きくなったりしたときは、どのように対処すればいいのでしょうか。

対処方法を知っておけば、不安な症状が車の運転中に起きたとしても焦らずにすむので、チェックしておきましょう。

対処法

歌を歌うなど、他のことに意識を向ける

不安な気持ちに意識が向くと、さらに緊張や恐怖が高まり、不安が増長されてしまいます。「車の運転中にパニックになったら・苦しくなったらどうしよう」という心配な気持ちが、別のものに向くように、意識を変えてみましょう。

好きな歌を歌ったり、目につくものを声に出したり、数字を数えたりするなど意識を車の運転からそらす” ことで落ち着く場合もあ るのでおすすめです。”飴をなめる” 、”飲み物を飲む” なども意識をそらす上で効果的な方法なので、試してみるとよいでしょう。

路肩に車を止めて、落ち着くまで待つ

不安な気持ちや息苦しさを感じたら、”まずは安全に停車する” ことを心がけましょう。

ハザードランプを点けて路肩に車を止めて、症状が落ち着くのを待ちます。一般道では、車道から離れた場所に車を止めてから気持ちが落ち着くのを待ちましょう。

友人や家族など同乗者がいれば、助けを求めたりそばにいたりしてもらいましょう。1人で車を運転していて動けなくなってしまった場合は、手持ちの電話で『道路緊急ダイヤル(♯9910)』に電話すると、管制センターの指示を仰いだり、レッカー車の手配に協力してもらえたりするので、おすすめです。(参考:nicot+会員専用コンテンツより

https://nico.team/panilabo/mindfulness-meditation-for-panic-disorder-108

トンネルで不安な症状が起きたときの対処法

トンネル

一般道の運転は大丈夫でも、トンネル内での運転に不安や恐怖心を覚える人も少なくありません。トンネルの中で事故を起こしたり、不安な状態になるのではないかと思うと心配になりますよね。

ただ、トンネル内には「もしも」の時に備えた対策・配慮がされているので、事前に知っておくと安心です。

トンネルの中には、 必ず車が止まれるスペースが用意されています。 一般的な太く長いトンネルであれば路肩がありますし、 路肩が無いトンネルでも、 緊急停止区域というのが750mずつにあります。 また、トンネル内は200mずつの間隔で、 非常用電話も設置されています。(引用:nicot+会員専用コンテンツより

なお、予期不安の対処法をより詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

パニック障害で予期不安の症状が出た際の対処法!原因や予防策も紹介

高速道路で不安な気持ちになったときの対処方法

高速道路

高速道路では、約1km間隔で『非常電話』が設置されています。

『非常電話』は、 受話器を取るだけで “道路管制センター” につながります。SAやPAまで運転するのが不安な場合は、ハザートランプをつけて車を安全な場所に止めてから非常電話のある場所まで向かいましょう。

“ガードレールの後ろに避難” して、非常電話まで向かえば安全です。

少し運転できそうな場合は、”SAやPAまで異動して水分補給” をしたり、車から出て外の空気を吸ったりして体調や気持ちが落ち着くまで待ちましょう。近くにICの出口がある場合は、”下道” に降りた方が安全性が高まります。

補足:「#9910」とは?

#9910』は、”道路緊急ダイヤル” へつながる番号です。

幹線道路(一般道路・高速道路)で運転に関するアクシデントがあった時に連絡することで、アクシデント解消に向けてサポートを得られます。 

『道路緊急ダイヤル (#9910) 』は、固定電話からもドコモ、au、softbank各携帯電話メーカーのスマホなどからも、24時間無料でつながります。 

運転中に体調不良などで困ったときは、車を路肩に停めて、 道路緊急ダイヤルに連絡し、管制センタ ーの指示を仰ぐのも1つの手段です。

運転への恐怖心を克服する方法

克服

運転に恐怖や不安感があるために、友人との外出や家族とのお出かけができなくなるのはつらいですよね。

車の運転自体や、特定の場所を避けていたりすると、さらに不安な気持ちが大きくなり、運転をしてみよう、克服しようとする気持ちが生まれなくなってしまうこともあります。

運転が怖いと感じる症状を克服するための方法・ステップを知っておきましょう。

克服ステップ① 不安な症状が出る「状況」を確認する。

車の運転が怖い」といっても、どんな場面や状況で不安な気持ちになるかは人によって異なります。

まずは、どんな状況で不安な気持ちが大きくなったり、車の運転が怖くなったりするのかをリストアップして、自分の状況を確認してみましょう。

克服ステップ② できそうなところから挑戦していく

「運転が怖い気持ちを克服しなくては!」と気構えるほど、かえって気持ちがつらくなってしまうことがあります。

まずは、少しずつ運転に慣れていくためにも、自宅の近くで数100mだけ車の運転をしてみたり、家族や友人に同乗してもらいながら、近くの目的地まで往復してみるなど、できそうなところから挑戦してみるといいでしょう。

ハンドルを握ろうとすると不安になるなら、運転席に座ってみる、ハンドルに触ってみるだけでも十分です。

頑張ろう、克服しようと気負わずに、”少しずつチャレンジ” していきましょう。

スモールステップが大事です。焦らず、気負わず、少しずつ「大丈夫だった」というあんしん体験を積んでいきましょう。

新見先生(新見正則医院 院長/飯田橋駅徒歩すぐ

無理せず、少しずつ運転できる距離を延ばそう

車 運転 女性

パニック障害に悩んでいる人の中には、「事故を起こしたらどうしよう」「運転中に不安な症状が出たら他の人に迷惑をかけてしまう」「私のせいで渋滞が起こるのでは…」などと考えて、車の運転を避ける人は少なくありません。

家族や友人とお出かけや遠出がしたいのに、運転への恐怖心から楽しみが減るのはつらいですよね…。

ただ、対策と克服方法をきちんと学ぶことで、車の運転への恐怖を克服できたケースも数多くあります

車の運転中に気分が悪くなったり、不安な症状が起きたりしたら、ハザードランプをつけて安全な場所まで退避しましょう。

そして、車の運転への恐怖を克服するなら、“自分が知っている道から少しずつ慣れていく” のがおすすめです。まずは、体調の良い日に、ハンドルを握って自宅の近くを走ってみるところから、ゆっくりと調整していくと良いでしょう。

なお、パニック障害・不安障害のお役立ち記事を配信している『ぱにらぼ』では、パニック障害専門コミュニティ『nicot+(ニコットプラス)』を運営しています。

「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。

「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画をご覧ください。

無料配布している本動画は、91%の方が解説された内容を実践し、症状の改善を実感しています。にこっとプラスでどんなことが知れるのか、気軽に効果的な対処法を知りたい方は、ぜひ一度お試しください。