パニック障害で旅行に行けない時の対処法!予防策も紹介【症状別】 | ぱにらぼ
発作の対処法

パニック障害で旅行に行けない時の対処法!予防策も紹介【症状別】

パニック障害で旅行に行けない時の対処法!予防策も紹介【症状別】

「怖くて旅行に行けない…」
「明日から旅行だと思うと、怖くて眠れない…」
「どうしたら安心して旅行に行けるようになるんだろう…」

「もし移動中や旅先でパニック障害の症状が出てしまったら…」そんな恐怖から、旅行に行くのが怖いと感じている方は多いですよね。

また、同じようにパニック障害に苦しむ人がどんなふうに対処しているのか、気になる方もいるはず。

そこで、この記事では次の症状別で、パニック障害で旅行に行けない時の対処法を解説します。

旅先でパニック障害に陥らない予防策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 知らない場所に身を置くことへの恐怖から旅行に行くのが怖くなる
  • 「つらくなったらすぐ帰ろう」と言い聞かせると不安が和らぐ
  • 旅行は時間に余裕を持ったスケジュールで楽しもう

なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画を無料配布しています。

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ライター

新見 正則 医師

新見正則医院院長。西洋薬を使わず、漢方など副作用や依存性の少ない方法で治療を行う。重症度の高いパニッ...

なぜパニック障害で旅行に行くのが怖くなるのか

パニック障害を抱える方が旅行に行くことを恐れる主な理由は「安全でない場所」や「すぐに逃げ出せない状況」に置かれることへの不安です。

旅行は非日常を楽しむ娯楽である反面、日常とは異なる場所で生活することでもあります。日常とは異なる環境で過ごす旅行中は、予期せぬ事態が発生しやすく、これが不安を増大させます。

また旅行中は普段の生活リズムが崩れやすく、ストレスの管理が難しくなることも、不安を感じる要因となり得るのです。

パニック障害で旅行に行けない時の対処法

旅行へ行けないほどの不安を感じた場合は、自分の感情を受け入れることで、気持ちを落ち着けましょう。

「明日は楽しみにしていた旅行だ。無理してでも行かないと…」と自分を追い込むのではなく「本当は怖くてたまらない。楽しめるか不安…」などと、心の声へ正直になるのです。

そのうえで、「家にはいつでも帰って来れる。旅行を続けるのが難しくなったら、すぐに帰ってこよう」と自身に言い聞かせることで、不安を和らげられます。

また、旅行へ一緒に行く家族や友人に不安な胸の内を打ち明けることで、不安を和らげるのもおすすめです。

旅先でパニック発作が出た時の対処法

ここでは、旅先でパニック発作が出た時の対処法を、5つのステップにまとめて紹介します。

※パニック発作とは
パニック発作とは突然、強烈な恐怖や不安をともなうことで、激しい心拍数の増加(心臓がドキドキする)・発汗・震え・息切れや息苦しさ・胸の痛みや不快感・めまいやふらつきなどの症状が生じることです。発作は予測不能で、数分から数時間続くことがあります。

STEP1:静かで落ち着ける場所に移動する

パニック発作が起きた際は、繁華街といった賑わう場所や人混み離れ、静かな場所を探して移動しましょう。

公園のベンチやホテルのロビー・自分の部屋など、人目が少なく気持ちを落ち着けられるところが理想的です。外部からの与えられる刺激を減らし、自身の感覚に集中する空間を確保することで、発作を和らげられる環境を用意しましょう。

STEP2:気持ちを落ち着かせながら深呼吸する

安全な場所に着いたら、次は気持ちを落ち着けながら深呼吸を行いましょう。

鼻からゆっくりと空気を吸い込み、お腹が膨らむのを感じてください。そして、口からゆっくりと息を吐き出し、お腹が凹むのを感じるまで続けます。

数分間この深呼吸を繰り返すことで、心拍数が落ち着き、身体が落ち着いて行きますよ。

STEP3:一口ずつゆっくりと水を飲む

深呼吸をしつつ、口の渇きを感じたら少しずつ口に水を含み、ゆっくり飲みましょう。水分補給はもちろん、少しずつ一定の間隔で水を飲むことで、心が落ち着きやすくなります。

また、ゆっくりと水を飲むことは現在の行動に意識を集中させ、不安から気持ちを遠ざけることにもつながります。

STEP4:頭の中でポジティブな言葉を繰り返す

自分自身にポジティブな言葉を繰り返し言い聞かせることで、不安な感情を打ち消し、気持ちが落ち着きやすくなります。「この発作はすぐに楽になる」「私は大丈夫」などといった前向きな言葉を言い聞かせましょう。

実際に「にこっとプラス」の会員さんのなかには、旅行中にポジティブな言葉を言いかせることで、気持ちを落ちるけている方がいらっしゃいました。

昨日、一昨日と久しぶりに旅行に行ってきました
初めて頓服を飲んで行動してみたけどそんなめちゃくちゃ効いている感じはなく、きっと効いてくる大丈夫と言い聞かせながら対処法を色々試しながらの旅行でした。
やっぱ狭いところや人が多いところは苦しくなり焦ってしまう時があってしんどかったけど全体を通してみたら行ってよかったなと思える旅行でした

不安・パニック障害専門のオンラインサポートコミュニティ「nico+(にこっとプラス)」

ポジティブな言葉は、不安や恐怖を和らげるきっかけとしても作用します。

STEP5:「今この瞬間」に意識を向ける

現在に意識を集中させることで、過去の悪い記憶や未来への不安を和らげることができます。この対処法は「マインドフルネス」とも呼ばれています。

自分の呼吸や手元にある物の感触・周囲の音などへ意識を向けることで、心が落ち着きます。今現実で起きていることへ意識を集中させることで、発作中の過度な不安や恐怖を和らげられますよ。

なお、次の記事では原因や予防策も交え、パニック発作が出た時の対処法を詳しく解説しているのでよければ参考にしてください。

パニック障害で発作が出た際の対処法!原因や予防策も紹介

旅行へ行く前に予期不安が出た際の対処法

※予期不安とは
予期不安とは、再びパニック発作が起こることを恐れ、その可能性を予期して感じる持続的な不安感です。意識的に発作が起こりやすい状況や場所を避ける原因になることで、日常生活に支障が起きるケースもあります。

旅行へ行く前に予期不安が出た際は「最悪帰ってくればいい」と自分に言い聞かせることで、不安を和らげましょう。

実際に「にこっとプラス」の会員さんのなかには「いつでも帰って来れる」「不安は長くは続かない」などといった言葉を自身に言い聞かせることで、不安を和らげている方がいらっしゃいました。

前日の今日でも楽しみな気持ちの時間と絶対無理なんじゃないかと不安な時間と波があって。
そんな時は無理なら仕方ない。最悪帰ってこれば良いと思えました。
不安になったら長くは続かないって思うようにします。

不安・パニック障害専門のオンラインサポートコミュニティ「nico+(にこっとプラス)」

また自分の状況や症状を理解しており、一緒に旅行へ行く家族や友人のことを思い出すことで、安心感を膨らませるのも良いでしょう。

家族と一緒なら安心っていうの分かります。
私も家族とだから出かけようと思えたので。
やっぱり普段の私を一番見てくれてるのでダメになっても分かってくれるっていう安心感があります。
予期不安が強く出て眠れなくても限界まで疲れたら人間って眠れますよね!!

不安・パニック障害専門のオンラインサポートコミュニティ「nico+(にこっとプラス)」

上記へ積極的に取り組むことで、旅行前に感じる不安を軽減できるでしょう。

なお、予期不安の対処法をより詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

パニック障害で予期不安の症状が出た際の対処法!原因や予防策も紹介

旅先で広場恐怖の症状が出た際の対処法

※広場恐怖とは
広場恐怖とは、パニック発作が起こった場合に逃げ出すのが困難な場所や状況(人混み・電車やバス・エレベーターやエスカレーターなど)へ陥ることへの恐怖です。特定の場所や状況を避けることで、生活が制限され、日常活動に支障をきたすケースがあります。

旅先で広場恐怖が出た際は、下記の対処法が効果的です。

  • リラックスできることに焦点を当てる:症状が現れた際は、周囲の環境から注意をそらし、リラックスできることに焦点を当てましょう。音楽を聴く、本を読むなど、心を落ち着かせることが先決です。
  • 少しずつ恐怖に慣れていく:広場恐怖の症状を和らげるには、徐々に恐怖のある状況へ慣れていくことも重要です。少しずつ公共の場に滞在する時間を延ばすなど、完全に恐怖を避けず慣れていくことで、不安を乗り越えることにつながります。

また広場恐怖の症状が出た際にすぐ対処できるよう、旅先で宿舎から出発する前に、目的地の周辺で症状が出た際に落ち着けそうな場所をピックアップしておきましょう。静かな場所やリラックスできるカフェなどが良いですね。

安全地帯を把握しておくことで、症状が出たとしてもすぐ安全な場所へ移動できますよ。

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旅先でパニック障害に陥らない予防策

ここからは、旅先でパニック障害に陥らない予防策を、3つにまとめて紹介します。

  • ゆとりのある旅行スケジュールを組む
  • 症状への対処法を練習しておく
  • 旅行を共にする家族や友人に事情を説明しておく

ゆとりのある旅行スケジュールを組む

過密なスケジュールは、ストレスを増加させ症状が出やすい状況につながります。そのため、旅行はゆとりのあるスケジュールを組みましょう。

具体的には、一日の予定に余裕を持たせ、休憩時間を多めに設けておくのがおすすめです。また、移動の際も時間に追われないよう、十分な移動時間を確保しておきましょう。

スケジュールに余裕を持つことで、予期せぬトラブルが発生しても対応しやすくなり、旅先でのストレスが溜まりづらくなりますよ。

症状への対処法を練習しておく

旅先でできるよう、旅行前にここまで解説した対処法を練習しておきましょう。

前述した対処法を前もって練習しておかないと、旅先で症状に苦しんだ際、すぐに実践するのは困難です。あらかじめ練習しておけば、症状が出た時でもすぐに対処できる状態が自信につながります。

備えあれば憂いなし。安心して旅行を楽しめるよう、対処法は練習しておきましょう。

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旅行を共にする家族や友人に事情を説明しておく

あらかじめ、旅行を共にする家族や友人に、パニック障害について説明しておくことも重要です。

具体的な症状やどのようなサポートが必要かを明確に伝えておくことで、発作が起きた際に協力して発作や不安を和らげてもらえます。また、一緒に旅行をしている人たちが症状を理解してくれていることは、安全感にもつながります。

症状を一人で抱え込むことはありません。話すのは億劫かもしれませんが、少しずつでも症状について話してみましょう。

旅先でのパニック障害によくある悩み

最後に、旅先でのパニック障害へよくある悩みにまとめて回答します。

  • 飛行機内で症状が出た際はどうしたらいい?
  • 症状へすぐに効く薬はある?
  • いきなり長期間での旅行はやめた方がいい?

飛行機内で症状が出た際はどうしたらいい?

飛行機内でパニック発作が起きるのは、閉鎖的な空間と逃げ場のない状況が原因で、不安が増幅されるためです。発作が出た際は、下記の対処法を試してください。

  • 気持ちを落ち着けながら深呼吸する
  • 温かい飲み物を飲む
  • リラックスできる音楽を聴く
  • 安心できる人とコミュニケーションを取る

症状へすぐに効く薬はある?

パニック障害の症状を緩和するための医薬品は存在しますが、使用前には必ず医師と相談し、処方を受けましょう。

医師への相談なしに市販薬を服用しては、症状が悪化してしまう可能性や副作用でより苦しむことにもなりかねません。

旅行へ行く前に、医師へ相談し必要に応じて薬を処方してもらいましょう。その際、適切な服用方法もしっかりと聞いておきましょう。

なお、本メディア「ぱにらぼ」の監修を務める新見先生の「新見正則医院」では、パニック障害の症状をヒアリングしたうえで、適切な処方が受けられます。専門の主治医が決まっていない方は、この機に一度ご受診ください。

いきなり長期間での旅行はやめた方がいい?

いきなり長期間での旅行はおすすめできません。パニック障害を抱える方にとって、いきなりの長期旅行は大きなストレスになる可能性が高いからです。

そのため、まずは日帰りといった短い期間での旅行から始め、徐々に慣れていくのがおすすめです

まとめ

この記事では、症状別にパニック障害で旅行に行けない時の対処法を解説しました。

パニック障害を抱える方が旅行を楽しむには、いかに事前の準備と適切な対処を行えるかが重要です。旅先で症状が出た際にすぐ対処できるよう、旅行へ出かける前に日常生活で今回紹介した対処法を練習しておきましょう。

なお、周囲にパニック障害の悩みを相談できず、おひとりで悩まれている方は「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。

「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画をご覧ください。

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