パニック障害で寝るのが怖い時はどうしたらいい?対処法や原因も紹介 | ぱにらぼ
発作の対処法

パニック障害で寝るのが怖い時はどうしたらいい?対処法や原因も紹介

パニック障害で寝るのが怖い時はどうしたらいい?対処法や原因も紹介

「不安で夜寝るのが怖い…」
「寝ている間に発作が出たらどうしよう…」
「どうすれば安心して寝られるようになるんだろう?」

パニック障害への不安から、夜寝るのが怖いと感じている方は多いですよね。

「不安に苛まれず、安心して寝られたら…」そんな気持ちから、寝不足や寝つけない日々をどうにかしたい人もいるでしょう。

また、実際にパニック障害に苦しむ人がどんなふうに対処しているのか、気になる方もいるはず。

そこで、パニック障害で寝るのが怖いと感じた時の対処法を、不安に苛まれる原因も交えて解説します。安心して寝れるようになるコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 夜寝るのが怖くなるのは発作への恐怖が原因
  • カモミールティーやホットミルクなどを飲むと気持ちが落ち着きやすくなる
  • 湯船で身体を温めると眠りにつきやすくなる

なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画を無料配布しています。

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ライター

新見 正則 医師

新見正則医院院長。西洋薬を使わず、漢方など副作用や依存性の少ない方法で治療を行う。重症度の高いパニッ...

寝るのが怖くなるのはパニック障害の「予期不安」が原因

夜寝るのが怖くなるのは「予期不安」と呼ばれるパニック障害の症状が原因です。

予期不安とは、パニック発作が起こる可能性を予期することで過剰に不安を感じる症状を指す言葉です。例えば、「またパニック発作が起きたらどうしよう」といった考えが頭をよぎり、寝ること自体が怖く感じてしまいます。

予期不安は、パニック障害の症状の一部として現れることが多く、特に夜間といった静かな時間帯に強く感じられることがあります。頻繁かつ継続的に不安感を覚えることで、睡眠不足や日中の疲労感が増し、症状が悪化する悪循環に陥ることもあるのです。

なお、夜不安になる原因を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

夜になると不安に襲われるのはなぜ?夜不安になった時の5つの対処法

予期不安から寝るのが怖いと感じた時の対処法

ここでは、予期不安から寝るのが怖いと感じた時の対処法を、4つにまとめて紹介します。

腹式呼吸で気持ちを落ち着かせる

予期不安を感じた時は、腹式呼吸が効果的です。腹式呼吸といった深い呼吸を意識的に行うことで、副交感神経(※1)を刺激し、気持ちを落ち着かせることができます。

具体的には、鼻からゆっくりと息を吸い込み、腹部が膨らむのを感じながら数秒間息を止めます。その後、腹部がへこむのを感じながら、ゆっくりと息を吐き出します。腹式呼吸を繰り返すことで、不安を和らげることができます。

※1 副交感神経とは
副交感神経とは、臓器や器官などの働きを抑える神経系です。自動車におけるブレーキの役割を果たすものです。副交感神経を盛んに働かせることで、心拍数を下げる効果が期待できます。

部屋に柔らかい光を灯す

部屋に柔らかい光を灯すことも、予期不安から寝るのが怖いと感じた時の対処法として効果的です。柔らかい光を灯すことで、リラックスした雰囲気を作り出し、気持ちを落ち着かせることができます。

強い光や青白い光は脳を刺激し、逆に不安を増幅させてしまいます。暖色系の間接照明やアロマキャンドルなどを使得ことで、心地よい環境を作ることができるのです。

頭の中で肯定的な言葉を繰り返す

頭の中で肯定的な言葉を繰り返すことも、予期不安から寝るのが怖いと感じた時の対処法として効果的です。

不安を感じた状況では自然と悲観的な言葉で頭がいっぱいになってしまいますよね。「私は大丈夫」「部屋にいれば安全だ」「この不安はすぐになくなる」など、意識的に頭の中で肯定的な言葉を繰り返すことで、自己暗示をかけ不安を和らげられます。

肯定的な言葉は安心感を与えることにもつながります。

聴き慣れた音楽やラジオを流す

聴き慣れた音楽やラジオを流すことも、予期不安から寝るのが怖いと感じた時の対処法として効果的です。聴き慣れた音楽やラジオを流すことで、安心感が増し、自然と気持ちが落ち着くようになります。

実際に「にこっとプラス」の会員さんのなかにも、不安で眠れない時に落ち着ける音楽やラジオを流している方がいらっしゃいます。

私も以前は、夜勤のお仕事でしたので、中々寝付けなかったり、夜中に何回も起きてしまったりしていました…!
寝ないと!となると余計寝れなくなってしまうので、目をつむるだけでも脳は休まると聞いてからは、目をつむって落ち着ける音楽やラジオなど流していました。

不安・パニック障害専門のオンラインサポートコミュニティ「nico+(にこっとプラス)」

なお、流す音楽は普段から聴いている好きな曲や落ち着くBGMなどがおすすめです。どんな音楽を流せばいいのかわからない人は、YouTubeで「寝る前に聴く曲」などと検索し、好みのBGMを見つけてみてください。

カフェインを含まない温かい飲み物を飲む

カフェインを含まない温かい飲み物は、体を温め安心感を増幅させることにつながります。なお、カフェインは覚醒作用があるため、就寝前や予期不安の症状に苛まれた際は避けましょう。

カモミールティーやホットミルクなど、リラックス効果が期待できる温かい飲み物を飲むことで、気持ちを落ち着けることができますよ。

なお、予期不安の対処法をより詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

パニック障害で予期不安の症状が出た際の対処法!原因や予防策も紹介

寝る前にパニック発作が出た時の対処法

寝る前にパニック発作が出た時は、下記の対処法を試してみるのがおすすめです。

  • 目を閉じて落ち着ける場所を想像する:目を閉じて、穏やかな場所をイメージしてみてください。自分が好きな場所や、安心できる景色を思い浮かべることで、心を落ち着けることができます。例えば、自分にとってリラックスできる場所を思い浮かべると良いでしょう。
  • 「永遠に続くものではない」と自身に言い聞かせる:パニック発作は永遠に続くものではありません。発作が起きた時は、「これは一時的なもので、必ず収まる」と自分に言い聞かせながら、無理に何かをしようとせず、落ち着いて発作が収まるのを待ちましょう。時間が経てば自然と症状が軽減していくはずです。焦らず、リラックスしながら待つことが重要です。

※パニック発作とは
パニック発作とは突然、強烈な恐怖や不安をともなうことで、激しい心拍数の増加(心臓がドキドキする)・発汗・震え・息切れや息苦しさ・胸の痛みや不快感・めまいやふらつきなどの症状が生じることです。発作は予測不能で、数分から数時間続くことがあります。

なお、次の記事では原因や予防策も交え、パニック発作が出た時の対処法を詳しく解説しているのでよければ参考にしてください。

パニック障害で発作が出た際の対処法!原因や予防策も紹介

睡眠時にパニック発作が出た時の対処法

睡眠中にパニック発作が起きると、突然の恐怖感で目が覚めてしまうこともあります。このような時は次の手順で気持ちを落ち着けましょう。

  • 1.目が覚めたらまず深呼吸をする:発作で突然目が覚めた時は、前述した深呼吸をしてみましょう。ゆっくりと鼻から息を吸い口から吐き出すことで、落ち着きを取り戻すことができます。
  • 2.部屋の照明を少し明るくする:真っ暗な部屋は不安感を増幅させることがあります。手元のライトや近くにある照明を点け、柔らかい光を取り入れましょう。
  • 3.リラックスできる曲・BGMを流す:前述した好きな曲やBGMを流し、気持ちを落ち着けましょう。目が覚めた際にすぐ音楽が流せるよう、携帯やオーディオは近くに用意しておきましょう。
  • 4.水を一杯飲む:冷たい水を一杯飲むことで、気持ちを落ち着けることができます。口の中が乾燥していると、不快感が増す原因になるからです。目が覚めた際にすぐ水分補給できるよう、近くにペットボトルや水筒を置いておきましょう。

なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画を無料配布しています。

91%の方が動画の内容を実践し、症状の改善を実感。気軽に効果的な対処法を知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

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夜安心して寝れるようになる4つのコツ

ここからは、夜安心して安心して寝れるようになるコツを、4つにまとめて紹介します。

  • 就寝前のルーティンをつくる
  • 毎日同じ時間に寝る
  • 就寝前はスマホの使用を控える
  • 症状について相談できる人をつくる

就寝前のルーティンをつくる

次のような、就寝前のルーティンを作ることで、不安を感じるきっかけが減り、安心して寝られるようになります。

  • 湯船に入り身体を温める
  • 入浴後はストレッチする
  • 寝る前に好きな音楽を聴く など

上記のように、限りなく自分がリラックスできる行動を習慣づけるのがおすすめです。

湯船に入ることで、快眠を促す効果が期待できます。また、ストレッチは筋肉の緊張をほぐし、心を落ち着ける効果が期待できます。

毎日同じ時間に寝る

規則正しい睡眠スケジュールを維持することは、体内時計を整えるのに役立ちます。毎日同じ時間に寝ることで、就寝時間が近づくにつれ自然と眠くなり、同じ時間に目が覚めるようになります。

休日も含めて毎日同じ時間に寝起きすることで、睡眠のリズムが整い、入眠もスムーズになりますよ。平日は23時に就寝し、7時に起床するといったリズムを習慣づけることで、不安感を覚えるきっかけが少なくなるでしょう。

就寝前はスマホの使用を控える

スマホやタブレットなどの電子機器は、ブルーライトを発し、脳を覚醒させてしまうことがあります。特に、ブルーライトはメラトニンという睡眠ホルモンの分泌を抑制し、入眠を妨げることが科学的に証明されています。

そのため、就寝前の1時間は電信機器の使用を控えるよう、意識しましょう。代わりに好きな音楽を聴いたり、本を読んだりするのもおすすめです。

症状について相談できる人をつくる

症状や不安を気軽に相談できる人をつくりましょう。

家族や友人・一緒に住むパートナーなど、症状について話せる相手がいることで、不安が軽減されます。話すことは気持ちが整理され、安心感を得ることにもつながります。「相談できる人がいる」という安心感は、不安に苛まれるきっかけを作らないことにもなるでしょう。

実際に「にこっとプラス」の会員さんのなかにも、友人に相談できたことで安心できたと感じた人がいらっしゃいました。

今日は久しぶりに「なんだか息苦しい感じがするな」と感じる1日でした。先程、寝ようと布団に入りしばらくしたところで急に冷や汗が出て激しいドキドキに襲われ思わず友達に助けの電話をかけてしまいました。
ここ最近はパニック発作も落ち着いていたので「これはパニック発作じゃなくて私やばいのかも」と怖くなりました。
でも友達が電話に出てくれ、声を聞くと治まってきたのでやっぱりパニック発作なのだと思います。

不安・パニック障害専門のオンラインサポートコミュニティ「nico+(にこっとプラス)」

ただ、なかには「身近に相談できる人がいない…」「心配や負担をかけたくない…身近な人にほど相談するのを躊躇してしまう…」という方もいますよね。

そんな方は、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加する、不安パニック専門のオンラインサポートコミュニティ「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。

「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。

「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画をご覧ください。

無料配布している本動画は、91%の方が解説された内容を実践し、症状の改善を実感しています。にこっとプラスでどんなことが知れるのか、気軽に効果的な対処法を知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

就寝前・睡眠時のパニック障害によくある悩み

最後に、就寝前・睡眠時のパニック障害へよくある悩みにまとめて回答します。

  • 眠れない時は睡眠薬を服用すべき?
  • 夜に食べたり飲んだりしないほうがいいものは?

眠れない時は睡眠薬を服用すべき?

寝られない時は、無理をせず薬を服用するのも手段の1つです。実際に「にこっとプラス」の会員さんのなかには、適度に薬を処方することで、安眠できたという方がいらっしゃいました。

寝れないってほんと辛いですよね
私もたまたま寝れない日があるとこのまま寝れなかったらどうしようと不安になってしまいます。
薬も飲んだら負けみたいに前は思ってました。
でも、飲んで、ぐっすり寝れたり、好きなことができたら、そのほうがいいかな〜と思い飲んでます

不安・パニック障害専門のオンラインサポートコミュニティ「nico+(にこっとプラス)」

ただし、睡眠薬を服用するかは医師に相談したうえで判断しましょう。服用の量や頻度を誤れば、副作用や症状の悪化を招きかねません。自己判断で睡眠薬を使うことは避けましょう。

睡眠薬にはさまざまな種類があり、短期間の使用に適したものから長期間の使用を避けるべきものまであります。医師の指導の下で使用することで、副作用や依存のリスクを最小限に抑えられます。また、薬だけに頼るのではなく、睡眠環境の改善やリラックス法の習得も併せて行うことが重要です。

なお、本メディア「ぱにらぼ」の監修を務める新見先生の「新見正則医院」では、パニック障害の症状をヒアリングしたうえで、適切な処方が受けられます。専門の主治医が決まっていない方は、この機に一度ご受診ください。

なお、不安で眠れない時にできる対処法をより詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。

不安で眠れない時はどうする?すぐにできる7つの対処法(即効性)

夜に食べたり飲んだりしないほうがいいものは?

下記の食べ物・飲み物は夜にとらないよう、注意しましょう。

  • カフェイン:コーヒーや紅茶・チョコレートなどへ含まれるカフェインには覚醒作用があり、入眠の妨げになります。カフェインの影響は数時間続くため、夕方以降は控えるようにしましょう。
  • アルコール:一見、眠りやすくなるように感じられますが、通常時よりアルコールを摂取した時の方が浅い睡眠になりがちです。途中で目が覚めてしまうことも増えるため、就寝前の飲酒は避けましょう。
  • 重い食事:揚げ物といった消化に時間がかかる食べ物は、胃腸が働き続けてしまい、快適な睡眠を妨げるきっかけになります。就寝の2〜3時間前には食事を済ませ、夕食は消化の良い軽めの食事を心がけましょう。
  • 糖分:高糖質な食べ物や飲み物は血糖値の急上昇と急降下を引き起こし、睡眠のリズムを乱す可能性があります。甘いお菓子やジュースなどは避けるようにしましょう。

まとめ

この記事では、パニック障害で寝るのが怖いと感じた時の対処法を解説しました。

パニック障害を抱える方にとって、寝るのが怖いと感じることは珍しくありません。今回紹介した対処法を実践し、安心して睡眠できる状況を整えましょう。