電車でパニック障害が出た時の対処法!予防策も紹介【症状別】 | ぱにらぼ
発作の対処法

電車でパニック障害が出た時の対処法!予防策も紹介【症状別】

電車でパニック障害が出た時の対処法!予防策も紹介【症状別】

「電車に乗ってる時に発作が出たらどうすればいいんだろう…」
「他の人たちはどう対処しているんだろう?」

通勤や通学など、さまざまな場面で使用する機会の多い電車。交通手段として非常に便利ではありますが、電車に乗ることに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

「電車内でパニック症状が出て、周りに迷惑をかけたらどうしよう」と不安に思うこともありますよね。しかし、仕事やプライベートでどうしても電車に乗らなくてはいけない、という方もいるはずです。

そこで、本記事では次の症状別に電車でパニック発作が起きた際の対処法を解説します。

事前にパニック発作が起きた際の対処法を知っておけば、気持ちが楽な状態で電車に乗れます。あわせて、電車内でパニック障害に陥らない予防策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 車内でパニック発作が出た際は深くゆっくりと呼吸しよう
  • 出口の近くにいることや1号車に乗るのも予期不安への対処に効果的
  • 無理せず少しずつ電車に乗れるよう練習しよう

なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画を無料配布しています。

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ライター

新見 正則 医師

新見正則医院院長。西洋薬を使わず、漢方など副作用や依存性の少ない方法で治療を行う。重症度の高いパニッ...

電車内でパニック発作が出た際の対処法

ここでは、電車内でパニック発作が出た際の対処法を、5つにまとめて紹介します。

なお、電車内で対処が厳しい状況または対処しても症状が改善しない場合には、無理をせず次の駅で途中下車するようにしましょう。

※パニック発作とは
パニック発作とは突然、強烈な恐怖や不安をともなうことで、激しい心拍数の増加(心臓がドキドキする)・発汗・震え・息切れや息苦しさ・胸の痛みや不快感・めまいやふらつきなどの症状が生じることです。発作は予測不能で、数分から数時間続くことがあります。

深くゆっくりと呼吸をする

パニック発作が起きた際には、深くゆっくりと呼吸をすることが大切です。浅い呼吸を深い呼吸に変えることで、気持ちが落ち着きパニック発作がおさまることがあります。

呼吸の際には、「5秒かけて息を吐く、5秒息を止める、5秒息を吸う、5秒息を止める」といった呼吸法を試してみてください。息を吸って吐くの間に息を止める時間を作ることで、息を吸いすぎることによる過呼吸発作を抑えることができます。

5秒間が長く感じられる時には、3秒にするなどして調整してください。無理はしないことが大切です。

また、いざパニック発作が起きた時に上記の呼吸法ができないということがないように、普段の生活の中で意識的に練習しておきましょう。

注視できるものを見つける

電車内でパニック発作が起きた際には、注視できるものを見つけるようにしてください。身の回りにあるものに意識を向けることで、意識を不安な感情から遠ざけることができます。

外の看板や近くにいる人のカバンの色など、目に見えるものを5つ確認してみましょう。他にも、電車の音や音楽などの聞こえる音を5つ確認してみたり、いま自分が感じていることを5つ確認してみることもおすすめです。

意識を五感に集中させることで少しずつ不安な感情が薄れていき、気持ちが楽になっていきます。電車内でパニック発作が起きた際には、注視できるものを見つけるようにしましょう。

リラックスできる音楽を聴く

リラックスできる音楽を聴くことは、パニック障害の発作を早期に落ち着かせる効果が期待できます。自身の好きな音楽を聴くのでも問題ありませんが、ゆっくりなペースで歌詞がない音楽がおすすめです。

歌詞がある音楽の場合、歌詞の内容に意識が向いて脳が休まらない可能性があります。そのため、波の音や鳥のさえずり音、川のせせらぎ音など、歌詞のない音楽を聴くことが効果的です。

しかし、人によっては自分の好きな音楽を聴く方が落ちつくという場合もあります。その場合には、最も自分が落ち着ける音楽を聴くようにしてください。

落ち着けるスペースに移動する

電車内でパニック発作が起きた際には、落ち着けるスペースに移動するようにしましょう。人が多かったり、出口が遠かったりする場合には、不安な感情が大きくなってしまう可能性があります。

そのため、出口の近くに移動したり、外の景色がみられるような場所へ移動することが大切です。また、自分の中で落ち着ける場所があれば、そこに移動するのもひとつの方法になります。

落ち着けるスペースに移動したら、深くゆっくりと呼吸をしたり、注視できるものを見つけてみてください。

自分の状況を客観視する

自分の状況を客観視することも、電車内でパニック発作が起きた際には効果的な方法です。

実際に「にこっとプラス」の会員さんのなかには、電車内でパニック発作が起きた時に自分の状況を客観視することで発作がおさまったという方がいらっしゃいました。

鼓動が早くなり、呼吸が浅くなり、手汗が酷く緊張状態。”わぁ、やっぱりこうなるんだ…不安は上がってくるのかなぁ…”と思っていたのですが、車内を見渡し、そこに自分がいるのを客観視していると不安の山がそれ以上高くなることはなく、少しずつ平静に戻っていきました。

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紹介した口コミのように、電車内でパニック発作が起こったら一度車内を見渡してみてください。自分の状況を客観視することで意識が発作から逸れるため、不安な感情がおさまる効果が期待できます。

なお、次の記事では原因や予防策も交え、パニック発作が出た時の対処法を詳しく解説しているのでよければ参考にしてください。

パニック障害で発作が出た際の対処法!原因や予防策も紹介

電車へ乗る前に予期不安の症状が出た際の対処法

※予期不安とは
予期不安とは、再びパニック発作が起こることを恐れ、その可能性を予期して感じる持続的な不安感です。意識的に発作が起こりやすい状況や場所を避ける原因になることで、日常生活に支障が起きるケースもあります。

電車へ乗る前に予期不安の症状が出たら不安を感じても仕方ありません。そんな時には、以下2つの対処法を試してみてください。

  • なるべく出口の近くにいる
  • 1号車に乗る

なるべく出口の近くにいることで、いざという時に逃げられるという安心感から気持ちが楽になることがあります。出口の近くにいれば外も見やすいため、注視するものを見つけやすいことも大きなメリットです。

また、電車の一号車に乗ることも効果的な方法です。電車の一号車は車掌さんが近くにいるため、何かあったときにすぐに助けを求められます。近くに助けてくれる人がいることがわかれば、安心して電車に乗ることができます。

なお、予期不安の対処法をより詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

パニック障害で予期不安の症状が出た際の対処法!原因や予防策も紹介

電車内で広場恐怖の症状が出た際の対処法

※広場恐怖とは
広場恐怖とは、パニック発作が起こった場合に逃げ出すのが困難な場所や状況(人混み・電車やバス・エレベーターやエスカレーターなど)へ陥ることへの恐怖です。特定の場所や状況を避けることで、生活が制限され、日常活動に支障をきたすケースがあります。

電車内で広場恐怖の症状が出ると、不安な気持ちが大きくなってしまいますよね。広場恐怖の症状が出た際には、まずは落ち着けるスペースに移動することが大切です。

移動するスペースとしては、なるべく出口付近がおすすめです。もちろん、自分の中で落ち着ける場所があれば、そこに移動するのも問題ありません。

自分の中で落ち着けるスペースに移動したら、深呼吸をしたり、リラックスできる音楽を聴くなどして気持ちを落ち着けてみましょう。また、対処法を試してみても不安がおさまらない場合には、無理せず次の駅で降りることもひとつの方法です。

なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画を無料配布しています。

91%の方が動画の内容を実践し、症状の改善を実感。気軽に効果的な対処法を知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

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パニック障害で電車に乗れない時はどうしたらいい?

パニック障害で電車に乗れない時には、無理して乗る必要はありません。まずは、電車に乗れるように練習をしていきましょう。

実際に、練習によって電車に乗れるようになったという方も多くいます。そのため、できる範囲で少しずつチャレンジしていくことが大切です。

どうしても電車に乗らなくてはいけなくなった場合には、飴や温かい飲み物などの安心できるグッズを用意して乗りましょう。電車に乗る際も無理する必要はないため、不安が大きくなったら次の駅で降りるようにしてください。

また、家族や友人のような信頼できる人と一緒に乗ることも効果的です。どうしても電車に乗らなくてはいけなくなった場合には、事情を話して協力してもらいましょう。

電車内でパニック障害に陥らない予防策

ここからは、電車内でパニック障害に陥らない予防策を、5つにまとめて紹介します。

  • 混雑時の乗車は避ける
  • 安心できるものを用意しておく
  • 乗る前に飲み物を買っておく
  • 1番後ろの車両に乗る
  • 電車に乗る練習をしておく

パニック障害に陥らない予防策を知っておくことで、いざという時に焦らず対処できます。それぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。

混雑時の乗車は避ける

1つ目の予防策は、混雑時の乗車は避けることです。混雑時に電車に乗ると、周りの音がいつも以上に気になり、不安な気持ちが大きくなることがあります。

人が多いとすぐに逃げられなかったり、落ち着くスペースに移動できないといったことから不安に感じても仕方ありません。そのため、緊急の場合以外には、なるべく混雑時の乗車は避けるようにしましょう。

お住まいの地域や利用する電車によって混雑する時間帯は異なります。ネットで調べることで乗る予定の電車の混雑時間がわかるため、事前にチェックしておくことが大切です。

安心できるものを用意しておく

安心できるものを用意しておくのも、電車内でパニック障害に陥らない予防策の1つです。電車内で不安を感じた時の対処用に、気持ちを落ち着かせる次のような道具を用意しておくことはとても重要になります。

  • 飴やガム
  • イヤホン
  • 温かい飲み物

実際に「にこっとプラス」の会員さんのなかには、安心できるものを用意して電車に乗る方も多いです。

安心できるグッズ(ホットハーブティ、ミントスプレー、飴、
ガム、イヤホン、柔らかいタオル、お気に入りの本などです)や
対処法を準備して、大荷物でチャレンジしていました。

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自分が安心できるものを用意して電車に乗っているというだけで気持ちは楽になります。ぜひ試してみてください。

乗る前に飲み物を買っておく

3つ目の予防策は、乗る前に飲み物を買っておくことです。電車に乗る前に冷たい水やお茶を飲むことで、不安や緊張をほぐすことができます。

もちろん温かい飲み物でも問題ありません。温かい飲み物の場合には、カモミールティーやラベンダーティーなどのリラックス効果のあるものや、緑茶やココアなどがおすすめです。

事前に飲み物を買っておき、電車内で不安な気持ちが出てきた際に飲むようにしましょう。炭酸飲料やカフェイン類、アルコールなどの飲み物は、パニック発作を起こす原因となることがあるため、避けるようにしてください。

1番後ろの車両に乗る

4つ目の予防策は、1番後ろの車両に乗ることです。1番後ろの車両には、最後尾で乗客対応をしている車掌さんが乗っています。

もしパニック発作が起きても車掌さんが駆けつけてサポートしてくれるため、安心して電車に乗れます。また、電車によっては1番後ろの車両にトイレがあることも多いです。

近くにトイレがあることがわかっていれば、楽な気持ちで電車に乗れるでしょう。新幹線に乗る場合も1番後ろの車両に車掌さんがいるため、チケットを予約する際には1番後ろの車両の席を取るようにしてください。

電車に乗る練習をしておく

5つ目の予防策は、電車に乗る練習をしておくことです。パニック障害で悩んでいる方で電車に乗ることに不安を感じる方は多くいます。

すぐに克服して乗れるようになることは難しいため、少しずつ練習することが大切です。実際に「にこっとプラス」の会員さんのなかには、練習したことで電車に乗れるようになったという方も少なくありません。

最初は、電車に乗る前に緊張と不安がありましたが
回数を重ねるごとに不安がなくなり
最近は、乗る前に少し緊張する程度で
乗ってからは、”あれ?大丈夫っぽい”を感じてます。

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今日も電車に挑戦してきました!
前回は、駅のホームまで挑戦のつもりが電車に乗れそうだったので1駅往復で乗り、今日は、2駅のつもりが3駅目の少し大きな駅まで往復で乗ってきました。
前回もそうだったのですが、駅に行くまで緊張はするものの、不安はあまり上がって来ず。
駅に着いたら、アレ?電車に乗れるカモ!と思い、電車に乗ると、緊張も不安も薄くなり、まだ先まで行けるカモ!という現象が起きます。

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少しずつでもいいので、練習してみましょう。

とはいえ、周りにパニック障害について話せる人がいないと悩んでいる方もいますよね。そんな方は、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加する、不安パニック専門のオンラインサポートコミュニティ「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。

「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。

「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画をご覧ください。

無料配布している本動画は、91%の方が解説された内容を実践し、症状の改善を実感しています。にこっとプラスでどんなことが知れるのか、気軽に効果的な対処法を知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

電車でのパニック障害によくある悩み

最後に、電車でのパニック障害によくある悩みへまとめて回答します。

  • 車内で吐き気を催した時はどうしたらいい?
  • 1人では乗らないほうがいい?
  • 症状へすぐに効く薬はある?

よくある悩みに対する対処法を知っておけば、実際に電車に乗った際に安心して過ごせるため、必ずチェックしておいてください。

車内で吐き気を催した時はどうしたらいい?

車内で吐き気を催した時には、無理せず次の駅で降りるようにしてください。万が一吐き気を我慢できなくなった時のために、エチケット袋を用意しておくこともひとつの方法です。

また、事前に車内で吐き気を催しそうな可能性がある場合には、車掌さんのいる車両に乗っておきましょう。そうすれば、いざという時にすぐ車掌さんが駆けつけてくれます。

新幹線に乗っている場合には、多目的スペースに案内してくれることもあります。多目的スペースは体調が悪いときの一次休憩所として人目を気にせず休めるため、吐き気を催した時には車掌さんに相談してみましょう。

1人では乗らないほうがいい?

可能な限り最初は1人では乗らないことをおすすめします。なぜなら、信頼できる人が近くにいることで不安が解消され、パニック発作が起こらない場合があるためです。

最初は誰かと一緒に乗り、慣れてきたら1人でチャレンジするようにしましょう。また、1人で乗れるようになった際も、家族や友人とすぐに連絡を取れるようにしておくことが大切です。

自分の状況を誰かに伝えられ、反応してもらえるというだけで安心感が高まります。最初は無理せず、練習から始めてみてください。

症状へすぐに効く薬はある?

症状を緩和する医薬品は存在しますが、使用前には必ず医師と相談し、処方を受けましょう。

医師への相談なしに市販薬を服用しては、症状が悪化してしまう可能性や副作用でより苦しむことにもなりかねません。

電車へ乗る前に、医師へ相談し必要に応じて薬を処方してもらいましょう。その際、適切な服用方法もあわせて効くのを忘れないようにしてください。

なお、本メディア「ぱにらぼ」の監修を務める新見先生の「新見正則医院」では、パニック障害の症状をヒアリングしたうえで、適切な処方が受けられます。専門の主治医が決まっていない方は、この機に一度ご受診ください。

まとめ

本記事では、電車内でパニック発作が起きた際の対処法や予防策について解説しました。電車は通学や通勤など、さまざまな場面で使用する機会の多い交通手段です。

そのため、どうしても電車に乗らなくてはいけないという状況になる場合もあるでしょう。そんな時は本記事で解説した内容を参考にしてみてください。

本記事があなたのお役に立てることを願っております。また、下の記事では旅先でパニック障害が起きた時の対処法について解説しています。目的地に到着した後に、安心して過ごすためにもぜひ参考にしてください。

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なお、周囲にパニック障害の悩みを相談できず、おひとりで悩まれている方は「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。

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