2024年07月03日
仕事中にパニック障害が出た時の対処法!予防策も紹介【症状別】...
「仕事中に発作が出たらどうすればいいんだろう...」「他の人たちはどう対処しているんだろう?」 「もし仕事中にパニック障害の症状が出てしまったら...」そんな恐怖から、職場に行くのが怖いと...
パニック障害に悩む方の中には、人混みに対して不安を感じる方も多いのではないでしょうか。人混みはパニック障害でなくても苦手と感じる人が多いため、パニック障害に悩む方はより不安ですよね。
しかし、人混みは日常生活を送る上で避けられないこともあります。そんな時、「人混みでパニック症状が出て、周りに迷惑をかけたらどうしよう」と心配になってしまうこともあるでしょう。
そこで、本記事では次の症状別に人混みでパニック発作が起きた際の対処法を解説します。
対処法がわかっていれば、万が一人混みを避けられなかったとしても、落ち着いて対処できます。人混みでパニック障害に陥らない予防策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画を無料配布しています。
91%の方が動画の内容を実践し、症状の改善を実感。気軽に効果的な対処法を知りたい方は、ぜひ一度お試しください。
ライター
新見 正則 医師
新見正則医院院長。西洋薬を使わず、漢方など副作用や依存性の少ない方法で治療を行う。重症度の高いパニッ...
目次
ここでは、人混みでパニック発作が出た際の対処法を、5つのステップにまとめて紹介します。
※パニック発作とは
パニック発作とは突然、強烈な恐怖や不安をともなうことで、激しい心拍数の増加(心臓がドキドキする)・発汗・震え・息切れや息苦しさ・胸の痛みや不快感・めまいやふらつきなどの症状が生じることです。発作は予測不能で、数分から数時間続くことがあります。
まず、人混みでパニック発作が出た際には人の少ない場所へ移動しましょう。人混みにい続けると、周りからどう思われているのかであったり、周囲の音がいつも以上に気になってしまいます。
精神的に辛くなってしまうため、人の少ない場所へ避難しましょう。人の少ない場所へ行けば、それだけで気持ちが少し楽になります。また、他の対処法を行う余裕も生まれます。
人混みでパニック発作が出た際には、その場で対処法を行うのではなく、人の少ない場所へ移動することを最優先にしてください。
人の少ない場所へ移動したら、呼吸を落ち着かせましょう。パニック発作が起こると、無意識のうちに呼吸が浅くなりがちになります。
呼吸が浅いままだと、よりいっそう不安に駆られてしまうため、気持ちを落ち着かせながら深呼吸することが大切です。深呼吸をする際には、息を吸って吐く間に「息を止める時間」を作ってみてください。
息を止める時間を作ることで息の吸いすぎを防ぎ、過呼吸発作を抑えることができます。浅くなった呼吸が元に戻れば心拍数や血圧が下がるため、少しずつ気持ちが落ち着いてくるでしょう。
人混みでパニック発作が出た際には、注視できるものを見つけ集中することも大切です。深呼吸の際に注視できるものを見つけることで、意識を不安な感情から遠ざけることができます。
注視するものは何でも問題ありません。建物や看板、空を飛ぶ飛行機など、周囲を見て何かないか探してみましょう。
注視できるものが見つからない場合には、道行く人のバッグや服の色などを確認することもおすすめの方法です。意識が五感に集中することで、少しずつ不安な感情が薄れていき、気持ちが楽になっていくでしょう。
パニック発作が出ている間は、「すぐに過ぎ去る」と自分に言い聞かせるようにしましょう。基本的には、パニック発作は数分で収まります。
発作の苦しみや恐怖は非常に強いものであることに間違いありません。ただ、パニック発作で死ぬことはないことや、「すぐに過ぎ去る」と自分に言い聞かせることが大切です。
良くも悪くも思い込みの力は絶大です。であれば、思い込みの力を良い方に使えるように意識してみてください。
1〜4のステップを実践して気持ちが少し落ち着いてきたら、家族や友人とコミュニケーションを取ってみてください。信頼できる相手とつながることで、より安心感を感じられます。
今の現状を伝えて、状況を整理してみましょう。また、可能であれば気持ちが落ち着くまで一緒に話してもらうことがおすすめです。
話していくうちに、いつの間にか気持ちが楽になり、パニック発作が収まることもあります。周囲の人に助けてもらいながら、パニック発作を乗り越えていきましょう。
なお、次の記事では原因や予防策も交え、パニック発作が出た時の対処法を詳しく解説しているのでよければ参考にしてください。
※予期不安とは
予期不安とは、再びパニック発作が起こることを恐れ、その可能性を予期して感じる持続的な不安感です。意識的に発作が起こりやすい状況や場所を避ける原因になることで、日常生活に支障が起きるケースもあります。
いざ人混みを見ると不安な気持ちになりますよね。人混みを見て予期不安の症状が出た際には、次の2つの対処法を試してみてください。
人混みを見て予期不安の症状が出たら、わざわざ無理する必要はありません。一度立ち止まって、気持ちを落ち着かせてみてください。
その際には、冷たい水やお茶を飲んでみるのもおすすめです。冷たい水やお茶を飲むことで緊張や不安が和らぐことがあります。
また、冷たい飲み物を首元に当ててみてください。ひやっとした感覚が意識をはっきりさせてくれるため、気持ちのコントロールがしやすくなります。
なお、対処しても症状が改善しない場合には無理せず休んだり、その日は人混みを避けるようにしましょう。
なお、予期不安の対処法をより詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。
→ パニック障害で予期不安の症状が出た際の対処法!原因や予防策も紹介
※広場恐怖とは
広場恐怖とは、パニック発作が起こった場合に逃げ出すのが困難な場所や状況(人混み・電車やバス・エレベーターやエスカレーターなど)へ陥ることへの恐怖です。特定の場所や状況を避けることで、生活が制限され、日常活動に支障をきたすケースがあります。
人混みは多くの人があらゆる方向に向かって進んでいるため、逃げづらく不安を感じる方も多いでしょう。どんな人がいるのかもわからないため、広場恐怖の症状が出てしまうこともありますよね。
人混みで広場恐怖の症状が出た際には、次の2つの対処法を試してみてください。
人混みで広場恐怖の症状が出た際には、自分が人混みにいるということを意識しないことが大切です。そのため、リラックスできる音楽を聴いたり、何か注視できるものを見つけることで気を逸らしましょう。
音楽を聴く際には、自分の好きな音楽でも問題ありませんが、波の音や虫の音のような歌詞のない音楽がおすすめです。ぜひ試してみてください。
なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画を無料配布しています。
91%の方が動画の内容を実践し、症状の改善を実感。気軽に効果的な対処法を知りたい方は、ぜひ一度お試しください。
ここからは、人混みでパニック障害に陥らない予防策を、3つにまとめて紹介します。
予防策を事前に把握しておけば、万全の状態で人混みにチャレンジできます。それぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
1つ目の予防策は、土日や祝日の外出は控えることです。土日や祝日は、仕事が休みの人が多いことから、平日よりも人混みが多く発生します。
いつもは人混みができないところまで人混みになっている可能性があるため、なるべく土日や祝日の外出は控えるようにしましょう。どうしても外出しなくてはならない場合には、外出する時間を工夫することが大切です。
駅やショッピングモールのような施設であれば、ネットで混雑状況を調べれば現状の様子がわかります。事前に調査してうまく人混みを避けるようにしましょう。
2つ目の予防策は、飲み物を買っておくことです。人混みで不安な感情が大きくなったら、冷たい水やお茶を飲んで気持ちを落ち着かせましょう。
飲み物を飲むことで気持ちがリセットされ、不安な気持ちが和らぐことがあります。もちろん、冷たい飲み物ではなく、温かい飲み物でも問題ありません。
温かい飲み物の場合は、ハーブティーのようなリラックス効果のあるものがおすすめです。用意できない場合には、ココアや緑茶などがおすすめです。
炭酸飲料やカフェイン類は、パニック発作を起こす原因となる可能性があるため、避けてください。
3つ目の予防策は、人混みに慣れる練習をすることです。人混みはパニック障害ではない人でも苦手と感じていることが多く、すぐに克服できるようなものではありません。
そのため、少しずつ練習をして人混みに慣れるようにしていきましょう。実際に「にこっとプラス」の会員さんのなかには、練習したことで人混みでも不安にならなかったという方も多くいます。
渋谷駅に到着した時、さすがに人の多さにザワザワしました。周りの音がやたらと聞こえてくる感覚があり、少し緊張が走りました。ここにいる間、ずっとこんな状態なのか?と不安が出てきました。
不安・パニック障害専門のオンラインサポートコミュニティ「nico+(にこっとプラス)」
が、しばらくすると周りの音に慣れていく感覚があり、やたらと聞こえていた音が気にならなくなっていきました。すると不安がサーっと消えていきました。
→結果、人混みは苦手だけど慣れる(笑)
最初は誰かに手伝ってもらいながら、少しずつ練習していくことが何より大切です。無理のない範囲でチャレンジしてみてください。
また、周りにパニック障害について話せる人がいないと悩んでいる方は不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加する、不安パニック専門のオンラインサポートコミュニティ「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。
とはいえ、周りにパニック障害について話せる人がいないと悩んでいる方もいますよね。そんな方は、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加する、不安パニック専門のオンラインサポートコミュニティ「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。
「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。
「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画をご覧ください。
無料配布している本動画は、91%の方が解説された内容を実践し、症状の改善を実感しています。にこっとプラスでどんなことが知れるのか、気軽に効果的な対処法を知りたい方は、ぜひ一度お試しください。
最後に、人混みでのパニック障害によくある悩みへまとめて回答します。
症状を緩和する医薬品は存在しますが、使用前には必ず医師と相談し、処方を受けましょう。
医師への相談なしに市販薬を服用しては、症状が悪化してしまう可能性や副作用でより苦しむことにもなりかねません。
出かける前に、医師へ相談し必要に応じて薬を処方してもらいましょう。その際、適切な服用方法もあわせて効くのを忘れないようにしてください。
なお、本メディア「ぱにらぼ」の監修を務める新見先生の「新見正則医院」では、パニック障害の症状をヒアリングしたうえで、適切な処方が受けられます。専門の主治医が決まっていない方は、この機に一度ご受診ください。
症状が出た時には、自分に対して「パニック発作で死ぬことはないから大丈夫」といった言葉をかけてあげましょう。「いざとなったら周りの人が助けてくれる」、「周りの人は敵じゃない」という言葉をかけることも大切です。
また、身近な人にパニック発作が起きた場合には、相手を尊重して共感や肯定する言葉をかけてあげてください。「発作が起きると心配で怖いよね」というような、今の状況をそのまま受け入れる気持ちを現す言葉が心の支えになります。
本記事では、人混みでパニック発作が起きた際の対処法や予防策について解説しました。人混みは日常生活を送る上で、どうしても避けられないこともあります。
そのため、本記事で紹介した対処法や予防策を参考にして、いざという時に落ち着いて対処できるようにしておきましょう。また、パニック障害は周囲の人の理解が何よりも重要です。
身近にパニック発作に悩んでいる方がいる場合には、発作が起きた際に相手を尊重して共感や肯定する言葉をかけてあげてください。助け合いながら、人混みを克服できるようにしていきましょう。
本記事はあなたのお役に立てることを願っております。また、以下の記事では、旅先でパニック障害が起きた時の対処法について解説しています。目的地に到着した後に、安心して過ごすためにもぜひ参考にしてください。
→ パニック障害で旅行に行けない時の対処法!予防策も紹介【症状別】
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