パニック障害の人に言ってはいけない言葉とは?支え方も紹介 | ぱにらぼ
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パニック障害の人に言ってはいけない言葉とは?支え方も紹介

パニック障害の人に言ってはいけない言葉とは?支え方も紹介

「パニック障害の人に言ってはいけない言葉ってどんなもの?」
「やってはいけないこととかがあるのかも気になる…」

パニック障害に悩む家族や友人を、どうサポートすればいいのかがわからず、悩んでいる方は多いですよね。

周りの接し方次第で、パニック障害は回復することもあれば、悪化してしまう可能性もあります。時には、パニック障害へ悩む人を不本意に苦しめているケースも。パニック障害へ悩む人を支えるには、症状を軽視せず、正しい知識をもとに接することが重要です。

そこで、本記事ではパニック障害の人に言ってはいけない言葉を紹介します。パニック障害の人にやってはいけないことも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 症状を軽視したり非難する言葉は、パニック障害へ悩む人を追い込むことにつながる
  • 励ましの言葉は「否定された」「わかってもらえなかった」と感じさせてしまうこともある
  • パニック障害の人にアルコールや喫煙を勧めるのはNG

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パニック障害は周りの接し方次第で回復・悪化する

冒頭で述べたように、パニック障害は周りの接し方(どう対処するか)次第で回復することもあれば、悪化することもあります。パニック障害になるのは、過度なストレス・緊張状態が長時間続くことが原因です。

そのため、適切な接し方・対処をすることでストレスを和らげることができ、パニック障害の克服につながります。一方で、適切な接し方・対処ができなければ、気づかないうちに相手を追い込んでしまい、克服までに長い時間がかかることも多いです。

パニック障害に悩む人を支えるには、パニック障害に対する正しい知識を持つことが何より大切です。

パニック障害の人に言ってはいけない言葉

ここからは、パニック障害の人に言ってはいけない言葉を、6つにまとめて紹介します。

  • 症状を軽視する言葉
  • 回復を急かす言葉
  • 批判・非難する言葉
  • 励ます言葉
  • 鼓舞する言葉
  • 他人の愚痴・悪口

症状を軽視する言葉

「そんなに大したことないでしょ」や「気にしすぎ」といった言葉は、パニック障害の人には言わないようにしましょう。なぜなら、症状を軽視するような言葉は、パニック障害に悩む人を追い込んでしまうためです。

また、「みんなも同じようなものだよ」といった他人と比較するような言葉も、相手の苦しみを軽視していると感じさせる可能性があります。パニック障害は医学的な問題であり、単なる意志の問題ではないため、このような発言は適切ではありません。

症状を軽視する言葉によって、パニック障害に悩む人が不安な気持ちを一人で抱え込めば、克服までに長い時間を要します。自分の発する言葉が、症状を軽視するものではないかを考えてから発するようにしましょう。

回復を急かす言葉

「落ち着いて」や「早く克服しよう」などの回復を急かす言葉も、パニック障害の人には言わないようにしましょう。。なぜなら、パニック発作中に「落ち着いて」と言われると、かえってプレッシャーになることがあるためです。

パニック発作中は、「このまま死んでしまうかもしれない」と思うほどの大きな不安と恐怖に襲われます。その際にプレッシャーがかかる言葉をかけられると、発作が悪化して過呼吸に発展してしまうこともあります。

言葉で心に圧力をかけないよう相手に配慮してコミュニケーションを取りましょう。

批判・非難する言葉

「何でそんなことでパニックになるの?」や「どうして不安になるの?」などの相手を批判・非難する言葉も、パニック障害の人には言わないようにしましょう。なぜなら、批判・非難されることで大きなストレスを感じさせてしまうためです。

パニック障害の発作は、繰り返し起こるのが特徴です。人によっては、あまり理解できないようなことがきっかけで発作が起こることも珍しくありません。

何度もパニック発作に遭遇すると、「また発作か」という気持ちになることもあるでしょう。しかし、「また発作か」という半ば呆れた気持ちがパニック障害に悩む人に伝わると、不快な気持ちにさせてしまいます。

また、「どうしてそんなことでパニックになるの?」など、理解しようとしていったつもりでも否定されたと感じる言葉もあります。発する言葉に否定の意味がないかは気をつけましょう。

励ます言葉

「しっかりして」や「気の持ちようだよ」などの励ましの言葉も、パニック障害の人には言わないようにしましょう。なぜなら、励まそうとして発した言葉が、逆に無力感を感じさせてしまうことがあるためです。

相手が不安になっている時には、励ます言葉や気持ちを切り替えられる言葉をかけたいと考えるかもしれません。しかし、相手は不安に思う気持ちを否定する言葉をかけられると、「不安感をわかってもらえなかった」 と感じてしまいます。

励ましてあげたいという気持ちは素晴らしいことです。ただ、相手が無力感や「不安感をわかってもらえなかった」 と感じないかを考慮した上で、言葉をかけるようにしましょう。

鼓舞する言葉

「頑張れ」といった鼓舞する言葉も、パニック障害の人には言わないようにしましょう。一見問題なさそうに思えますが、パニック障害に悩む人はすでに十分頑張っているという感覚があるため、鼓舞する言葉は負担に感じます。

実際に「にこっとプラス」の会員さんの中には、鼓舞する言葉が負担になったと感じた方がいました。

最近友達の言葉を卑屈に受け取ってしまいます。向こうに悪気はないと分かっていますが、ちょっとしたことでも私はいまパニックを患ってできないことが沢山あるのに理解されていない、、と落ち込むことが多々あり、その度友達までを嫌いになりそうになります。そんなことで嫌いになる自分にも嫌気がさします。
友達にちゃんと説明していないので当たり前とは思いますが、パニック障害のことを完全にわかってもらうのは難しいかなと思い病名と電車が苦手なことくらいしか言っておらず、そこの勘違い?から私に対して頑張れ!という感じで言われると辛いと言うか腹が立ちます。

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口コミのように、悪気はなくてもパニック障害に悩む人にとってはプレッシャーとなってしまう言葉があります。難しいところではありますが、鼓舞する言葉は避けるようにしましょう。

他人の愚痴・悪口

パニック障害に悩む人の前で、他人の愚痴・悪口を言うのは避けましょう。なぜなら、パニック障害に悩む人が「自分の悪口も言われているのではないか」と感じてしまうためです。

パニック障害に悩む人の多くは、「また発作が起きるのではないか」という不安(予期不安)と常に戦っています。そのため、「自分の悪口も言われているのではないか」と感じさせることで不安を感じ、発作につながることも否定できません。

また、パニック障害に悩む人の中には、他人の愚痴・悪口を聞くことを負担に感じる方もいます。そもそも他人の愚痴・悪口は聞いていて気持ちのいいものではありません。

そのため、パニック障害に悩む人の前で、他人の愚痴・悪口を言うことは避けましょう。

※予期不安とは
予期不安とは、再びパニック発作が起こることを恐れ、その可能性を予期して感じる持続的な不安感です。意識的に発作が起こりやすい状況や場所を避ける原因になることで、日常生活に支障が起きるケースもあります。

パニック障害の人にやってはいけないこと

ここからは、パニック障害の人にやってはいけないことを、5つにまとめて紹介します。

  • カフェイン・アルコールを勧める
  • 喫煙を勧める
  • 閉鎖的で換気が悪い場所への移動
  • 過度な運動の無理強い
  • 刺激が強いコンテンツを勧める

カフェイン・アルコールを勧める

パニック障害の人にカフェイン・アルコールを勧めることはやめましょう。なぜなら、カフェイン・アルコールは、パニック障害を悪化させる要因になるためです。

カフェインは精神科・心療内科の専門用語では、「精神刺激薬」と呼ばれています。摂取量が多くなると頭痛やめまい、吐き気などを起こします。

実際にコーヒー5杯分のカフェインを摂ると、パニック障害の人の半数以上は発作を起こすとされています。また、アルコールもパニック発作を起こす要因になるため、過度な飲酒には注意しましょう。

喫煙を勧める

喫煙もパニック障害の人には勧めないようにしましょう。なぜなら、カフェインやアルコールと同様に、喫煙もパニック発作のきっかけになる可能性があるためです。

喫煙は一時的に不安な気持ちを和らげますが、すぐに不安感が強まってしまいます。また、タバコは依存性が高く、ないと落ち着かなくなります。

結果的に、過度な喫煙によってパニック発作の頻度が増してしまうという可能性も否定できません。そのため、喫煙を勧めることは避けましょう。

閉鎖的で換気が悪い場所への移動

閉鎖的で換気が悪い場所にパニック障害の人を移動させるのは避けましょう。なぜなら、閉鎖的で換気が悪い場所にいることで不安な気持ちが大きくなり、パニック発作につながることがあるためです。

また、閉鎖的で換気が悪い場所は、広場恐怖の症状が出てしまう可能性もあります。広場恐怖の症状が出ると、公共交通機関や人前に出ることを避けるようになり、日常生活にも支障がでるケースも少なくありません。

パニック障害を早期に克服するためにも、閉鎖的で換気が悪い場所への移動は避けることをおすすめします。

※広場恐怖とは
広場恐怖とは、パニック発作が起こった場合に逃げ出すのが困難な場所や状況(人混み・電車やバス・エレベーターやエスカレーターなど)へ陥ることへの恐怖です。特定の場所や状況を避けることで、生活が制限され、日常活動に支障をきたすケースがあります。

過度な運動の無理強い

過度な運動を無理強いすることも、パニック障害の人にやってはいけないことのひとつです。定期的な運動はパニック障害の人にとって良いことではありますが、無理強いするとストレスを感じてしまう可能性があります。

また、運動して動悸が早くなることで不安な気持ちが大きくなり、発作につながってしまうことも珍しくありません。そのため、パニック障害に悩む人にとって無理のない範囲で運動に誘うようにしましょう。

刺激が強いコンテンツを勧める

刺激が強いコンテンツを勧めることも、パニック障害の人にやってはいけないことのひとつです。なぜなら、刺激が強いコンテンツが不安な気持ちを助長してしまう可能性があるためです。

パニック障害に悩む人の中には、周りからの刺激によって精神に負担がかかるケースも少なくありません。また、ホラー映画などをみて息苦しさを感じることもあります。

パニック障害の人と一緒にいる時には、刺激が強いコンテンツを見たり、勧めることは避けるようにしてください。

パニック障害の人が落ち着きやすくなる言葉

パニック障害の人を支える際には「不安が強くて苦しいよね」や「発作が起きると心配で怖いよね」といった言葉をかけるようにしましょう。

不安な気持ちに共感して肯定する言葉が、パニック障害に悩む人の心の支えになることは多いです。とくに、パニック発作が出ている時は身近な人に声をかけてもらうだけで、パニック障害の人は安心します。

他にも、「無理して頑張っているのを知っているよ」など、不安と戦っていることをほめる言葉をかけてあげることも大切です。

下の記事では、パニック障害の症状がでた時に安心した言葉を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

パニック障害の人が安心した7つの言葉とは?友達や家族への接し方や声かけ

パニック障害の人を支える5つのポイント

ここからは、パニック障害の人を支えるポイントを、5つにまとめて紹介します。

  • パニック障害への理解を深める
  • 症状別での対処法を練習する
  • 当事者の気持ちに「寄り添う」
  • 支えきれない時に自分を責めない
  • 症状に悩む人と情報交換する

なお、次の記事ではパニック障害に悩む人の支え方を詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。

パニック障害に悩む人を周りはどう支える?接し方や対処法も紹介

パニック障害への理解を深める

パニック障害の人を支えるには、症状への理解を深めることが何より重要です。本記事でも解説したように、パニック障害の人に対して良かれと思ってしたことが相手を追い込んでいたということはよくあります。

パニック障害に関する正しい知識を持っていないと、相手に過度なストレスを与えてしまい、克服までに長い期間を要します。だからこそ、パニック障害への理解を深め、適切な接し方・対処法をすることが大切です。

また、次の記事ではパニック障害の症状が出た際に落ち着く方法を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

パニック障害の症状が出た際に落ち着く方法!やってはいけないことも紹介

症状別での対処法を練習する

症状への理解だけでなく、対処法を練習しておくことも、パニック障害の人を支える上で重要です。パニック障害で出る症状は人によってさまざまです。

症状別での対処法を練習しておくことで、いざという時に落ち着いて対処できます。対処法を練習する際には、自身で覚える・練習するのも良いですが、当事者と一緒に練習するのもおすすめです。

お互いのすべきことが理解できていれば、発作が起きた時にスムーズに動けます。また、当事者との信頼関係を築くことにもつながります。

次の記事では、パニック障害の症状別の対処法や予防策を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

パニック障害に悩んだ時はどうしたらいい?症状別に対処法や予防策を紹介

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当事者の気持ちに「寄り添う」

当事者の気持ちに「寄り添う」ことも、パニック障害の人を支えるポイントの1つです。家族や友人など身近な人がパニック発作になった場合、当事者の気持ちを理解しようと考える方も少なくないでしょう。

もちろん、理解しようという姿勢は素晴らしいことです。しかし、パニック発作によるつらさや不安、恐怖は実際に経験した人にしかわからないものです。

そのため、完全には理解はできない前提のもと、共感・寄り添うことを意識するようにしましょう。

また、次の記事ではパニック障害の症状が出た彼女にできる対処法を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

パニック障害に悩む彼女をどう支える?対処法や接し方も紹介

支えきれない時に自分を責めない

パニック障害の人をうまく支えられないことがあっても、自分を責めないよう、心がけましょう。大前提、パニック障害の人を支えることは決して簡単なことではありません。

大切な家族や友人の苦しむ姿を見ることは、支える側からしてもとてもつらいことです。また、パニック障害の発作はいつ起こるかわからず、支える側も気が休まることはありません。

そのため、支える側がストレスを溜め込んでしまう場合も多くあります。そんな時に自分を責めないようにしましょう。

一人で支え続けることは難しいため、誰かと協力しながら支えていくようにしてください。

症状に悩む人と情報交換する

同じ症状に悩む人と情報交換することは、パニック障害の人を支える上でとても良い機会になります。なぜなら、同じ悩みを抱える人と情報交換することで、新たな対処法や予防策を見つけられる可能性があるためです。

また、同じ悩みを持っている人がいることを知るだけで、当事者の気持ちは楽になります。そのため、同じ症状に悩む人と情報交換する機会を積極的に作るようにしましょう。

とはいえ、周りにパニック障害について話せる人がいないと悩んでいる方もいますよね。そんな方は、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加する、不安パニック専門のオンラインサポートコミュニティ「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。

「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。

「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行えるパニック障害への対処法をまとめた動画をご覧ください。

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パニック障害によくあるFAQ

最後に、パニック障害へのよくある疑問にまとめて回答します。

  • パニック障害は何が原因で発症するの?
  • パニック障害は完治するの?

パニック障害は何が原因で発症するの?

脳内ホルモンである「ノルアドレナリン」と「セロトニン」のバランスが崩れることが、パニック障害の発症原因です。ホルモンバランスが崩れるのは、日常生活におけるストレスや過労、睡眠不足などが要因とされています。

人は強いストレスを感じると、ノルアドレナリンが増加して神経が異常に興奮してしまいます。ノルアドレナリンが増加すると、ストレスに対する防衛反応としてパニック発作が起こり、強い動悸や呼吸困難などを引き起こすようになります。

パニック障害は完治するの?

パニック障害は適切な対処を行えば、8〜9割の人は完治します。残りの1〜2割の人も、完治はしないものの、症状はずいぶん楽になります。

そのため、諦めずにパニック障害と向き合うことが大切です。パニック障害を克服するには周りのサポートはもちろんですが、日常から適度な運動をしたり、食生活を見直したりすることも効果的です。

パニック障害の治療は、どんなに短くても半年以上はかかります。日常からできることにコツコツ取り組みながら、完治を目指していきましょう。

まとめ

本記事では、パニック障害の人に言ってはいけない言葉や、やってはいけないことを紹介しました。パニック障害は周りの接し方(どう対処するか)次第で回復することもあれば、悪化することもあります。

だからこそ、正しい知識を持って適切な接し方・対処法を取るようにしましょう。パニック障害に悩む人にとって、身近な人の存在は大きな安心感につながります。

そのため、パニック障害の人の力になる言葉をかけてあげてください。また、先ほども述べたように積極的に同じ悩みをもつ人と情報交換をする機会を作るようにしましょう。