パニック障害にカフェインが良くない理由!摂取量の目安も紹介

パニック障害カフェイン

この記事では摂取量の目安も交え、パニック障害にカフェインが良くない理由を解説します。

カフェインはパニック障害に良くないの?
どれくらいならカフェインを摂取してもいいんだろう…
このまま一生コーヒーが飲めなくなるのは嫌だな…

パニック障害に悩んでいるなら、カフェインは良くない…」そんな噂を聞き、真実が気になっている人は多いですよね。

結論、カフェインはパニック症状を誘発するため、普段から摂取を控えるのが賢明です。

とはいえ紅茶・お茶など、カフェインは日常的に摂取する食品や飲み物に含まれているため、いきなり全てを断つのは困難です。なかにはコーヒーを飲むのが日課で、やめられるイメージが湧かない人もいますよね。

そこで、本記事ではなぜカフェインの摂取がパニック障害を引き起こすのか、その理由をわかりやすく解説します。カフェインが多く含まれる飲み物や、カフェインから離れる方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約

なぜパニック障害の人はカフェインを控えた方がいいの?

カフェインには、パニック症状を誘発する、自律神経の交感神経を刺激する作用があるため。事実、スェーデンの研究では、51.1%が480mgのカフェイン摂取後にパニック発作を経験しています。

1日に摂取していいカフェインの目安はどのくらい?

カフェインを摂取する場合、1日あたり480mg以下を目安とするのが健全です。具体的には、スタバのショートサイズのコーヒー約3杯、紅茶1.6L、ウーロン茶2.4L以下におさえるよう意識しましょう。

なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画を無料で配布しています。

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症状や状況に適したパニック障害の対処法をまとめて知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

パニック障害の対処法まとめ!症状・状況別にわかりやすく解説

目次

51.1%がカフェイン摂取後にパニック発作を経験している

スウェーデン・ウプサラ大学の研究論文から、パニック障害を持つ方の51.1%は480mgのカフェイン摂取後に発作を経験するとわかりました。カフェインには、交感神経を刺激する作用があり、それによりパニック発作を誘発します。

そのため、パニック障害に悩む人は、なるべく日常からカフェインを控えることが大切です。とはいえ、カフェインは日常のさまざまなものに含まれているため、全てを断つということは難しいでしょう。

そこで、発作が出るカフェイン量のボーダーや、カフェインが多く含まれる主な飲み物を事前に理解しておくことが大切です。

発作が出るカフェイン量は480mgが目安

前述した研究論文で触れたとおり、発作が出るカフェイン量は480mgが目安とされています。480mgのカフェイン量とは、スタバのショートサイズのコーヒー約3杯に相当します。

厚生労働省の発表している情報によると、紅茶であれば1.6L、ウーロン茶であれば2.4Lがカフェイン量480mgの目安です。パニック障害に悩む人は発作を抑制するために、480mgのカフェイン量を超えないようにすることが大切です。

ただ、480mgのカフェイン量は、パニック障害に悩んでいない人でも不安感が増大するほどの量です。そのため、発作が出るカフェイン量のボーダーは480mgであるものの、480mgよりも少ないカフェイン量で抑えるようにしましょう。

症状の有無には個人差がある

先ほど、発作が出るカフェイン量のボーダーは480mgと述べましたが、症状の有無には個人差があります。カフェイン量を480mg超えても発作が出ない人もいれば、480mg以下でも発作が出る人もいます。

発作が出てから自身の許容量を知ることはリスクが高いため、パニック障害に悩む人はなるべく普段からカフェインを控えるようにしましょう。また、カフェインが入っているものといえば多くの人はコーヒーを想像しますが、チョコレートなどにも入っていることに注意が必要です。

コーヒーを我慢して代わりにチョコレートを食べていては、カフェインを控えていることになりません。そのため、事前によく食べるものにカフェインが含まれていないか確かめておくことが大切です。

パニック障害を持つ人がカフェインを絶つメリット

カフェインの常習的な摂取は、パニック障害を引き起こす原因になるため摂取量には注意が必要です。パニック障害を持つ人がカフェインを絶つことには次のようなメリットがあります。

メリット詳細
睡眠の質改善カフェインには覚醒作用があり、寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めたりと睡眠の質の低下を招きます。
カフェインを絶つことで、覚醒状態がなくなり、睡眠の質が向上します。
自律神経のバランスを整えるカフェインには自律神経を乱す作用があります。交感神経が優位に働き緊張状態になり、心拍数や血圧が上昇します。
カフェインを絶つことで、自律神経が整い、精神的に安定します。
胃痛の調子を整えるカフェインには胃液の分泌を活性化させ、カフェインの過剰摂取は胃痛を引き起こす原因になります。
カフェインを絶つことで、胃痛の改善につながります。
冷え性の予防改善カフェインには体を冷やす効果があり、慢性的な冷え性につながる可能性があります。
カフェインを絶つことで、冷え性予防にもなります。

上記から、カフェインを絶つメリットは十分にあると言えます。

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なぜカフェインの摂取がパニック障害を引き起こすのか

ここからは、カフェインの摂取がパニック障害を引き起こす理由を、3つにまとめて解説します。

  • 覚醒状態を促す作用がある
  • 慢性的な中毒性がある
  • 脳内の伝達物質を阻害する

パニック障害で不安になる原因を詳しく知りたい人は、下の動画も参考にしてください。

理由1:カフェインには覚醒状態を促す作用がある

カフェインの摂取がパニック障害を引き起こすのは、覚醒状態を促す作用があることがひとつの理由です。なぜなら、カフェインの覚醒作用によって、睡眠の質が低下するためです。

カフェインは神経伝達物質の一種であるノルアドレナリンの増加を促し、身体を活動に適した状態(覚醒状態)にする作用があります。覚醒状態になることで睡眠に影響を与えるのです。

具体的に、カフェインを摂取することで起こる睡眠に与える影響は次のとおりです。

  • 入眠が困難になる
  • 睡眠の途中で覚醒する
  • 睡眠時間が短くなる

また、睡眠以外にも覚醒状態になることで一時的に身体を無理ができてしまう(頑張れてしまう)状況になります。よって、無理をしすぎた結果、ストレスが溜まりパニック障害を引き起こすのです。

理由2:カフェインには慢性的な中毒性がある

慢性的な中毒性があることも、カフェインがパニック障害を引き起こす理由のひとつです。カフェインにある慢性的な中毒性は、離脱症状によって精神的を不安定にさせ、パニック障害の原因になることも少なくありません。

カフェインは、およそコーヒー1杯に100mg含まれており、毎日250mg以上摂取することで慢性中毒になると言われています。

慢性中毒になるとカフェインを常習的に摂取している状態となり、摂取を中断すると12〜48時間以内に離脱症状が生じます。具体的な症状は次のとおりです。

  • 頭痛
  • 眠気
  • 疲労感
  • イライラ
  • 不安感

カフェインを摂取していないと離脱症状が生じて精神的に不安定になり、パニック障害につながる可能性があります。また、離脱症状による精神的不安を避けるために、カフェインの摂取量を増やすという悪循環を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

理由3:カフェインには脳内の伝達物質を阻害する作用がある

カフェインには、脳内の伝達物質「アデノシン」の働きを阻害する作用があり、パニック障害を引き起こすことがあります。

アデノシンはパニック発作を引き起こすノルアドレナリンのブレーキ役です。しかし、カフェインを常習的に摂取することでノルアドレナリンの作用が強くなり、パニック発作を誘発する可能性があります。

また、カフェインは交感神経を刺激するため、自律神経が乱れて緊張状態に陥りやすくなります。緊張状態が続けば、不安が高まりやすい状況になり、パニック障害の原因になりかねません。

カフェインが多く含まれる主な飲み物

カフェインが多く含まれる主な飲み物としては下記が代表的です。

  • コーヒー
  • エナジードリンク
  • ウーロン茶
  • 緑茶
  • 紅茶
  • ほうじ茶

なかでも、コーヒーとエナジードリンクは、より多くのカフェインを含むため注意が必要です。ウーロン茶や緑茶、紅茶、ほうじ茶も頻繁に摂取すると危険です。

そのため、上記で紹介した飲み物に関しては、なるべく日常から摂取しないように意識するようにしましょう。また、カフェインで恐ろしいのは依存性があることです。

カフェインを多く摂取していた人が急に止めると、いわゆる禁断症状が生じる可能性があります。禁断症状を防止するためにも、日常から意識していくようにしましょう。

無理なく実践できるカフェインからの離れ方

1日3杯以上のコーヒーを飲んでいるなど、カフェイン摂取が習慣化されている人のなかには、どうすれば飲む量を減らせるのかイメージが湧かない方もいますよね。

そこでここからはコーヒーを例に、無理なく実践できるカフェインからの離れ方を、4つのステップにまとめて紹介します。

  • STEP1:数週間~数ヶ月かけて減らすよう心がける
  • STEP2:カフェインレスコーヒーに切り替える
  • STEP3:デカフェのコーヒーに移行する
  • STEP4:ノンカフェインのお茶に切り替える

いきなりコーヒーをやめるのは現実的ではないため、段階的に離れられるようにしていきましょう。

STEP1:数週間~数ヶ月かけて減らすよう心がける

カフェインを無理に絶つと、離脱症状で頭痛やイライラ、不安感と心身ともに症状が現れてしまいます。そこで、無理なくカフェインから離れるには、少しずつ減らしていくことがポイントです。

そうすることで、離脱症状を最小限に抑えて、カフェインを摂取しないライフスタイルに変えることができます。離脱症状のリスクを避けて、数週間から数か月かけて徐々にカフェインの摂取量を減らしていくことがおすすめです。

まずは、1日の摂取量を減らすことから考えましょう。例えば、1日3回のコーヒーを2回にするといった、日々の負担にならないかつ達成できそうな小さい目標から立てていきます。

1日2日でカフェインを絶つのは心身ともに負担がかかるため、時間がかかることは頭に入れておきましょう。

STEP2:カフェインレスコーヒーに切り替える

まずは、カフェインレスコーヒーに切り替えることから始めましょう。カフェインレスコーヒーとは、カフェインを90%以上取り除いたコーヒーのことを指します。

全くカフェインが含まれていないわけではありませんが、カフェインレスにするだけでカフェインの摂取量を大幅に減らせます。味はカフェイン入りのコーヒーと全く同じとはいえないものの、そこまで大きな差はありません。

いきなりカフェインをゼロにするのではなく、少しずつ離れていけるようにしていきましょう。

STEP3:デカフェのコーヒーに移行する

カフェインレスコーヒーに慣れてきたら、次はデカフェのコーヒーに移行していきます。デカフェとは、通常のコーヒーからカフェインを除去したもののことです。

商品によっては0.2%程度のごくわずかなカフェインが含まれている場合もありますが、カフェインの摂取量をさらに抑えられます。 実際に「にこっとプラス」の会員さんの中には、デカフェのコーヒーに移行してカフェインを抑えている方がいます。

カフェインがよくないと聞いていましたので、長い間カフェインレスのコーヒーを飲んでいました。
どうやってコーヒーから離れられるか、少し不安に思いました

不安・パニック障害専門のオンラインサポートコミュニティ「nico+(にこっとプラス)」

カフェインレスコーヒーを愛飲している方は、少し不安になってしまいますよね
今回の動画で、神野先生がおっしゃっていた
・国内でカフェインを抜いているデカフェを選ぶようにする
・1日数杯飲んでるなら、まずは1杯減らしてみる
など、よろしければご参考になさってください

不安・パニック障害専門のオンラインサポートコミュニティ「nico+(にこっとプラス)」

デカフェに移行する際は、国内のコーヒー豆を選ぶことをおすすめします。なぜなら、デカフェはコーヒー豆のカビ防止につながるカフェインを取り除いていることから、輸送時間の長い海外のものはリスクがあるためです。

デカフェを試す場合は、なるべく国内生産のコーヒー豆を選ぶ方が安心といえます。

STEP4:ノンカフェインのお茶に切り替える

デカフェに慣れたら、最終的にノンカフェインのお茶に切り替えていきます。お茶にはカフェインが含まれているものも多いため、ノンカフェインのものを選ぶことが大切です。

ノンカフェインのお茶としては、麦茶やルイボスティー、あずき茶、黒豆茶などが挙げられます。ノンカフェインのお茶に切り替えることができれば、カフェインの摂取量をほとんどなくせるため、パニック障害の改善を期待できます。

少しずつでも問題ないため、ノンカフェインのお茶に切り替えることを目標にチャレンジしてみましょう。

どうしてもコーヒーが飲みたくなった時は?

どうしてもコーヒーが飲みたくなってしまった時は、まずカフェインレスコーヒーやデカフェを飲むようにしてください。

それでも我慢できない場合は、「朝の早い時間帯に少量だけ飲む」という対処法を取りましょう。カフェインの影響が一日中持続しないように、朝早い時間にコーヒーを飲むことがおすすめです。

ただ、推奨された方法ではないため、頻繁に行うのは避けるようにしてください。また、午後や夕方に飲むことも避けることが最善です。

カフェインを取りすぎてしまった時の対処法

カフェインを取りすぎてしまった対処法として次の3つが挙げられます。

  • 水を積極的に飲む
  • カリウムやマグネシウムを摂取する
  • 軽い運動をする

カフェインを取りすぎてしまった時は、まずは水を積極的に飲み、尿からカフェインの排出を促すのが効果的です。

また、軽い運動やカリウムやマグネシウムの摂取も効果的です。カフェインは体内のカリウムやマグネシウムを使い果たし、震えやイライラの原因になります。

そこで、カリウムやマグネシウムが多く含まれているバナナや濃い葉物野菜を食べることもおすすめです。

カフェインの取りすぎによって呼吸が苦しくなったり、胸の痛みや吐き気を感じたりする場合は、なるべく早く病院にかかりましょう。

パニック障害と食事にまつわるFAQ

最後に、パニック障害と食事にまつわるよくある疑問にまとめて回答します。

  • カフェインの他に摂取してはいけないものはありますか?
  • パニック障害に効く飲み物はありますか?
  • パニック障害に効く食べ物はありますか?

カフェインの他に摂取してはいけないものはありますか?

カフェインの他に摂取してはいけないものは、下記のとおりです。

  • アルコールを含む食べ物
  • 糖分の多い食べ物
  • 精製された炭水化物
  • 添加物や保存料を含む加工食品
  • グルテンを含む食べ物

アルコールは、カフェインと同様にパニック発作を引き起こすトリガーとなる可能性があるため避けるようにしましょう。他にも、炭水化物や加工食品は低血糖症の原因になります。

パニック障害は食べるものによって良くなることもあれば、悪化することもあります。そのため、栄養バランスの整った食事を摂ることが大切です。

パニック障害に効く飲み物はありますか?

パニック障害に効く飲み物としては、ハーブティーやカモミールティーなどがおすすめです。ハーブティーには、自律神経のバランスを整える効果があり、パニック障害の改善に役立ちます。

また、カモミールティーもハーブティーと同様にリラックス効果があり、不安な気持ちを落ち着かせることができます。パニック障害の発作が起きた時には、リラックスできる飲み物を飲むだけで症状が和らぐことがあるため、ぜひ試してみましょう。

パニック障害に効く食べ物はありますか?

パニック障害に効く食べ物は、下記のとおりです。

  • 赤身・青魚等の魚介
  • ナッツ・アーモンド等の種実
  • 緑黄色・葉物野菜
  • ベリー・柑橘類の果物
  • 乳製品・発酵食品
  • 高カカオのダークチョコレート
  • 全粒穀物・豆類
  • ハーブティー・緑茶

魚介類や卵、全粒穀物・豆類は、セロトニンの分泌をサポートする栄養素である「トリプトファン」を摂取できます。セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつであり、精神を安定させる効果を持つホルモンのことです。

体内のセロトニンが低下するとパニック障害を引き起こすとされており、症状の改善には必要不可欠なホルモンになります。

他にも、ベリー・柑橘類の果物はトリプトファンやビタミンB6が含まれており、神経を落ち着かせる効果があります。パニック障害に効く食べ物を摂取するだけでも、症状の改善が期待できるため積極的に食べるようにしましょう。

まとめ

本記事では、パニック障害とカフェインの関係性や無理なく実践できるカフェインからの離れ方を紹介しました。カフェインにはメリットもありますが、パニック障害に悩む人にとっては症状の悪化を招く危険なものです。

パニック障害を克服するためにも、なるべく日常からカフェインを取らないようにすることが大切です。現状1日2杯以上のコーヒーを飲んでいるという方は、本記事で紹介したカフェインからの離れ方を実践してみてください。

本記事があなたのお役に立てることを願っております。

なお、周りにパニック障害について話せる人がいないと悩んでいる方は不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加する、不安パニック専門のオンラインサポートコミュニティ「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。

「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。

「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行える、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画をご覧ください。

実際に、本動画を視聴した91%の方が症状の改善を実感しています。パニック障害を克服する効果的な改善方法を詳しく知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

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