この記事では受診時の注意点も交え、パニック障害で歯医者が怖いときに効く薬を紹介します。
パニック発作が心配で歯医者に行くのが怖い…
薬を飲めば歯医者を受診できるようになるのかな?
パニック障害に悩む人のなかには、歯医者の受診が大きな負担になっているという方もいますよね。治療中の痛みや閉塞感のある空間など、歯医者にはパニック発作の引き金となる要因が多々あります。
しかし、パニック障害があっても、薬の服用といった対策をとれば安心して受診できる可能性が高まります。歯科治療が手遅れとなる心配も不要となるでしょう。
そこで、本記事では服薬のポイントも交え、パニック障害で歯医者に行けないときに飲む薬を解説します。パニック障害を持つ人が通いやすい歯医者の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- パニック障害で歯医者が不安なときは薬の服用が効果的
- 多くの場合、抗うつ薬(SSRI)と抗不安薬を服用する
- パニック障害に理解のある歯医者を選ぶと負担を軽減できる
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歯医者の受診時に薬を服用する効果
パニック障害を持つ人が歯医者を受診するのが不安なときは、薬を服用するのが効果的です。薬によってパニック発作を抑えることができるため、受診のハードルを下げることができます。
薬物療法は、パニック発作そのものだけでなく、発作にまつわる予期不安や広場恐怖にも効果を発揮します。「治療中に発作が起きたらどうしよう」という不安や「発作が出ても逃げられない恐怖」を軽減・消失させることが期待できるのです。
特に、後述する抗不安薬は、歯医者受診といった一時的な不安場面に適した薬です。薬の服用によって無理なく歯医者受診を目指せる可能性が高まるため、医師と相談しながら服用を検討してみてくださいね。
パニック障害で歯医者へ行けないときに服用する薬
ここからは、パニック障害によって歯医者に行けないときに飲む薬を、2つにまとめて紹介します。
- 抗うつ薬(SSRI)
- 抗不安薬
一般的なパニック障害治療では、これら2つの薬を併用しながら治療を進めていきます。それぞれの持つ効果を知り、正しい服用を心がけましょう。
抗うつ薬(SSRI)
抗うつ薬(SSRI)は、パニック障害の薬物療法において最初に処方が検討される薬です。長期間の服用が可能で、パニック発作や日常の不安感を軽減させます。
効果の発現までに4〜6週間を要しますが、一度効果が表れると症状の再発防止につながります。そのため、長期的な生活の質の向上につながるといえるでしょう。
一方、眠気や吐き気などの副作用が現れることがあるため注意が必要です。副作用がつらいときや薬をやめるタイミングについては、医師とよく相談しましょう。
抗不安薬
抗不安薬は、急性のパニック発作によく効く薬です。一時的な不安や緊張をただちに鎮める効果があり、抗うつ薬(SSRI)とあわせて処方されることが一般的です。
特に、歯医者の受診といったようにピンポイントで症状を抑えたいときに効果的な薬といえます。服用することで治療前や治療中の不安・苦痛を軽減することが期待できます。
ただし、抗不安薬の服用には、一層の注意が必要です。高い効果がある反面、副作用や離脱症状の危険性が高いため、長期的な服用には適しません。服用のタイミングについては、医師の指示を守りましょう。
また、下の記事ではパニック障害の治療薬について詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
→ パニック障害に効果的な治療薬【主な種類や服用時の注意点】
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薬の服用中に歯医者へ行くときの注意点
ここからは、パニック障害の薬を服用中に歯医者に行くときの注意点を、6つにまとめて解説します。
- 事前に症状と服薬情報を伝えておく
- 歯科麻酔について確認しておく
- 治療時間を短く分割してもらう
- 予約のタイミングに注意する
- 必要に応じて服薬を調整する
- 同伴者を連れて行く
注意点1:事前に症状と服薬情報を伝えておく
パニック障害をもつ人は、歯医者の受診前にパニック障害に関する具体的な症状を伝えておけると安心です。その際、服用している薬の種類や量も忘れず伝えましょう。
事前にパニック障害について伝えることで、配慮しながら治療にあたってくれる可能性が高まります。たとえば、治療時間が短くなるよう工夫してくれたり、丁寧にカウンセリングしてくれたりすることがあります。
また、予約の際にパニック障害をもつ人に治療が可能かを確認しておけるとより安心です。治療開始後に齟齬が生まれないよう、事前にパニック障害についてきちんと伝えておきましょう。
注意点2:歯科麻酔について確認しておく
歯医者での治療が始まる前に、歯科麻酔について確認しておきましょう。歯科麻酔は治療の負担を軽減できるものですが、パニック障害を持つ人にとっては危険となるケースもあります。
歯科麻酔を使うと治療中の痛みを軽減できるため、治療そのもののハードルを下げることが可能です。しかし、パニック障害の薬を服用中は、薬の相互作用によって効果が増減したり麻酔薬が心拍を早めたりすることがあります。
一度そのような事態に陥ると、歯医者自体を危険で怖い場所だと認識してしまう可能性も否めません。歯医者での治療を継続させるためにも、事前に歯科麻酔について確認しておきましょう。
注意点3:治療時間を短く分割してもらう
可能であれば、歯医者での一回あたりの治療時間を短くしてもらいましょう。パニック障害を持つ人にとっては、長時間の治療が負担となりやすい傾向にあります。
歯医者ならではの閉塞的な環境や治療中に動けないという状況は、不安を誘発しやすくなります。「ここで発作が起きたらどうしよう」という予期不安や「ここから逃げだしたい」という広場恐怖は、パニック発作につながりかねません。
実際に治療中に発作が起きるという体験を経験してしまうと、その後の治療が億劫になるでしょう。一回の治療時間はできるだけ短く留め、分割して治療できると安心です。
歯医者には、治療を短く分割することが可能かを相談してみましょう。
注意点4:予約のタイミングに注意する
パニック障害を持つ人が歯医者を受診するときは、予約のタイミングに注意しましょう。時間帯によって来院の負担が変化することがあります。
パニック障害を持つ人は、混雑した状況や長い待ち時間にストレスや不安を感じやすくなってしまいます。特に、人が多い時間帯は「この状況で発作が起きたらどうしよう」と一層不安が高まってしまいがちです。
歯医者を受診するおすすめの時間帯は、平日の午前中です。比較的人が少ないため、気持ちに余裕を持って治療を受けやすくなるでしょう。
注意点5:必要に応じて服薬を調整する
歯医者への受診に強い不安を感じるときは、必要に応じて服薬を調整することが大切です。医師に相談して調整をしましょう。
既にパニック障害の薬を服用している状況でも、受診や治療がプレッシャーと感じることがあるかもしれません。その場合、医師に相談することで一時的に薬の量を調整したり、抗不安薬を追加したりする対応がとられることがあります。
服薬を調整することで歯医者の受診が可能になるケースもあるため、相談してみましょう。
注意点6:同伴者を連れて行く
可能であれば、歯医者には同伴者を連れて行きましょう。
とくに、歯医者に向かう道中や治療中にパニック発作を起こすことに不安がある場合、同伴者に付き添ってもらえると安心です。
「一人で外出中にパニック発作を起こしたらどうしよう」「周りの目が気になる」という不安が予期不安を増強させることがあります。不安をすぐに相談するためにも、信頼できる人に同伴を依頼できるとよいでしょう。
パニック障害の人が通いやすい歯医者の特徴
ここからは、パニック障害を持つ人が通いやすい歯医者の特徴を、4つにまとめて紹介します。
- 治療前後の相談体制が充実している
- パニック障害患者の通院歴がある
- 笑気麻酔や静脈麻酔を使用している
- 総合病院内にある
特徴1:治療前後の相談体制が充実している
パニック障害の人は、治療の前後の相談体制が充実している歯医者がおすすめです。治療に関する不安を相談しやすい環境が安心感を与えてくれます。
治療前は、服薬や麻酔をはじめとした不安なことを相談できるとよいでしょう。また、治療後は経過観察やアフターケアを丁寧に行ってくれる歯医者が理想です。
予約時の様子や事前のカウンセリングを通して、相談体制が充実しているかどうかを検討できると安心です。
特徴2:パニック障害患者の通院歴がある
パニック障害の人の通院歴がある歯医者は、受け入れ態勢が整っていることが期待できます。これは、過去の治療経験から患者さんの症状に理解があるからです。
パニック障害の人への対応の可否については、ホームページに記載されていることがあるためチェックしてみましょう。わからない場合、電話で問い合わせても構いません。
ただし、パニック障害の症状や状態は人によってさまざまです。歯医者の治療歴は参考程度にとどめ、自分の症状や不安は伝えておきましょう。
特徴3:笑気麻酔や静脈麻酔を使用している
パニック障害の人が歯科治療を受けるときは、笑気麻酔や静脈麻酔を使用できると安心です。落ち着いて治療を受けられる可能性が高まります。
笑気麻酔とは、亜酸化窒素(笑気ガス)と医療用酸素を混ぜた気体を鼻から吸い込むことで痛みや不安を和らげ、リラックスした状態にする麻酔法を指します。静脈麻酔とは、血管(静脈)に鎮静剤を注入して不安や緊張を和らげ、リラックスした状態にする麻酔法です。
これらの麻酔を使用することで、治療の痛みや不安の軽減が目指せます。
特徴4:総合病院内にある
歯医者を選ぶ基準として、総合病院内にある歯科という点も大切なポイントです。総合病院の歯科には、個人病院にはない利点があります。
重いパニック障害を持つ人は、治療中の発作を避けるために全身麻酔を使用するケースがあります。その際、総合病院であれば麻酔科といった歯科以外の診療科があり、柔軟に対応可能です。
総合病院は、緊急事態にもすぐに対応できる体制が整っています。歯科以外のトラブルにも対応してもらえる安心感は、総合病院ならではのものといえるでしょう。
パニック障害の歯医者受診によくある疑問
最後に、パニック障害の歯医者受診にまつわる次の7つの質問についてお答えします。
- なぜパニック障害だと歯医者に行きづらく感じるの?
- 無理なく少しずつ治療してもらうことはできる?
- 歯の治療中に休憩や離席はできる?
- 歯医者へ行く前に薬は飲んでおいた方がいい?
- 歯科治療の道具や機械音が苦手なときはどうしたらいい?
- 笑気麻酔は保険適用?
- パニック障害で歯医者に行けないときはどうする?
なぜパニック障害だと歯医者に行きづらく感じるの?
パニック障害を持つ人が歯医者に行けないと感じる背景には、次の2つがあります。
- 予期不安
- 広場恐怖
パニック障害を持つ人が歯医者に行けないと感じるのは、治療中にパニック発作が出ることに不安を感じるためです。これを、予期不安と呼びます。
パニック発作のきっかけとなる要因は多々あります。たとえば、治療における閉塞的な空間や治療器具の音、痛みへの恐怖などもその一つでしょう。
過去のパニック発作の経験から「歯医者で発作を起こしたらどうしよう」と不安になり、行けないと感じてしまいます。
また、予期不安に加えて、歯医者特有の雰囲気や状況に恐怖を感じることによって歯医者に行けないと感じてしまいます。これを、広場恐怖と呼びます。
歯医者では、治療中に身動きをとることができません。パニック障害を持つ人は、それを「拘束されている」と感じることがあり、恐怖を感じやすくなります。
パニック障害の予期不安や広場恐怖などの症状から、歯医者に行けないと感じる人は少なくありません。
また、パニック障害で不安になる原因を詳しく知りたい人は、下の動画も参考にしてください。
無理なく少しずつ治療してもらうことはできる?
歯医者によっては、少しずつ治療を進めてもらうことが可能です。事前にきちんと確認しておけると安心でしょう。
治療前に伝えておけば、治療計画を立て、無理のない範囲で治療を進めてもらうことができます。「パニック障害の患者さんの通院歴がある」といったように、理解のある歯医者であればよりスムーズに話が進むでしょう。
歯の治療中に休憩や離席はできる?
長時間の治療に不安や疲れが出る場合、休憩したり離席したりすることが可能です。事前にパニック障害の症状を伝えておくと、歯医者側も対応しやすくなります。
ただし、休憩を挟むことで滞在時間・治療時間が長くなることが懸念されます。そのため、空いている時間帯の予約を勧められることがあるかもしれません。
歯医者へ行く前に薬は飲んでおいた方がいい?
歯医者での治療中にパニック発作が起きると想定されるときは、医師に相談の上、薬を服用しておきましょう。抗不安薬は、急性のパニック発作を予防・消失させることができます。
薬を服用せず治療中にパニック発作が起きると、治療を中断せざるを得ません。外出先での失敗経験は、パニック障害を持つ人にとって自己肯定感の低下につながります。
また、パニック発作の予期不安や広場恐怖を増強させる可能性もあります。歯医者受診という一時的な用事のためだけでなく、長い目で見て薬が有効なケースも存在するのです。
歯科治療の道具や機械音が苦手なときはどうしたらいい?
歯科治療の道具や機械音が苦手な場合、治療の内容次第では使用を避けることが可能です。治療道具に苦手意識を持つ人は珍しくありません。
ただし、歯の状態によっては機械の使用を避けられないケースもあります。その場合、薬を服用するほか、音楽を聴いたり耳栓を使ったりするのも有効でしょう。
治療中の機械の使用について不安があるときは、歯医者に相談しておきましょう。
笑気麻酔は保険適用される?
笑気麻酔の使用は、基本的に保険適用です。なお、インプラントや歯列矯正などの自費診療の場合はこの限りではありません。
保険診療で笑気麻酔を使用する場合、3割負担の患者さんであれば、1000~1500円程度であることが一般的です。
パニック障害で歯医者に行けないときはどうする?
パニック障害によって歯医者に行けないときは、まずは歯医者以外の外出から段階的に慣れていくことが有効です。加えて、歯医者にパニック障害のことを伝えて治療方法を考慮してもらったり、予約のタイミングに気を付けたりできるとよいでしょう。
パニック障害の治療では、薬物療法と同時に心理療法を受けるのが一般的です。心理療法を受けることで、認知や行動を修正したり薬に頼らない対処力を身に着けたりすることが目指せます。
歯医者受診にあたっては、少しずつ心身の状態を整え、薬の服用といった対策を講じることが大切です。無理のない通院を目指しましょう。
パニック障害の改善法をより詳しく知りたい人は次の動画を参考にしてください。
まとめ
本記事では、パニック障害を持つ人が歯医者を受診するときに飲む薬や効果について解説しました。また、パニック障害を持つ人が通いやすい歯医者についても紹介しました。
パニック障害を持つ人が歯医者の受診を難しいと感じるときは、薬の服用が有効です。自分に合った歯医者を見つけ、無理のない通院を心がけましょう。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。
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