この記事では症状緩和に効果的な押し方も交え、不安障害に効くツボを紹介します。
- 不安障害の症状緩和に効果的なツボには神門や内関などがある
- ツボ押し効果を高めるためには呼吸を整えながら押すのを意識する
- 軽いストレッチやマインドフルネス瞑想も一緒にやると効果的
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不安障害の症状緩和に効果的なツボ4選
ツボ | 場所 | 効果 | 押し方 |
---|---|---|---|
神門 (しんもん) | 手首の小指側、手首のシワの上あたり (腱と骨の間) | 心を落ち着ける緊張・不安の緩和 | 優しく3~5秒押して離すのを繰り返す (左右両方行うと効果的) |
内関 (ないかん) | 手首のシワから指3本分ひじ側にいった中央 (腱の間) | 不安感、吐き気、動悸 緊張などの緩和 | 軽く気持ちよいくらいの力で押す |
労宮 (ろうきゅう) | 手のひらの中央 (中指と薬指を軽く曲げたとき、手のひらに触れる部分) | 精神安定、ストレス解消 | 親指でじんわり押し込むようにマッサージ |
百会 (ひゃくえ) | 頭のてっぺん、耳から上に上がった線と、 鼻から頭に上がった線が交わる点 | 自律神経を整える頭を スッキリさせる不安感の軽減 | 中指か人差し指で、 気持ちいい程度に5~10秒軽く押す |
さっそく、不安障害の症状緩和に効果的なツボを4つ紹介します。
神門(しんもん)
場所 | 手首の小指側、手首のシワの上あたり(腱と骨の間) |
効果 | 心を落ち着ける緊張・不安の緩和 |
押し方 | 優しく3~5秒押して離すのを繰り返す(左右両方行うと効果的) |
神門(しんもん)は、精神的な安定をもたらすツボです。刺激すると自律神経のバランスを整えてくれます。心が落ち着かない時や緊張・不安を感じる時に押すと、気持ちを落ち着かせる効果があるのです。
神門は手首の小指側の少しくぼんだ部分に位置します。手首の曲がりジワの上で、小指側にある骨と腱の間のくぼみを探すと見つけやすいでしょう。
反対側の手の親指を使って優しく圧をかけると効果的です。3~5秒ほどかけてゆっくり押して離す動作を繰り返します。左右両方の手首にある神門を刺激すると、より効果を感じやすいでしょう。
プレゼン前にドキドキして不安が押し寄せてきた時、神門をゆっくりと指で押さえてみてください。心臓がドキドキする感じが和らいだり、呼吸が楽になったりするのを感じられるでしょう。また、寝る前に不安でなかなか眠れない時に押すと、リラックスして入眠しやすくなることがあります。
焦って速く押したり離したりするとリラックス効果が得られにくくなるため、注意しましょう。呼吸を整えゆったりとした気持ちで、動作もゆっくり行うことを意識してください。
内関(ないかん)
場所 | 手首のシワから指3本分ひじ側にいった中央(腱の間) |
効果 | 不安感、吐き気、動悸、緊張などの緩和 |
押し方 | 軽く気持ちよいくらいの力で押す |
内関(ないかん)とは、不安感を抑えるツボです。他にも、動悸や緊張などを和らげる働きがあり、精神的なストレスからくる吐き気にも有効です。内関を刺激すると、、心拍数を落ち着かせたり消化器系の働きを整えたりすると考えられています。
内関の場所は手首の内側にある曲がりジワから、ひじに向かって指3本分進んだところの中央部分にあります。
反対側の手の親指を内関にあて、気持ちよいと感じる力で軽く押しましょう。左右両方の腕に行うとバランスよく刺激できるのです。
急に気持ちが悪くなってきた時に内関を押すと、胃のムカムカが和らいだり胸のつかえが楽になったりすることがあります。また、ストレスでイライラしやすい時期には、感情の波が穏やかになるのを助けてくれるでしょう。
内関の位置のすぐ下に「正中神経」という神経が通っているため、押しすぎには気をつけましょう。そのため、強く押しすぎると指先にしびれを感じることがあります。あくまで気持ちよいと感じる程度の圧にとどめ、痛みを感じる時はすぐに中止してください。
労宮(ろうきゅう)
場所 | 手のひらの中央(中指と薬指を軽く曲げたとき、手のひらに触れる部分) |
効果 | 精神安定、ストレス解消 |
押し方 | 親指でじんわり押し込むようにマッサージ |
労宮(ろうきゅう)とは心労やストレスが溜まった時に効果を発揮するツボで、精神的な安定やストレス解消に役立ちます。労宮を刺激することで全身の気の流れが活性化し、心身のバランスが整うのです。
手のひらの中央に位置し、手を軽く握った時に中指と薬指の先端が手のひらに当たる部分にあります。
反対側の手の親指を使い、ゆっくりと圧をかけて押してください。指圧するだけでなく、親指で円を描くように軽くマッサージしましょう。ソフトな刺激で手のひら全体の血行を促し、リラックス効果を高めます。
仕事でプレッシャーを感じている時、両手の労宮を指圧してみましょう。手のひらが温かくなるのを感じるとともに、気持ちが落ち着いてきます。
ある程度しっかり押した方が効果を感じやすいといわれますが、痛みを感じるほど強く押すのは避けてください。あくまで気持ちよいと感じる範囲で行いましょう。
百会(ひゃくえ)
場所 | 頭のてっぺん、耳から上に上がった線と、鼻から頭に上がった線が交わる点 |
効果 | 自律神経を整える頭をスッキリさせる不安感の軽減 |
押し方 | 中指か人差し指で、気持ちいい程度に5~10秒軽く押す |
百会(ひゃくえ)は頭のてっぺんにある万能ツボです。自律神経のバランスを整えるため、頭をすっきりさせたり不安感を軽減したりするのに役立ちます。頭頂部は全身のエネルギーが集まる場所と考えられており、刺激すると心身のバランスが整います。
場所は頭頂部のほぼ中央です。両耳の最も高い部分を結んだ線と、顔の中心線が交差する点を探しましょう。
両手の中指か人差し指の腹を重ね、心地よいと感じる程度の力で垂直にゆっくりと押します。5~10秒ほど押し続け、ゆっくりと力を抜きましょう。
考えがまとまらない時に百会を優しく押すと。頭がすっきりとし気分転換になります。
百会はデリケートな頭部にあるため、強い刺激は必要ありません。リラックスした状態で、ゆっくりと行いましょう。また、寝る直前に刺激すると頭が冴えてしまい寝つきが悪くなるケースもあるため、就寝前の時間帯は避けてください。
なぜツボ押しは不安障害に効果的なのか
下記2点から、ツボ押しは不安障害に効果的とされています。
- 自律神経へ働きかけるため
- 神経伝達物質の分泌を促すため
不安やストレスを感じると交感神経が優位になり、心拍数の増加や呼吸の浅さなどを引き起こします。特定のツボを刺激するとリラックスを司る副交感神経の働きを促し、自律神経のバランスを整える助けになるとされています。
もう一つは、ツボ押しによる皮膚への刺激は心地よさをもたらし、セロトニンといった神経伝達物質の分泌を促すためです。ツボ押しの刺激は血流を改善すると考えられています。脳の血流が改善されると神経細胞への酸素や栄養の供給が促進され、神経伝達物質の合成や放出が円滑になるのです。
これらの作用が複合的に働くことで、不安障害の緩和につながると考えられます。しかし、ツボ押しはあくまで心身をリラックスさせ、症状を和らげるためのセルフケアの一環となるのです。
治療法にはなり得ない
ツボ押しは症状緩和に効果的なものの、不安障害自体の治療法にはなり得ません。
ツボ押しが症状の根本に直接アプローチするものではないためです。不安障害は、心理的要因や環境要因などが複雑に絡み合って発症すると考えられています。根本的な改善には、医師による適切な診断と薬物療法や精神療法などの治療が必要です。
ツボ押しは、治療と並行して行う補助的なケア、あるいは日々のストレスを軽減するための一つの手段として捉えましょう。なお、不安障害の治療法を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

体調が優れない時は無理に行わない
体調が優れない時は無理にツボ押しを行わないよう、注意しましょう。
疲労感が強い時や特定の部位に痛みや炎症がある時は、ツボ押しを控えるべきです。体調が悪い時に身体に余計な刺激を与えると、かえって症状を悪化させたり回復を遅らせたりする可能性があるためです。
たとえば、熱がある時に血行を促進するような刺激を加えると、さらに体温が上昇するでしょう。また、疲れている時に無理にツボ押しをすると、身体がリラックスするどころか、さらなる負担を感じてしまうことも考えられます。
少しでも「今日は調子が良くないな」と感じたら、ツボ押しはお休みしてゆっくりと休息をとることを優先してください。
不安障害へのツボ押し効果を高めるポイント3つ
ここからは不安障害へのツボ押し効果を高めるポイントを、3つにまとめて紹介します。
呼吸を整えながら押す
ツボ押しは呼吸を整えながら行うことで、効果を高められます。
ゆっくりとした深い呼吸は、リラックスを促す副交感神経を優位にする働きがあります。そのため、ツボを押す動作と深呼吸を連動させると、心身の緊張が和らぎツボ刺激の効果がより深まるのです。
具体的な方法はまず楽な姿勢をとり、鼻からゆっくりと4秒ほどかけて息を吸い込みます。次に、口からゆっくりと6秒ほどかけて息を吐き出します。息を吐き出す時に、身体の力が抜けていくのをイメージするとよいでしょう。
ツボを押すタイミングは、息をゆっくり吐き出す時に行うのがおすすめです。逆に、息を吸う時に力を緩めましょう。ツボを押す数分間だけでも、意識的に深呼吸を取り入れてみてください。
強く押しすぎない
ツボを押す際は、強く押しすぎないよう注意しましょう。
実は強すぎる刺激は逆効果になるケースがあります。最適な力加減は「痛気持ちいい」と感じる程度がベストです。痛みを我慢するほど強く押してしまうと、身体の筋肉が余計に緊張したり、ツボ周辺の組織や神経を傷つけたりする可能性があるためです。
とくに、内関のように神経の近くにあるツボは注意が必要です。心地よい刺激はリラックスを促しますが、痛みはストレスとなり交感神経を刺激してしまいます。
もし押していて「痛い」と感じる時は力が強すぎるサインです。すぐに力を弱めるか、押すのを中断しましょう。
毎日続ける
ツボ押しは毎日コツコツ続けることで、効果を高められます。
実のところ、身体は日々の生活の中で常にストレスや疲労の影響を受けています。そのため、定期的にツボを刺激して心身のバランスを整える習慣をつけると、不調を感じにくい状態を維持しやすくなるのです。
毎日続ければ身体がツボ刺激に慣れ、よりリラックス効果を感じやすくなるでしょう。また「毎日決まった時間にセルフケアを行う」という習慣自体が、生活リズムを整え安心感につながります。
「毎日必ずやらなければ」と義務のように感じてしまうと、それが新たなストレスになりかねません。たとえば、朝起きた時・夜寝る前など、自分のライフスタイルに合わせて無理なく続けられるタイミングを見つけましょう。
たとえ短い時間でも、毎日続けることを目標に始めてみてください。
ツボ押しと一緒にやりたい不安障害への対処法
ここからはツボ押しと一緒にやりたい不安障害への対処法を、3つにまとめて紹介します。
軽いストレッチ
軽いストレッチは、ツボ押しと一緒にやるのがおすすめな対処法の1つです。
不安やストレスを感じると、無意識のうちに身体がこわばり筋肉が緊張しがちです。とくに肩や首、背中周りは緊張が現れやすい部位です。
軽いストレッチは筋肉の緊張を緩め、血行を促進し、身体の不快感を和らげられます。たとえば、ストレッチには次の簡単な動作があります。
- 肩回しをする
- 首を左右に傾ける
- 背中を伸ばす
ストレッチをする時は、無理のない範囲でゆっくりとした動きで行いましょう。深呼吸をしながら行うと、さらにリラックス効果が高まります。ツボ押しの前に軽いストレッチを取り入れると身体がほぐれ、ツボ刺激の効果も感じやすくなります。
マインドフルネス瞑想
ツボ押しと一緒にやりたい不安障害に効く方法の1つには、マインドフルネス瞑想があります。
マインドフルネス瞑想とは「今、この瞬間」の経験に意識を集中させるトレーニングです。不安感は、過去の後悔や未来への心配などに心がとらわれることで強まる傾向があります。マインドフルネス瞑想を実践すれば、不安を減らし脳の過剰な興奮を鎮められるのです。
静かな場所に座り目を閉じ、ただ自分の呼吸に意識を向けましょう。息を吸う・吐く感覚、お腹や胸の動きなどをただ観察します。途中で他の考えが浮かんできても、再び呼吸に意識を戻しましょう。
ツボ押しと組み合わせるなら、ツボを押しながら自分の呼吸や指先の感覚に意識を集中させるのもよいでしょう。
下記の記事ではマインドフルネス瞑想のやり方を解説しているので、あわせてご覧ください。

アロマセラピー
ツボ押しと一緒にやりたい不安障害に効く方法には、アロマセラピーがあります。
アロマセラピーとは、植物から抽出された精油の香りを利用し、心と身体のバランスを整える自然療法です。香りは脳の感情や記憶を司る部分に直接働きかけ、不安の緩和やリラックス効果が期待できます。おもな香りには、次の種類があります。
- ラベンダー
- ベルガモット
- カモミール
- オレンジスイート
- サンダルウッド
アロマディフューザーで香りを拡散させたり、ティッシュやハンカチに数滴垂らして香りをかいだりしましょう。ツボ押しを行う空間で好きな香りを漂わせると、よりリラックスした雰囲気の中でセルフケアが行えます。
ただし、精油を使用する際は品質の良いものを選び、使用方法を確認してから用いるようにしましょう。
下記の記事ではパニック障害に効くアロマを紹介しているので、あわせてご覧ください。

まとめ
ツボ押しは、自律神経のバランスを整え、心身のリラックスを促す手軽なセルフケア方法です。しかし、不安障害の根本的な治療法ではないことを理解しておきましょう。症状が続く時や悪化する時は、精神科や心療内科に相談してください。
ツボ押しに加えて、軽いストレッチやマインドフルネス瞑想などを組み合わせるとより効果的なセルフケアが可能です。
日々の生活の中で心と身体の声に耳を傾け、ご自身に合うセルフケアを取り入れることは不安と上手に付き合っていく上で助けとなります。まずはリラックスできる時間に、紹介したツボの中から一つでも試してください。
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