この記事では登校が怖くなる原因も交え、パニック障害で学校に行けない時の対処法を解説します。
発作がひどくて学校に行けない…
他の親御さんは症状が出る子供をどう支えているんだろう?
「もし通学中や授業中にパニック障害の症状が出てしまったら…」そんな恐怖から、学校に行くのが怖いと感じている子供に悩んでいる親御さんは多いですよね。
また、同じようにパニック障害に苦しむ人がどんなふうに対処しているのか、気になる方もいるはず。大前提、パニック障害を抱えていることで、学校へ行くことが困難になることは珍しくありません。
そこで、この記事では次の症状別に、パニック障害で学校に行けない時の対処法を解説します。
パニック障害を抱える子どもの支え方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 発作への不安から学校が恐怖の対象となり行くのが怖くなる
- 通学中や学校内で発作が出た際は落ち着かせながらゆっくり水を飲もう
- 先生やカウンセラーに症状を知らせておくと対処しやすくなる
なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画を無料で配布しています。
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新見正則医院院長。西洋薬を使わず、漢方など副作用や依存性の少ない方法で治療を行う。重症度の高いパニック障害の患者さんを多数、診察。1985年慶應義塾大学医学部卒業。98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。『フローチャートメンタル漢方薬』など、著書多数。
症状や状況に適したパニック障害の対処法をまとめて知りたい方は、次の記事を参考にしてください。
→ パニック障害の対処法まとめ!症状・状況別にわかりやすく解説
なぜパニック障害で学校に行くのが怖くなるのか
パニック障害を持つ生徒は「次にいつ発作が起こるかわからない」という恐怖心から、学校が恐怖のトリガー(きっかけ)になることで、行くのが怖くなると考えられます。
注目されることへの恐怖や教室内といった逃げ場のない状況で発作が起こるかもしれない不安などが組み合わさることで、パニック障害を持つ生徒は学校全体を恐怖の対象として捉えるようになることがあります。
以前に学校で発作を経験したことがある場合は、その記憶が同じ環境への恐怖を助長するケースもあるでしょう。
生徒や先生など、多くの人が集まる学校という環境では、常に予測不能な出来事が起こり得ます。そんな学校は、パニック障害を持つ生徒にとってストレスの原因となってしまうこともあるのです。
パニック障害で不安になる原因を詳しく知りたい人は、下の動画も参考にしてください。
パニック障害で学校が怖くて行けない時の対処法
登校や教室へ入るなど、学校への恐怖を克服するには次のような段階的なアプローチが効果的です。
- パニック発作のトリガーとなり得る思考や状況を特定する
- 特定した思考や状況への対処法を理解し実践する
パニック発作のトリガーとなり得る思考や状況を特定し、対処する方法を学びます。認知行動療法といったアプローチは、不安を引き起こす思考パターンを特定するのに役立つため、理解を深めておきましょう。
また、学校と連携し
- 登校時間を調整する
- 必要に応じて授業を休む
- カウンセラーが常駐する「相談室」といった部屋を利用する
などの対処法を用意しておくことは、学校を安心できる場所だと認識を改めることにもつながります。パニック障害を持つ生徒は、自分のペースで学校生活に適応していくことができ、徐々に学校への恐怖を克服していけるでしょう。
パニック障害で朝が不安になる理由とその対処法を詳しく知りたい人は、下の動画も参考にしてください。
学校への通学中や教室でパニック発作が出た時の対処法
ここでは、学校への通学中や教室でパニック発作が出た時の対処法を、4つにまとめて紹介します。
家から離れた場所でパニック発作が出た時の対処法は下の動画でも詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。
対処法1:安全な場所へ移動し深呼吸する
発作が起きた際は、まず周囲の状況を把握し、人目から離れた静かな場所へ移動しましょう。
校内であれば、図書館の隅や空いている教室など、人目の少ない場所が理想的です。移動後は、ゆっくりと呼吸を整えましょう。特に、4-7-8呼吸法(4秒かけて息を吸い、7秒止め、8秒かけて息を吐く)はリラックスな精神状態を作るのに効果的です。
この深呼吸を5〜10回繰り返すことで、自律神経のバランスを整え、心拍数を落ち着けることができます。
対処法2:一口ずつゆっくりと水を飲む
ゆっくりと一口ずつ水を飲むことで、一時的に注意をそらし、発作を落ち着けることができます。
また、水を飲む行為は呼吸を整えるのに役立ち、身体の緊張を和らげる効果もあります。前述した深呼吸と一緒に行うことで、より気持ちを落ち着けられますよ。
対処法3:周囲の物に触れ今この瞬間に集中する
周囲の物に触れ今この瞬間に集中する、いわゆる「グラウンディングテクニック」は、現実感を取り戻し気持ちを落ち着けるのに効果的です。
具体的には、身の回りの物(机、椅子、ペンなど)に触れ、その質感に意識を向けます。また、周囲の物の色や形を目で追い観察するのも効果的です。
今に集中することで不安が引き起こす思考のループから脱却し、現実の瞬間に焦点を当てることができます。
対処法4:心の中で肯定的な言葉を繰り返す
心の中で肯定的な言葉を繰り返すことは、不安を和らげるのに役立ちます。
具体的には「今、私はここにいる」「この発作はすぐに過ぎ去る」「自分は大丈夫」などといった肯定的な言葉を繰り返すのです。
日常生活から意識して肯定的な言葉を使うよう練習しておけば、発作が出た時でも不安や恐怖を感じている自分を落ち着かせ、ポジティブな心理状態を取り戻すことができますよ。
なお、次の記事では原因や予防策も交え、パニック発作が出た時の対処法を詳しく解説しているのでよければ参考にしてください。
学校へ行く前に予期不安が出た時の対処法
学校へ行く前に予期不安が出た際は、次の対処法が効果的です。
- 前向きになる朝の日課を作る:登校前に好きな音楽を聴く、好きな本を読むなど、前向きな気持ちを引き出す朝の日課を作りましょう。不安を感じづらくなり、前向きな気持ちで一日をスタートさせることができますよ。
- 寝る前に次の日の準備をしておく:着る服や教科書、体操着など、次の日に学校へ持っていくものは寝る前に準備しておきましょう。朝の急ぐことから生じる焦りやストレスを減らせます。
- 小さな目標を設定する:「今日一日を乗り切る」ではなく「次の休み時間まで頑張る」といった具体的で小さな目標を設定しましょう。大きな目標は達成できなければ自身の喪失や落ち込むことにつながります。小さな成功体験を積み重ねることで、自然と自信がつき、不安を感じづらくなりますよ。
上記へ積極的に取り組むことで、通学前に感じる不安を軽減できるでしょう。
なお、予期不安の対処法をより詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。
→ パニック障害で予期不安の症状が出た際の対処法!原因や予防策も紹介
学校への通学中や教室で広場恐怖が出た時の対処法
通学中や学校内で広場恐怖が出た際は、下記の対処法が効果的です。
- 少しずつ学校に慣れるよう訓練する:広場恐怖を克服するには、徐々に恐怖の対象となっている環境へ慣れていくことが効果的です。学校内で広い場所や生徒が多く出入りする教室などへ少しずつ慣れていけるよう、訓練しましょう。人が少ない時間にその場所を訪れ、徐々に滞在時間を延ばすなど、段階的に慣れていくのが効果的です。
- 構内で安全な場所を把握しておく:図書館や保健室など、学校内で自分が安心できる「安全な場所」を把握しておきましょう。緊急時に退避できる場所を確保しておくことで、発作が出る恐怖を和らげられます。
上記に取り組むことで、広場恐怖の症状を管理し、学校生活での不安を最小限におさえることができますよ。
パニック障害の改善法をより詳しく知りたい人は次の動画を参考にしてください。
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実際に、本動画を視聴した91%の方が症状の改善を実感しています。パニック障害を克服する効果的な改善方法を詳しく知りたい方は、ぜひ一度お試しください。
パニック障害で学校に行けない子どもの支え方
なかには、パニック障害を抱える子どもをどう支えてあげればいいのか、悩んでいる親御さんもいますよね。
そこで、ここからはパニック障害で学校に行けない子どもの支え方を、4つにまとめて紹介します。
- パニック障害への理解を深める
- 気軽に話せる雰囲気をつくる
- 学校の教師・カウンセラーに症状を知らせておく
- 同じ経験を持つ人と交流し情報を得る
支え方1:パニック障害への理解を深める
パニック障害への理解は、症状に苦しむ子どもの理解に直結します。
パニック障害の症状や原因・発作のきっかけなどはもちろん、子どもがどのようなときにストレスを感じるのかといった、症状に伴う子どもの感情や行動への学習も重要です。
パニック障害を知り、子どもの経験を理解しようと努めることは、発作が起きた時の対応や日常生活で子どもを支える大きな力になるでしょう。
支え方2:気軽に話せる雰囲気をつくる
家庭での日常的な会話を通じて、子どもが感じていることを安心して話せる雰囲気をつくりましょう。子どもが感じたことや経験したことをオープンに話せる環境は、親子の信頼関係の構築に欠かせません。
例えば、子どもの話を聞く際は真摯に耳を傾け、共感してあげることを意識しましょう。頭ごなしに否定してしまっては、子どもが殻に閉じこもりストレスを溜める原因になりかねません。
耳を傾け続ければ、子どもも自然に話してくれるようになりますよ。
支え方3:学校の教師・カウンセラーに症状を知らせておく
学校側に子どもの症状を伝えておくことで、自分がいないところでも子どもをサポートする環境が整います。
また症状だけでなく、子どもがパニック発作を起こしたときの具体的な対処法や、日常的な配慮が必要な点(例えば、テスト中の特別な配慮や必要に応じた休憩の許可など)も伝えておくと良いでしょう。
担任教師や常駐しているカウンセラーなど、学校にいる先生が症状について把握していることで、子どもは安心して学校生活を過ごせるようになりますよ。
支え方4:同じ経験を持つ人と交流し情報を得る
パニック障害を持つ子どもを育てる経験をしている親御さんと交流する機会を設けましょう。
他の方がどのように生活しているか、どうやって症状に対処しているかなどを知ることで、子どもへより効果的かつ有効的なサポートができるようになります。
また、パニック障害を持つ子どもを支える自身に健康が危ぶまれては本末転倒です。同じ悩みを持つ人との交流は孤独感を減らし、自身の良好な精神状態にもつながります。
とはいえ「症状のことを気兼ねなく話せる人なんて、近くにいないよ…」という方もいますよね。そんな方は「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。
「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。
「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行える、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画をご覧ください。
実際に、本動画を視聴した91%の方が症状の改善を実感しています。パニック障害を克服する効果的な改善方法を詳しく知りたい方は、ぜひ一度お試しください。
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まとめ
この記事では、症状別にパニック障害で学校に行けない時の対処法を解説しました。
学校や家庭での適切なサポートは、パニック障害を持つ子どもが日常生活で直面する不安を軽減し、より充実した学校生活を送ることに直結します。
パニック障害に関する理解を深め、感情を共有しやすい環境を整えることが、最終的には子ども自身の症状の緩和にもつながるでしょう。