パニック障害に悩む人を周りはどう支える?接し方や対応の仕方も紹介

パニック障害対処法周り

この記事ではパニック障害に悩む人を周りはどう支えるのか、その接し方や対応の仕方を解説します。

パニック障害に悩む家族を支えるにはどうすればいいだろう?
逆にやってはいけないこととかもあるのかな…

現代において、10人に1人が人生で1度は経験するというパニック障害。決して珍しい病気ではなく、パニック障害を克服するには周囲の人のサポートが不可欠です。

なかには、家族や友人がパニック障害になり、どうサポートすればいいのかわからないという方も少なくないでしょう。

パニック障害は発症した人だけでなく、周囲の人もつらい思いをするものです。だからこそ、適切な対処法を知っておくことが大切です。

そこで、本記事ではパニック障害の症状が出た際に周りができる対処法を解説します。また、パニック障害の人を支える7つのポイントも紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事の要約
  • 症状の軽視や批判はやってはいけない接し方
  • 発作が出た際は合谷(ごうこく)を刺激してあげると、不安が和らぎやすくなる
  • まずはパニック障害や症状への対処法を勉強しよう

なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画を無料で配布しています。

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症状や状況に適したパニック障害の対処法をまとめて知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

パニック障害の対処法まとめ!症状・状況別にわかりやすく解説

目次

パニック障害は周りの対処次第で回復・悪化する

パニック障害は周りの接し方次第で回復することもあれば、悪化することもあります。何の前触れもなく突然起こる発作は、自分でコントロールできるものではありません。

「このまま死んでしまうかもしれない」という程の大きな不安・恐怖を感じるものであり、適切に接する・対処することが大切です。「身体の病気ではないのだから大丈夫」というような言葉は、かえってパニック障害に悩む人を追い込むことになります。

周りが正しい知識を持ち、症状に理解を示すことで、パニック障害を持つ人は安心して治療に取り組めます。パニック障害を持つ人が意欲的に治療に取り組むことは、結果として完治や寛解に近づくことに繋がります。

周りがパニック障害の人にやってはいけない接し方

ここからは、周りがパニック障害の人にやってはいけない接し方を、4つにまとめて紹介します。

  • 症状を軽視する
  • 相手を批判・非難する
  • 過度に行動を管理・無理強いする
  • 突然驚かす・急かす

やってはいけない言動に当たる理由や具体例も交えて解説するので、ぜひ参考にしてください。

症状を軽視する

「身体の病気ではないのだから大丈夫」「気にしすぎだ」といった症状を軽視する言葉は、パニック障害に悩む人を追い込みます。症状を軽視する言葉によって1人で不安な気持ちを抱え込むようなことになれば、症状が悪化することも考えられます。

パニック障害のつらさや恐怖は、周囲の人に理解されにくいものです。たとえパニック発作で死なないということがわかっていても、パニック障害に悩む人は発作が起こると強い不安を感じます。

症状が悪化すると日常生活に支障が出ることも多いため、症状を軽視するような言葉は避けるようにしましょう。

相手を批判・非難する

「なんでそんなことでパニックになるの?」といった、相手を批判・非難するような言葉もパニック障害に悩む人を追い込みます。パニック発作が起こるきっかけは人によってさまざまです。

なかには、あまり周囲の人には理解できないようなことが発作のきっかけになる場合もあります。また、批判・非難された経験がきっかけでパニック発作を引き起こす可能性も否定できません。

パニック障害に悩む人は、発作による苦しみや恐怖の経験から、常に不安(予期不安)を抱えています。だからこそ、相手を批判・非難する言葉は使わないようにしましょう。

※予期不安とは
予期不安とは、再びパニック発作が起こることを恐れ、その可能性を予期して感じる持続的な不安感です。意識的に発作が起こりやすい状況や場所を避ける原因になることで、日常生活に支障が起きるケースもあります。

過度に行動を管理・無理強いする

パニック障害に悩む人は、とある行動がきっかけとなって発作が起こることも少なくありません。「電車に乗ろう」や「外出しよう」など、過度に行動を管理・無理強いすることで、ストレスを感じてしまう可能性もあります。

近くにいて支えてあげることは大切なことです。しかし、過度なサポートになっていないかは注意しましょう。

また、行動を無理強いすると、その行為がきっかけでパニック発作が起こることもあります。のちにトラウマとなって、日常生活に制限がかかってしまうこともあるため注意してください。

突然驚かす・急かす

パニック障害に悩む人は、発作の苦しみや恐怖の経験から常に不安を抱えています。突然驚かすことによって発作が起こる可能性があるため、ふざけてでも驚かすようなことはやめましょう。

また、「急がないと遅れてしまう」や「早く歩いて」など、急かすことで不安やストレスを感じ、発作が起きることもあります。

パニック障害に悩む人と行動を共にする場合は、無理をさせないことが大切です。無理のないペースで行動することを心がけて接するようにしましょう。

なお、下の記事ではパニック障害に言うべきではない言葉や控えるべき行動について解説しているので、あわせて参考にしてください。

→ パニック障害の人に言ってはいけない言葉とは?NGな接し方も紹介

パニック障害の症状に周りができる対処法

ここからは、パニック障害の症状が出た際に周りができる対処法を、4つにまとめて紹介します。

  • 静かに落ち着ける場所を確保する
  • 優しく励ましながら声をかける
  • 深呼吸を促す・提案する
  • 「合谷(ごうこく)」を刺激する

パニック発作が起きた際に適切な対処ができれば、発作を早めに抑えることができます。それぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。

静かに落ち着ける場所を確保する

まず、パニック発作が起きたら、静かに落ち着ける場所へ移動させてあげましょう。周囲が騒がしかったり、人目のつく場所だと不安な気持ちが収まらず、発作が悪化する可能性があります。

発作の対処法に集中できるように、静かに落ち着ける場所を確保し、移動させることが大切です。もちろん、人によってはすぐに移動できないということもあります。

その場合は、少し休ませてから無理のない範囲で移動するようにしましょう。また、夏の場合は直射日光の当たらない場所など、状況によって移動する場所に配慮してあげてください。

苦手な場所でパニック発作が出た時の対処法は下の動画でも詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。

優しく励ましながら声をかける

パニック障害に悩む人にとっては、優しく励ましながら声をかけてもらうことで安心感が増し、不安や恐怖がやわらぎます。「大丈夫、1人じゃないよ」や「焦らなくて大丈夫だよ」といった言葉をかけてあげましょう。

また、優しく声をかけながら背中をさするなどして、不安が少しでも軽くなるようにすることが大切です。パニック障害に悩む人にとって、家族や友人などの身近な人と話すことは大きな安心に繋がります。

家族や友人にパニック発作が起きたら、積極的に声をかけてあげましょう。

また、下の記事ではパニック障害の人が安心した言葉を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

パニック障害の人が安心した7つの言葉とは?友達や家族への接し方や声かけ

深呼吸を促す・提案する

深呼吸で呼吸を整えることは、パニック発作が起きた際に非常に効果的です。パニック発作が起きた際には、無意識のうちに呼吸が浅くなりがちです。

呼吸が浅くなると過呼吸に発展したり、めまいや吐き気などの症状が出てくることもあります。そのため、パニック発作の症状を悪化させないように、心拍数を落ち着かせる効果のある深呼吸を促すことが大切です。

深呼吸の際には、息を吸う時間を4秒、吐く時間を6秒程度にするのがおすすめです。隣で一緒に数をかぞえてあげてください。

また、下の記事ではパニック障害で発作が出た際の対処法をより詳しく解説しています。いつでも適切な対処ができるように、ぜひ参考にしてください。

パニック障害で発作が出た際の対処法!原因や予防策も紹介

「合谷(ごうこく)」を刺激する

「合谷(ごうこく)」とは、刺激することで不安や発作を回避しやすくなる効果があり、「万能のツボ」とも呼ばれています。下の写真のように、合谷は人差し指の骨のラインと親指の骨のラインが交わる部分にあります。

合谷(ごうこく)の位置
合谷(ごうこく)の位置
出典:にこっとプラス

家族や友人にパニック発作が出た際には、合谷を刺激するようにしましょう。合谷を刺激する際には、少し痛みを感じるくらいの強さで押すことです。

適切な強さで10秒押したままキープして離し、3秒ほど離したらまた10秒押すという流れを3〜5回繰り返すようにしてください。

また、下の記事ではパニック障害に悩む人の多くが経験する予期不安の対処法を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

パニック障害で予期不安の症状が出た際の対処法!原因や予防策も紹介

パニック障害の改善法をより詳しく知りたい人は次の動画を参考にしてください。

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パニック障害の人を支える8つのポイント

ここからは、パニック障害の人を支えるポイントを、8つにまとめて紹介します。

  • パニック障害への理解を深める
  • 症状別での対処法を練習する
  • 症状に悩む人と情報交換する
  • 当事者の気持ちに「寄り添う」
  • 相手の言葉を傾聴する
  • リラックスできる時間を共有する
  • 支えきれない時に自分を責めない
  • 当事者の外出に付き添う

パニック障害への理解を深める

家族や友人にパニック障害の症状が出た際には、まずパニック障害への理解を深めることが何よりも重要です。パニック障害への理解がない場合、気づかないうちに相手を傷つけ、追い込んでしまうことがあります。

現代において、パニック障害は珍しい病気ではありませんが、発作のつらさや不安は理解されにくいものです。また、パニック障害に悩む人の多くは、発作以外にも「予期不安」や「広場恐怖」といったことにも不安を抱えています。

それぞれ適切な対処法が異なるため、意識的にパニック障害への理解を深めるようにしましょう。

※広場恐怖とは
広場恐怖とは、パニック発作が起こった場合に逃げ出すのが困難な場所や状況(人混み・電車やバス・エレベーターやエスカレーターなど)へ陥ることへの恐怖です。特定の場所や状況を避けることで、生活が制限され、日常活動に支障をきたすケースがあります。

パニック障害で不安になる原因を詳しく知りたい人は、下の動画も参考にしてください。

症状別での対処法を練習する

パニック発作によって起こる症状は人によってさまざまです。動悸を感じる人もいれば、吐き気を催す人もいます。

症状によって適切な対処法が異なるため、症状別での対処法を練習しておきましょう。練習する際には、なるべくパニック障害に悩む当事者と一緒に練習するのがおすすめです。

当事者と一緒に練習することで、信頼関係を築くことができます。また、対処法を理解している人が身近にいることは、パニック障害に悩む人にとって大きな安心材料になります。

なお、下の記事では症状別にパニック障害の対処法や予防策を紹介しているので、あわせて参考にしてください。

パニック障害に悩んだ時はどうしたらいい?症状別に対処法や予防策を紹介

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91%の方が動画の内容を実践し、症状の改善を実感。気軽に効果的な対処法を知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

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症状に悩む人と情報交換する

症状に悩む人と情報交換することは、パニック障害に悩む人を支える上でとても重要になります。なぜなら、同じ悩みを抱える人と情報交換することで、新たな対処法や予防策を発見できることがあるためです。

また、パニック障害に悩む方にとっても、同じ境遇の人と話すことは気持ちが楽になるきっかけになります。そのため、症状に悩む人と情報交換する機会を積極的に作るようにしましょう。

とはいえ、周りにパニック障害について話せる人がいないと悩んでいる方もいますよね。そんな方は、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加する、不安パニック専門のオンラインサポートコミュニティ「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。

「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。

「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行える、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画をご覧ください。

実際に、本動画を視聴した91%の方が症状の改善を実感しています。パニック障害を克服する効果的な改善方法を詳しく知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

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当事者の気持ちに「寄り添う」

パニック障害に悩む人を支える際には、当事者の気持ちに「寄り添う」ことが大切です。パニック発作によるつらさや不安、恐怖は実際に経験した人にしかわからないものです。

そのため、完全には理解はできない前提のもと、共感・寄り添うことを意識するようにしましょう。パニック障害に悩む人にとっては、家族や友人などの身近な人と話すことは大きな安心につながります。

「パニック発作は迷惑ではないよ」や「いつでも味方だから」といった、前向きな言葉をかけるようにしてください。

相手の言葉を傾聴する

傾聴とは、相手の話に関心を持ち、共感を示しながら肯定的な姿勢で聴くことです。ただ話を聞くのとは違い、相手に「この人は自分のことを理解してくれる」「ここは話しても良い場所なんだ」という安心感を与えられます。

傾聴する際のポイントは、相手の話を否定せず、好き嫌いの評価を入れずに聴くことです。もし相手の話の内容にわからないところがあれば、そのままにせず聴きなおして内容を確かめましょう。

相手に対しても自分に対しても真摯な態度で聴くことが大切です。

リラックスできる時間を共有する

リラックスできる時間を共有することで信頼関係を構築でき、パニック障害に悩む人の気持ちを楽にしてあげることができます。また、パニック障害に悩む人と接する際に最も重要なことは「普通に接すること」です。

「かわいそうだから優しくしなければ」と思い特別扱いすることは、パニック障害に悩む人にとってストレスを抱える原因になります。また、「何もできなくてごめんね」という言葉も、突き放されたように感じさせてしまいます。

いつも通りに接しながら、リラックスできる時間を共有するようにしましょう。

支えきれない時に自分を責めない

パニック障害に悩む人は、いつ起こるかわからない発作に怯え、いつも不安な気持ちと戦っています。発作が起きれば、頭では分かっていても「死んでしまうのではないか」という大きな不安に襲われ、とてもつらい思いをしています。

しかし、つらい思いをしているのは当事者だけでなく、支える側の人も同じです。パニック障害の治療は、どんなに短くても半年以上はかかります。

半年以上支え続けることは決して簡単なことではなく、完璧にこなせる人がいないのが当たり前です。だからこそ、支えきれない時に自分を責めないようにしてください。

サポートしてくれる家族が疲弊することは、パニック障害に悩む人からすると申し訳なさでいっぱいになります。自分を責めず、誰かと協力しながら支えていくことが大切です。

当事者の外出に付き添う

患者さんの外出には、周りが付き添えると安心です。

パニック障害の患者さんは、外出先でパニック発作を起こすことに不安を感じていることがあります。一人で外出している場合は、誰にも助けを求められなかったり周りの目が気になったりすることもあります。

外出先でのパニック発作への不安は、二次障害を引き起こしかねません。二次障害とは、既にある障害や症状によって引き起こされる、新たな症状や生活上の支障を指します。

パニック障害の場合、二次障害によって引きこもりやうつ病などの可能性が高まります。

そのため、家族を含む周りは、患者さんの意向を尊重しつつ外出に付き添えるよう心がけることが賢明です。外出先での安心感は、患者さんの自信に繋がります。

まとめ

本記事ではパニック障害の症状が出た際に周りができる対処法や、パニック障害の人を支える7つのポイントを紹介しました。パニック障害は当事者だけでなく、支える側もつらい思いをする病気です。

しかし、適切な対処を行えば治る病気でもあります。だからこそ、パニック障害について正しい理解を持つことが大切です。

家族や友人でパニック障害に悩む方がいる場合には、本記事で紹介した内容を参考にしてみてください。本記事があなたのお役に立てることを願っております。

パニック障害対処法周り

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