パニック障害の主要な処方薬5選!服用時の注意点も紹介

パニック障害薬ランキング

パニック障害の症状に効くおすすめの薬は?
予期不安や広場恐怖に効く薬もあるのかな?
処方薬の方がいい?市販薬ではダメなのかな?

パニック障害への治療や症状が出た時の対処として、薬を服用しようとしている方は多いですよね。

ただ、パニック障害への処方薬には多くの種類があるため、どの薬を服用すればいいのかわからない方もいるはず。

知識がない状態で服用する薬を選んでは、パニック障害の軽減・治療に繋がらないだけでなく最悪の場合、症状が悪化しかねません。

そこで、本記事では次の症状別に、パニック障害の主要な処方薬を紹介します。

薬を選ぶ際や服用する際の注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 発作には「ジアゼパム」や「アルプラゾラム」がおすすめ
  • 予期不安・広場恐怖には「エスシタロプラム」「クロミプラミン」がおすすめ

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※1:パニック障害とは
パニック障害とは、突然の恐怖感からめまいや発作などの症状に襲われる精神疾患不安障害の一種です。パニック発作やパニック症とも呼ばれています。

目次

パニック障害の発作に効く主要な処方薬ランキング

さっそく、パニック障害の発作に効く処方薬を、厳選して5つ紹介します。

  • ジアゼパム
  • アルプラゾラム
  • クロナゼパム
  • パロキセチン
  • ベンラファキシン

なお、上記は2023年11月Guaianaらが実施した「パニック症に対する薬剤の有効性の比較」の調査結果をもとに掲載しています。

ジアゼパム

ジアゼパム(先発医薬品名:セルシン・ホリゾン)は、抗不安作用や抗けいれん作用、筋弛緩作用(きんしかんさよう:筋肉の緊張を緩め、力が入らない状態にすること)などの効果をバランスよく持っている処方薬です。

錠剤や注射液、坐薬の3種類があり、錠剤は神経症や心身症における不安・緊張・抑うつに効果があります。注射液は、神経症(ノイローゼ)やアルコール依存症の禁断症状・分娩時における不安・緊張・抑うつの軽減に効果的です。

また、坐薬は小児に対する熱性けいれんや、てんかんのけいれん発作の改善に使用されています。

アルプラゾラム

アルプラゾラム(先発医薬品名:ソラナックス・コンスタン)は、とくにパニック障害への有効性が示されている薬になります。

また、アルプラゾラムは抗不安作用だけでなく、催眠作用や筋弛緩作用、抗けいれん作用もあることが特徴です。アルプラゾラムは、過敏性腸症候群・自律神経失調症などの心身症における身体症候や、不安・緊張・抑うつ・睡眠障害に効果があります。

クロナゼパム

クロナゼパム(先発医薬品名:ランドセン・リボトリール)は、ベンゾジアゼピン系(不安や緊張症状などの改善につながる薬)に属する薬であり、けいれんや不安を抑える作用がある薬になります。

クロナゼパムの保険承認上の効能・効果は、自律神経(自律神経系)発作や精神運動発作、小型運動発作です。しかし、パニック障害や社交不安障害(SAD:Social Anxiety Disorder)などの不安障害にも使用されています。

また、保険承認外ではあるものの、レム睡眠行動障害や歯ぎしり、口腔内灼熱症候群(舌痛症:ぜっつうしょう)などのさまざまな疾患に効果があります。

パロキセチン

パロキセチン(先発医薬品名:パキシル・パキシルCR)は抗うつ剤であり、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(※)に近い効果を持った薬になります。

パロキセチンは、うつ病やパニック障害・強迫性障害・社交不安障害・PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対して効果があります。また、パニック障害に似た症状が出る更年期障害にも効果的な薬です。

※セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
一度放出されたセロトニンとノルアドレナリンの細胞内への再取り込みを阻害することで脳内のセロトニンとノルアドレナリンの濃度を上昇させ、神経伝達をスムーズにし、抗うつ作用および抗不安作用を示す薬のこと。

ベンラファキシン

ベンラファキシン(先発医薬品名:イフェクサーSR)は、日本で3剤目となるセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤に分類される薬になります。

低用量ではセロトニンの量を増やす作用が強く、用量をあげるとノルアドレナリンの量を増やす作用が強くなることが特徴です。日本での保険承認は現在は「うつ病・うつ状態」となっています。

海外では、パニック障害や社交不安障害・全般性不安障害(GAD:Generalized Anxiety Disorder)などにも使用されています。

予期不安・広場恐怖に効く主要な処方薬ランキング

ここからは、予期不安・広場恐怖に効く処方薬を、厳選して3つ紹介します。

  • エスシタロプラム
  • クロミプラミン
  • ジアゼパム

なお、上記は2023年11月Guaianaらが実施した「広場恐怖に対する薬剤の有効性の比較」の調査結果をもとに掲載しています。

※予期不安とは
予期不安とは、再びパニック発作が起こることを恐れ、その可能性を予期して感じる持続的な不安感です。意識的に発作が起こりやすい状況や場所を避ける原因になることで、日常生活に支障が起きるケースもあります。

※広場恐怖とは
広場恐怖(広場恐怖症)とは、パニック発作が起こった場合に逃げ出すのが困難な場所や状況(人混み・電車やバス・エレベーターやエスカレーターなど)へ陥ることへの恐怖です。特定の場所や状況を避けることで、生活が制限され、日常活動に支障をきたすケースがあります。

エスシタロプラム

エスシタロプラム(先発医薬品名:レクサプロ)は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(※)として作用する抗うつ薬になります。

うつ病やパニック障害、社交不安障害、全般性不安障害、強迫性障害などに効果があるとされています。また、効果が発揮されるまでの時間が短いことが大きな特徴です。

しかし、高津心音メンタルクリニックの調査によると、70%以上の人が吐き気や傾眠といった副作用を経験しています。そのため、服用する際は医師の指導のもと行うことが賢明です。

※選択的セロトニン再取り込み阻害剤
一度放出されたセロトニンの細胞内への再取り込みを阻害することで脳内のセロトニン濃度を上昇させ、神経伝達をスムーズにし、抗うつ作用および抗不安作用を示す薬のこと。

クロミプラミン

クロミプラミン(医薬品名:アナフラニール)は、憂うつな気分を和らげ、意欲を高める効果のある薬です。

ノルアドレナリンやセロトニンの量を増やして神経の働きを改善することで、うつ病やパニック障害に効果を発揮します。また、ノルアドレナリン再取り込み阻害にもとづくα刺激作用によって、夜尿症(やにょうしょう)や遺尿症(いにょうしょう)などにも効果があります。

しかし、口の渇きや便秘など副作用がでやすいことに注意が必要です。さらに、薬の効果が出るまでに時間がかかるといった特性があります。

ジアゼパム

ジアゼパム(先発医薬品名:セルシン・ホリゾン)は不安や緊張感を和らげたり、寝つきを良くしたりなど、気分をリラックスさせる薬です。

心身症やパニック障害などの不安障害を中心に、自律神経失調症や更年期障害、うつ病や不眠症に効果があります。比較的安全性が高く、依存性もそれほど強くないことが大きな特徴です。

ただし、重い副作用はほとんどないものの、急に服用をやめると反動でイライラしたり、強い不安感が出るため注意が必要です。

なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では自宅や外出先で行える、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画を無料配布しています。

実際に、本動画を視聴した91%の方が症状の改善を実感しています。パニック障害を克服する効果的な改善方法を詳しく知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

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パニック障害の薬は医師の診察・処方を踏まえて服用しよう

パニック障害の薬は、医師からの診察を経て、処方されたものを服用しましょう。

もちろん、市販薬を服用してはいけないという意味ではありません。しかし、正しい知識がないとパニック障害の症状が悪化するリスクが高まります。

そのため、市販薬を飲む場合でも一度医師から診察を受けて相談したうえで、飲む薬を決めることが重要です。その際、適切な服用方法もあわせて効くのを忘れないようにしましょう。

なお、本メディア「ぱにらぼ」の監修を務める新見先生の「新見正則医院」では、パニック障害の症状をヒアリングしたうえで、適切な処方が受けられます。専門の主治医が決まっていない方は、この機に一度ご受診ください。

パニック障害の薬にまつわるFAQ

最後に、パニック障害の薬にまつわる疑問にまとめて回答します。

  • パニック障害の薬の値段はどれくらい?
  • パニック障害へ効く薬の共通点は?
  • 薬を飲んでいればパニック障害は完治する?
  • 即効性があるパニック障害におすすめの薬は?
  • パニック障害におすすめの市販薬は?
  • パニック障害の薬で副作用が出ないか心配…
  • パニック障害の薬が効かない時はどうしたらいい?

パニック障害の薬の値段はどれくらい?

パニック障害の薬の値段は、医薬品メーカーと薬の種類によって異なります。例えば、アルプラゾラムは、およそ1錠(0.4mg)5.7円が相場です。

1日1.2mgを3回に分けて内服するため、1ヶ月で513円の費用がかかります。また、ジアゼパムの場合は、およそ1錠(2mg)6円が相場です。

用法・用量は、成人で1回2〜5mgを1日2〜4回内服するため、1ヶ月で約1,500円の費用がかかることになります。とはいえ、どの薬もそこまで高いわけではありません。

医薬品メーカーと薬の種類によって異なりますが、無理なく服用できる範囲の値段と思っておきましょう。

なお、下の記事ではパニック障害に使用される薬の値段を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

→ パニック障害薬値段

パニック障害へ効く薬の共通点は?

パニック障害に効く薬の主な共通点は、ノルアドレナリンやセロトニンの量を増やして神経の働きの改善を目的としていることです。ノルアドレナリンやセロトニンの量を増やす理由は、パニック障害を発症する要因のひとつが神経伝達物質の不調であるためです。

例えば、セロトニンには精神を安定させる作用があり、パニック障害の発作や不安感を減らす効果が期待できます。また、ノルアドレナリンとセロトニンを同時に増やすことで、神経伝達をスムーズにすることが可能です。

結果的に、ノルアドレナリンやセロトニンの量を増やすことで神経の働きが改善され、パニック障害の症状を緩和させることができます。

なお、下の記事ではパニック障害に効く薬を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

パニック障害に効く薬とは?共通点や効果的な服用方法も紹介

薬を飲んでいればパニック障害は完治する?

結論から述べると、薬を飲むだけでパニック障害が完治することはほとんどありません。なぜなら、薬を飲まずにパニック発作が起きないようになるまでは完治したとは言えないためです。

基本的にパニック障害の治療では薬を服用しつつ、心理療法や行動療法を取り入れていきます。時間をかけて心理療法や行動療法を続けることによって症状が緩和され、克服へと向かっていきます。

そのため、薬はパニック発作をコントロールするための補助的な役割であると思っておきましょう。

なお、下の記事ではパニック障害の治療薬を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

→ パニック障害治療薬

即効性があるパニック障害におすすめの薬は?

即効性があるパニック障害におすすめの薬としては、次の5つが挙げられます。

  • アルプラゾラム
  • ロラゼパム(ベンゾジアゼピン系の抗不安薬)
  • クロナゼパム
  • ジアゼパム
  • クロルジアゼポキシド(ベンゾジアゼピン系の抗不安薬)

ロラゼパムは不安や緊張感を和らげたり、寝つきを良くするなど、気分をリラックスさせる薬です。副作用が少なく安全性が高いこともあり、いろいろな病気に幅広く使われています。

ロラゼパム・クロルジアゼポキシド以外の3つの薬は本記事でも紹介したように、パニック障害の発作や予期不安・広場恐怖に効く薬です。医師の指示に従いつつ、活用してみましょう。

なお、下の記事ではパニック障害の薬で即効性があるものを詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

即効性があるパニック障害に効く薬5選!服用時の注意点も紹介

パニック障害におすすめの市販薬は?

パニック障害におすすめの市販薬としては、次の5つが挙げられます。

  • GABAサプリメント
  • カバカバサプリメント
  • バレリアンルートサプリメント
  • L-テアニン
  • メラトニンサプリメント

GABA(y-アミノ酪酸:Gamma Amino Butyric Acid)には、緊張や興奮をしすぎないように精神を安定させる効果があります。神経を落ち着かせてくれるため、ストレスを緩和したり、不安を軽減することができます。

また、カバカバは南太平洋の島で古くから親しまれてきた精神高揚剤のことです。少量摂取すると気分が晴れやかになり、落ち着いて眠ることができます。 

上記のように、市販薬でもパニック障害に効果のある薬は存在します。医師に相談した上で、使用してみましょう。

なお、下の記事ではパニック障害に効く市販薬のおすすめを紹介しているので、あわせて参考にしてください。

パニック障害の市販薬おすすめ5選!服用時の注意点も紹介【症状別】

パニック障害の薬で副作用が出ないか心配…

パニック障害の薬によって副作用が出ることは珍しくありません。副作用で多いのは、のどの渇きや便秘、眠気、吐き気などです。

しかし、副作用は薬を飲むにつれて慣れが生まれ、軽くなることが多い傾向にあります。そのため、我慢できる程度の副作用であった場合には飲み続けることが大切です。

もちろん、無理する必要はありません。副作用がつらいと感じた時は遠慮なく、医師に相談するようにしましょう。

なお、下の記事ではパニック障害の薬による副作用を紹介しているので、あわせて参考にしてください。

パニック障害の薬に副作用はある?症状例や服用時の注意点も紹介

パニック障害の薬が効かない時はどうしたらいい?

パニック障害の薬が効かない時は、薬の容量を増やしたり、薬自体を変えるという選択肢があります。しかし、必ず医師の指導のもと行うことが重要です。

個人の判断で薬を増やしたり、変えたりすると症状が悪化する可能性があります。今よりもつらい思いをするリスクがあるため、必ず一度病院で相談し、適切な処置を受けるようにしましょう。

なお、下の記事ではパニック障害の薬が効かない時の対処法を紹介しているので、あわせて参考にしてください。

パニック障害に薬は効かない?原因や対処法も紹介

まとめ

本記事では、パニック障害の発作に効く処方薬や、予期不安・広場恐怖に効く主要な処方薬を紹介しました。パニック障害に効果のある薬には多くの種類があります。

どの薬があなたに適しているかわからないため、薬の服用を考えている方は医師の診察・処方を踏まえて服用することが大切です。絶対に自己判断で薬を服用することはないようにしましょう。

本記事があなたのお役に立てることを願っております。

なお、周囲にパニック障害の悩みを相談できず、おひとりで悩まれている方は「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。

「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。

「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行える、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画をご覧ください。

実際に、本動画を視聴した91%の方が症状の改善を実感しています。パニック障害を克服する効果的な改善方法を詳しく知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

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※補足:ピアカウンセリングとは
ピアカウンセリングとは、上記のニコットプラスのように同じような悩みを抱えた立場の人たちが集まり、仲間として交流・相談し合い支え合うことを目的としたカウンセリングのこと。

パニック障害薬ランキング

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