この記事では薬物療法に頼らない対処法も交え、中学生のパニック障害に効く薬を紹介します。
中学生のパニック障害に効く薬にはどんなものがあるの?
学校や社会生活に影響が出ないようにするには、どうしたらいいんだろう…
中学生なのに薬を飲んでも大丈夫なのかな…
中学生のメンタルヘルスは大人とは異なる発達段階にあり、心身に影響を与える要因が数多く存在します。そのため、パニック障害を発症するリスクも高いとされています。
お子さんがパニック障害で苦しむ姿を見るのはとてもつらいですよね。ただし、パニック障害の症状や適切な対処法を知らなければ、お子さんの健やかな成長を阻害してしまいます。
結果として、親子ともに不安な時期を過ごすかもしれません。そのため、中学生のパニック障害における正しい知識を得ることが何よりも重要です。
そこで、本記事では効果も交え、中学生のパニック障害に使用する薬を解説します。薬以外の中学生のパニック障害への対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 中学生のパニック障害の発症にはさまざまな要因が絡み合っている
- パニック障害の治療は薬物療法が優先される
- 中学生のパニック障害には寄り添う家族のサポートが重要
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なぜ中学生はパニック障害を発症するのか
中学生のパニック障害は、思春期の変化や人間関係や学業のストレスにより、発症するといわれています。
突然強い不安や恐怖を感じ、心臓がドキドキしたり息苦しさを覚えたりする発作が起きます。発作を恐れて日常生活に支障が出てしまうのがパニック障害の特徴です。
ここからは、中学生のパニック障害を次の2つの視点から解説します。
- 成人のパニック障害との違い
- 不安障害との違い
成人が発症するパニック障害との違い
中学生のパニック障害は、叫び声をあげたり過換気を伴ったりなど、成人に比べて特徴的な姿を見せます。単独の発作にくわえて、ほかの不安症や精神疾患、喘息などで症状を呈す場合もあるためです。
MSDマニュアルでは、中学生のパニック障害は、成人に比べるとはるかにまれであるといわれています。多くの中学生は、いくつもの診断検査を受けます。強迫症や社交不安症などがある場合、疾患の違いを明らかにするためです。
子どものパニック症は本人が認識している理由がなかったとしても、悪化や軽快を繰り返すときがあります。精密な検査を必要とし、成人より明らかな症状を持つものが中学生のパニック障害です。
不安障害との違い
社会不安とパニック障害は、体に現れる症状は似ていますが、不安を感じる対象が異なります。
不安障害は、人とかかわることに対して不安を抱きます。症状は発作的ではなく、人とかかわる場面で起こることが特徴です。
一方パニック障害は、パニック発作を経験し「死んでしまうのではないか」や「精神的におかしくなってしまうのではないか」と強い不安を感じます。発作が突発的に起こるのもパニック障害の特徴です。
似たような症状はありますが、別の疾患です。両者の治療法は異なることを忘れないようにしましょう。
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中学生のパニック障害に効く薬
ここからは、中学生のパニック障害に使用する薬を、3つにまとめて紹介します。
- SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
- SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
- ベンゾジアゼピン系薬剤
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
SSRIは、うつ病や不安障害などの治療に用いられる薬です。脳内のセロトニンを増やし、ストレスや不安を軽減する効果があります。
ほかの抗うつ薬と比較すると、副作用が少ないことがSSRIのメリットです。しかし、効果を実感するまでに数週間から数ヶ月かかる場合があります。
副作用は吐き気、下痢、眠気などが挙げられます。ただし、副作用は一時的で時間が経つにつれ軽減されていくことが一般的です。ゆるやかで負担の少ない治療として、SSRIは用いられています。
SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
SNRIは、うつ病や不安障害などの治療に使われる薬です。脳内のセロトニンとノルアドレナリンを増やし、精神の安定や意欲の向上に効果を発揮します。
SSRIとは違い、セロトニン以外にノルアドレナリンにも作用します。不安を解消し、より効果が得られる可能性があります。
副作用は吐き気、下痢、眠気など一時的なものがほとんどです。 パニック障害のメジャーな治療薬の1つに、SNRIがあることも忘れないようにしてください。
ベンゾジアゼピン系薬剤
ベンゾジアゼピン系薬剤は、抗不安薬や睡眠薬として使用される薬です。即効性があり、不安や緊張を和らげ、眠気を誘発する効果があります。
パニック発作を起こしたときのピンチヒッターとして強い効果を発揮します。依存性があり、長期間使用したり服用を中断したりすると、離脱症状が出現する場合があります。
短時間型、中時間型、長時間型などさまざまな種類があるのも、ベンゾジアゼピン系薬剤の特徴です。眠気を誘発する効果があるため、医師の指示に従って正しく服用するようにしてください。
急性の発作を迅速に鎮静する効果がある「ベンゾジアゼピン系の抗不安薬」は、一時的な治療としてが使用されるケースもあります。
ただし、依存するリスクがあるため長期的な使用は避けるべきです。
なお、下の記事ではパニック障害に効果的な治療薬を紹介しているので、あわせて参考にしてください。
→ パニック障害に効果的な治療薬【主な種類や服用時の注意点】
中学生がパニック障害を発症する3つの原因
ここからは、中学生がパニック障害になる原因を、3つにまとめて解説します。
- 親の遺伝要素
- 環境的な要因
- 過度なストレス
また、パニック障害で不安になる原因を詳しく知りたい人は、下の動画も参考にしてください。
原因1:親の遺伝要素
パニック障害は、遺伝がかかわる可能性があるといわれています。しかし、すべての家庭で子どもがパニック障害を発症するとは限りません。
遺伝的な問題もありますが、それよりも環境的な要因が大きいと考えられています。精神医学研究ジャーナルでは、親がパニック障害の場合、子どもがパニック障害を発症するリスクは一般の方に比較すると7.7%〜20.5%ほど高いと言われています。
パニック障害と親の遺伝については参考として、知っておくとよいでしょう。
原因2:環境的な要因
中学生がパニック障害になる原因として、環境的な要因が挙げられます。その理由は、子どもの心に強い影響を残す出来事が、パニック障害を発症する原因になるためです。
具体的には、虐待や親からの精神的な支配、価値観の押し付けなどが挙げられます。また、両親や近しい人との死別、離婚といった出来事も心の傷として残るでしょう。
ショッキングな出来事がパニック障害を引き起こす原因になることは知っておきましょう。
原因3:過度なストレス
パニック障害を引き起こす原因に、過度なストレスが挙げられます。中学生は多感な時期であり、さまざまなストレスを抱えやすい状態です。
例えば、勉強や学校生活、人間関係のストレスが挙げられます。成長にともない、身体の変化や自己イメージの変化も避けては通れない出来事です。
なお、ストレスを感じる内容には個人差があります。ストレスに晒されやすい中学生は、パニック障害の発症リスクが高い状態にあります。
ストレスがたまっているサインは、食欲減退、便秘、発熱などです。
パニック障害の発症が中学生の生活に及ぼす影響
ここからは、中学生のパニック障害が生活に及ぼす影響を、3つにまとめて解説します。
- 学業
- 社会生活
- 家庭生活
学業
中学生のパニック障害は、主に学業へ影響を及ぼします。発作や集中力低下がきっかけになり、学校生活が苦痛になってしまうからです。
結果として不登校になってしまうケースも少なくありません。授業に集中できなければ、成績も下がります。
また、発作を起こすかもしれない不安は、授業や課外生活において大きな支障をきたすでしょう。 中学生の大切な時期にパニック障害を発症することは、本人にとってつらい体験になるのです。
社会生活
中学生のパニック障害は、社会生活にも影響を及ぼします。診断を受けたとしても、パニック障害であることを隠したがるかもしれません。
友人との関係がギクシャクしたり、発作を恐れて部活動やクラブ活動へ参加できなくなったりするためです。青春時代の貴重な経験を得られないことは、社会性の発達が遅れる可能性もあります。
社会生活をうまく過ごせない経験は、パニック障害のある中学生にとって未来へ大きな影響を及ぼすでしょう。
家庭生活
中学生のパニック障害は、家庭生活にも大きな影響を及ぼします。なぜなら、本人だけでなく家族にとっても大きな負担になるからです。
家庭生活におけるパニック障害の影響
家族への影響 | ・子どもの苦しむ姿が家族にも苦痛になる ・家庭全体の雰囲気が暗くなる ・治療費がかかる ・子どもの治療に人手が必要になる |
本人への影響 | ・自己肯定感が低下する ・閉じこもりがちになり外出を嫌う ・日常生活や学業が負担になる ・家庭での役割を失う |
上記のように、中学生のパニック障害は家庭生活に大きな影響を及ぼします。
中学生がパニック障害を発症した場合の受診先
中学生のパニック障害の受診先には、一般的に児童精神科や小児科、診療内科があります。通院しやすい場所にあるか、予約が取りやすいかなどの確認をしましょう。
子どもの気持ちを尊重しながら、家族も受診に同席することをおすすめします。
チェックリストに該当したら受診しよう
パニック障害のチェックリストに該当した場合、パニック障害を発症している可能性があります。パニック発作の診断基準は、パニック障害が疑われる人に対しておこなわれます。
厚生労働省がパニック発作の診断基準を発表しているため、お子さんの状態に合わせて チェックしてください。チェックリストが4つ以上該当した場合は受診をおすすめします。
あくまで簡易的なチェックです。実際の診断は受診先で確認するようにしましょう。
心療内科や小児科精神科で診てもらおう
成人に比べて、パニック障害をもつ中学生の数は多くはありません。そのため、中学生のパニック障害は心療内科や小児科精神科で診断されます。
心療内科や小児科精神科では、医師が問診や検査をして、パニック障害かどうかを診断します。不安症やうつ病などと似た症状を示すため、鑑別診断が必要です。
パニック障害だと診断されると服薬やカウンセリングが開始されます。パニック障害だと診断してもらえる医療施設を受診するようにしてください。
薬以外で中学生がパニック障害に対処する方法
ここからは、薬以外で中学生がパニック障害に対処する方法を、5つのまとめて紹介します。
- 親の接し方を工夫する
- 心理療法
- リラクゼーション技法
- ライフスタイルの改善
- 環境調整
パニック障害の改善法をより詳しく知りたい人は次の動画を参考にしてください。
親への接し方を工夫する
パニック障害を持つ中学生をサポートする手段として、親の接し方は重要な要素を占めています。本人の心の変化に気づき、共感することで大きな安心感につながるためです。
知っておくといいことや気をつけることなどを、下にまとめて表にしています。サポートの参考にしてください。
気を付けること | 過保護や過干渉 ほかの兄弟への影響、親の配慮の偏り 否定しない 突き放さない |
知っておくといいこと | 発作を起こしやすいタイミング 発作の予兆の現れ方(落ち着きがなくなる、顔色が悪くなるなど) 発作を起こしたときに休憩できそうな場所 本人の心境 |
大切なこと | 小さな成功体験の積み重ね できたことを賞賛 本人の心に寄り添う 傾聴と共感 |
なお、下の記事ではパニック障害で学校に行けないときの対処法を紹介しているので、あわせて参考にしてください。
→ パニック障害で学校に行けない時の対処法!登校が怖くなる原因も紹介
心理療法
心理療法も、薬を使わないパニック障害の治療法として有効です。心理療法は、心の悩みや問題を解決するために心理療法士などの専門家と取り組む治療法です。
不安を感じる状況やストレスそのものを知り、障害を克服する効果があります。具体的には、気持ちを楽にしてくれる認知行動療法や、徐々に刺激に慣れるエクスポージャー(曝露:ばくろ)療法があります。
認知そのものへ働きかけ、明るい未来を取り戻すために役立ってくれるでしょう。薬を使わずパニック発作と向き合っていく手段として、心理療法は非常に有益です。
なお、下の記事では認知行動療法を詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
→ パニック障害の認知行動療法とは?特徴や効果、治療の流れも紹介
リラクゼーション技法
薬を使わない対処法としてリラクゼーション技法もおすすめです。リラクゼーション技法はストレスを軽減し、心身のリラックスを促すテクニックです。
具体的には、深呼吸や自律訓練法、漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)が挙げられます。リラクゼーション技法も効果に個人差があるため、まずは簡単なものから試してみてください。
なお、下の記事ではパニック障害を治すための治療法や手順を紹介しているので、あわせて参考にしてください。
ライフスタイルの改善
薬を使わない対処法として、ライフスタイルの改善は大きな意味を持ちます。規則正しい生活が自律神経を整え、ストレスを軽減してくれるからです。
具体的には適度に運動を取り入れ、3食ほどよく食べることが大切です。ジャンクフードやスナック菓子などを取りすぎず、たんぱく質や野菜、果物を取り入れるようにしてください。
また、十分な睡眠も大切です。成長期にある中学生は、心身の回復のために睡眠が欠かせません。パニック障害の対処として、ライフスタイルの改善は非常に有効です。
環境調整
薬を使わずパニック障害の中学生を支える手段として、環境面からのアプローチが大切です。なぜなら、行動範囲が広がりつつある中学生には家庭でのかかわりに限界があるためです。
教師と情報共有をし、必要なときに保険室を利用できるようにしておくと安心につながります。また、スクールカウンセラーや親の会、家庭外であればオンラインコミュニティの利用も有益です。
社会資源の利用も心強いサポートになるため、忘れないようにしてください。
まとめ
本記事では、中学生のパニック障害に使用する薬を、効果も交え解説しました。
パニック障害を持つ中学生のお子さんをサポートするには、親の理解と共感が回復のポイントです。家族の支えはお子さんにとって、とても心強いものになります。
パニック障害と思われる症状があった場合、できるだけ早く受診をするようにしてください。薬物療法をしながら、子どもの環境を整えてあげることでパニック発作は予防できます。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。
なお、周りにパニック障害について話せる人がいないと悩んでいる方は、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加する、不安パニック専門のオンラインサポートコミュニティ「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。
「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。
「いきなりコミュニティに入るのはちょっと気が引ける…」と不安な方は、自宅や外出先で行える、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画をご覧ください。
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