薬に頼らないパニック障害の克服法4選!日常からできることも紹介

この記事では日常からできることも交え、薬に頼らないパニック障害の克服法を解説します。

「パニック障害の薬に頼らない治療法ってあるのかな?」
「副作用も心配だし、できるだけ薬は飲みたくない…」

パニック障害に悩む方のなかには、薬を服用することに対する不安や恐怖を抱えている方もいますよね。薬による影響を考えると、誰しもが不安になってしまうものです。

一般的に、パニック障害の治療では薬物療法が優先して取り入れられます。薬を服用することでパニック発作をコントロールできるようになり、つらい症状を抑えることが可能です。

とはいえ、薬に頼らずパニック障害を克服したいという方もいますよね。

そこで、本記事ではパニック障害で薬に頼らない場合の対処法を紹介します。あわせて、パニック障害の改善のために日常生活からできることも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 薬に頼らない治療法のメリットやデメリットについて解説
  • 自然療法4選は、症状が改善したあとも継続できる
  • 独断で開始せず、専門家と相談のうえおこなうことが必要

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目次

パニック障害は薬に頼らなくても治る?

結論からいうと、パニック障害を薬に頼ることなく治すのは困難です。その理由は、症状が強い時期は、精神療法でなく薬物療法が優先されるためです。

一般的にパニック障害は、約半年〜1年程度で薬に頼らなくてもいい経過をたどります。したがって、薬物療法をおこないつつ、心理療法を取り入れる方法がおすすめです。

また、認知行動療法の実施や生活習慣の改善によってパニック発作の対処を学べた場合、減薬や辞めることができます。そのため、原則パニック障害の治療では薬物療法を行うことが賢明です。

とはいえ、パニック障害の治療において薬に頼りたくないという方もいますよね。そこでここからは、パニック障害の治療において薬に頼らないメリットとデメリットを紹介します。

メリットとデメリットを把握した上でどのように治療に向き合っていくべきかを考えてみましょう。

また、パニック障害で不安になる原因を詳しく知りたい人は、下の動画も参考にしてください。

薬に頼らないメリット 

パニック障害の治療において、薬に頼らない方法にはいくつもメリットがあります。表にしてまとめているので、ぜひ参考にしてください。

メリット理由
副作用の心配が少ないどんな薬にも眠気やだるさなどの副作用が存在するため
根治できる可能性がある薬で症状を抑えるだけでなく思考パターンや行動パターンを改善するため
自己効力感が向上する薬に頼らず自分で克服できた経験が自信につながる
長期的な健康維持になる薬の依存や耐性に不安を覚える必要がなくなるため
経済的な負担が減る薬の費用がかからないため
<パニック障害の薬に頼らない治療法のメリットと理由>

薬に頼らない方法は、 長期的に考えると自己治癒能力や自信を高めることにつながります。 経済的にも、身体的にも負担が少ないことは大きな魅力といえます。

薬に頼らない方法のデメリット

一方、薬に頼らない方法にはデメリットも存在します。こちらも表にしてまとめているので、参考にしてください。

デメリット理由
効果が出るまでに時間がかかる薬と比較すると効果が出るまでに個人差や時間がかかる
継続的な努力が必要発作を起こさない習慣を続ける必要があるため
悪化や再発のリスクがある発作が起こりやすくなり悪循環を起こすため
個人差がある薬のように誰にでも効果があるとは限らない
<パニック障害の薬に頼らない治療法のデメリットと理由>

治療に時間がかかり、場合によっては悪化してしまうことが薬に頼らないデメリットです。個人差があるため、万人に通用しないことも忘れてはいけません。

パニック障害の治療で、症状が強いときに重要な役割を果たすのが薬です。自己判断で薬を頼らないことは、危険な行為なのでやめましょう。

パニック障害で薬に頼らない場合の対処法4選 

ここからは、パニック障害で薬に頼らない場合の対処法4選を解説します。

  • 認知行動療法
  • 運動療法
  • マインドフルネス瞑想
  • 呼吸法

1.認知行動療法 

認知行動療法は、パニック障害の治療で薬に頼らない場合に有効な方法の1つです。考え方のクセを変え、認知の修正をすることが行動変容や発作の抑制につながります。

認知行動療法をおこなうことにより、不安に対して現実的な対処法が身につきます。たとえば予期不安(※1)を管理できたり、不安場面へ適応できたりすることは認知行動療法の効果です。

怯えず、徐々に刺激に慣れていくことが曝露療法(※2)につながります。独学での習得は難しいため、専門家のサポートを受けて取り組むことが必要です。

※1 予期不安とは
再びパニック発作が起こることを恐れ、その可能性を予期して感じる持続的な不安感です。意識的に発作が起こりやすい状況や場所を避ける原因になることで、日常生活に支障が起きるケースもあります。

※2 曝露療法とは
不安の原因になる刺激に段階的に触れることで、不安を消していく方法です。おもにパニック障害や不安症、強迫症に用いられます。

下の記事では、パニック障害の認知行動療法について解説しているので、あわせて参考にしてください。

パニック障害の認知行動療法とは?特徴や効果、治療の流れも紹介

2.運動療法

薬に頼らないパニック障害の治療法として、運動療法はおすすめです。なぜなら、軽い運動はセロトニンの分泌を促し、気分を高める効果があるためです。

運動療法とは、身体を動かすことで心身の健康を改善する治療法を指します。程よく体を動かせば、不安やストレスを軽減させることが可能です。

運動療法をおこなう際は激しい運動ではなく、息が軽く弾み、心地よさを覚える程度の運動にすることがポイントです。具体的にはヨガやジョギング、水泳などが挙げられます。

なお、下の記事ではパニック障害におすすめの運動や効果についても解説しています。

パニック障害に運動は効く?実際の効果やおすすめの方法も紹介

3.マインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想は、パニック障害における薬を使わない治療法のひとつです。呼吸や瞑想を通じ、発作を引き起こす思考のサイクルを中断することを指します。

慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室でも、マインドフルネス瞑想がパニック障害の不安症状に効果があったと報告しています。

パニック障害を持つ方は、未来の出来事や過去の出来事に意識が集中しやすいという特性を持っています。マインドフルネス瞑想では、現在に意識を向けることで苦しみを和らげることが可能です。

ポイントは、自分の感情や身体の感覚をありのままに受け入れることです。アプリやオンラインプログラムでも、マインドフルネス瞑想を習得する環境が整えられています。

なお、下の記事ではマインドフルネス瞑想の方法を解説しているので、あわせて参考にしてください。

→ パニック障害に効くマインドフルネス瞑想のやり方!不安解消の効果と体験談

4.呼吸法

パニック障害の薬を使わない対処法として、呼吸法は身につけておくべきことのひとつです。なぜなら、パニック発作を起こしたときには換気が亢進され、呼吸が苦しくなるためです。

発作を起こしたとき、呼吸法が即効性を発揮します。具体的な呼吸法については、下の表を参考にしてください。

呼吸法方法
腹式呼吸お腹を膨らませつつゆっくり鼻から息を吸うお腹をへこませながらゆっくり口から息を吐く
4-7-8呼吸法4秒かけて鼻から息をゆっくり吸い込む7秒間息を止める8秒かけて口からゆっくり息を吐き出す
<パニック障害に効果的な呼吸法>

呼吸法は副交感神経を刺激し、リラックス効果を高める自然療法のため、ぜひ試してみましょう。

パニック障害の改善法をより詳しく知りたい人は次の動画を参考にしてください。

パニック障害の改善のために日常生活からできること

ここからは、パニック障害の改善のために日常生活からできることを、6つにまとめて紹介します。

  • 朝型の暮らしを意識する
  • 食事療法に取り組む
  • 十分な睡眠を取る
  • 運動療法を取り入れる
  • ストレスを溜めない
  • 没頭できる趣味・作業を持つ

朝型の暮らしを意識する

パニック障害の改善のために、朝型の暮らしを意識することは大切なポイントです。朝の日光は体内時計を整え、脳内のセロトニンを増やしリフレッシュにつなげる効果を持っています。

無理なく朝型の暮らしにシフトするためには、夜更かしをせず、規則的な時間に寝起きすることが大切です。具体的には休みの前の夜更かしや深酒を控え、いつもどおりの起床や就寝を心がけると良いでしょう。

早めに寝て、起きることで朝食も食べやすくなります。朝食を食べることはパニック障害だけでなく、生活習慣病の予防にもつながります。 

健康的で薬に頼らない生活を獲得するためには、日常生活の改善が必要です。

食事療法に取り組む 

パニック障害を持つ方が日常生活から取り入れたいこととして、食事療法が挙げられます。食事療法がおすすめな理由は、栄養不足や過食は栄養バランスを崩し、発作を起こしやすくするためです。

具体的には食事を抜かず、新鮮な野菜や果物のビタミン、マグネシウムを取り入れるようにすると良いでしょう。サプリメントの使用もおすすめです。

水分摂取は意識的におこない、アルコールやカフェイン、加工食品はできるだけ避けるようにすることが賢明です。パニック障害の改善を図るためには、栄養バランスを整えることを意識しましょう。

なお、下の記事ではパニック障害にカフェインがよくない理由を解説しているので、あわせて参考にしてください。

→ パニック障害にカフェインが良くない理由!摂取量の目安も紹介

十分な睡眠をとる

パニック障害を再発させないためには、十分な睡眠時間が必要です。睡眠中に作られる成長ホルモンにはストレスを抑える効果があります。

睡眠が不足していると、何でもないことにイライラしたり、集中しにくくなったりします。睡眠不足は、パニック発作の十分なトリガーになるため注意が必要です。

  • 就寝時間を決める
  • スマートフォンやゲームを睡眠前に使用しない
  • 昼寝は30分程度に留める

上記を心がけると、途中で目が覚めたり眠れなかったりする悩みの解消にも役立ちます。

なお、下の記事ではパニック障害の睡眠ガイドを解説しているため、あわせて参考にしてください。

→ パニック障害の睡眠ガイド!寝不足の原因や安眠のコツも紹介

運動療法を取り入れる

ウォーキングや軽いヨガなどの運動は、パニック障害の再発予防に効果的です。なぜなら、程よい運動は、心身をリフレッシュする効果があるためです。

ただし、過剰な運動は発作の引き金になる可能性があります。したがって、具体的には息切れを起こさず、心地よく感じる程度の疲労感がおすすめです。

ヨガやジョギング、水泳なども激しい運動には当たらず取り組みやすい運動です。運動習慣が身につくと、パニック障害だけでなく生活習慣病の予防にも効果をもたらします。

ストレスを溜めない

日常的にストレスを溜めないことが、パニック障害の改善に必要なポイントです。なぜなら、ストレスが蓄積すると発作のトリガーとなる可能性があるためです。

ストレスを感じやすい理由は人それぞれですが、一般的な例を下に挙げています。

理由内容
仕事のストレス仕事量が多い人間関係のトラブルキャリアの不安ワークライフバランスの崩壊
健康に対するストレス体の不調持病の経過
経済的なストレス住宅ローンや教育費など将来に対する不安
子育てのストレス子育ての大変さ子どもの将来に関する不安
<ストレスの理由と内容>

ストレスを溜めないためには、時間管理や人とのつながり、趣味をもつことが重要です。

没頭できる趣味・作業を持つ

症状にばかり目を向けず、没頭できる趣味・作業を持つことがパニック障害の症状緩和につながります。なぜなら、生活習慣の改善につながり、行動療法となるためです。

趣味がなくても、日常のなかで取り組めることに没頭するのもおすすめです。集中して掃除をしたり、ひたすら映画を観たりするのも心の平穏の手助けになるでしょう。

「5分長く集中できた」「今日は落ち込まなかった」など、小さな自信が症状緩和につながります。

男女別に紹介!すぐ実践できる簡単リフレッシュ法

薬に頼らずパニック障害と向き合っていくには、リフレッシュ法を知ることが大切です。すぐ実践できるリフレッシュ法は、パニック障害の症状緩和につながります。

一般的に脳の構造上、性別によってリフレッシュしやすい活動には違いがあります。

男性は、体を動かすアクティビティや自然に触れるアウトドア活動がおすすめです。女性は、人とのコミュニケーションを通しストレスを解消することが効果的です。

男女別のリフレッシュ法を表にまとめたので、ぜひ参考にしてください。

男性女性
運動(ジョギング、筋トレ)友人との交流
スポーツ観戦アロマテラピー
ゲームエステ
DIYヨガ
アウトドア活動(ドライブ・釣りなど)日記を書く
熱めのシャワー・サウナ親しい人との会話
<簡単なリフレッシュ法>

体を動かす方法や、一人で静かに取り組む方法もあります。表を参考にして、自分にあった方法を探してみてください。

パニック障害の再発予防のために忘れてはいけないこと

ここでは、パニック障害の再発予防のために忘れてはいけないことを、3つにまとめて解説します。

  • 一人で抱え込まない
  • 定期通院を続ける
  • 薬は毒ではない

一人で抱え込まない

パニック障害の再発予防には、病気の悩みを一人で抱え込まないことがポイントです。パニック障害で困っていることを周囲に隠してしまうと、さまざまな問題が起こります。

たとえば、発作を恐れて外出の範囲が狭まったり、適切な治療を受けるチャンスを逃してしまうなどです。パニック障害は悪循環を起こし、孤立感をさらに強めます。

家族や友人などの親しい人へ自分の気持ちを正直に伝え、理解を求めることが大切です。患者会やオンラインコミュニティなど、同じ悩みを持つ仲間と集まるのも効果があります。

定期通院を続ける

パニック障害の再発を防ぐために、定期通院を続けることも大切です。なぜなら、症状の変化があった際に迅速に対応し、パニック障害の経過をチェックしてもらうためです。

突然薬を失うと、身体は離脱症状を起こします。めまい、不安、抑うつ症状などが離脱症状です。ほかにも発作の回数が増え、日常生活に支障を起こす可能性があります。

自己断薬はリスクがあるため、定期的に専門家のチェックを受けましょう。

薬は毒ではない

パニック障害の再発予防に大切なことは、薬の適切な使用です。薬に頼らないと決めた強い意思が、かえって悪影響になる場合があります。

パニック障害の治療の基本方針は、薬物治療と行動療法です。症状が辛いときや発作が続くときなどは、薬を使用した方が手早く安心につながります。

パニック障害の治療中は、勝手に断薬してはいけません。専門家に相談して、正しいペースで減薬していきましょう。

まとめ

この記事では、パニック障害の薬に頼らない対処法について解説しました。パニック障害は、さまざまな自然療法や生活習慣の改善で、薬に頼らずともよりよい状態を目指すことができます。

しかし、あくまで補助的であり、必ず医師や専門家の指導のもとおこなうことが大切です。パニック障害とつきあうための生活習慣は、一時的にせず継続が必要です。内容を習慣化できるように意識していきましょう。

本記事があなたのお役に立てることを願っております。

なお、周りにパニック障害について話せる人がいないと悩んでいる方は、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加する、不安パニック専門のオンラインサポートコミュニティ「nicot+(にこっとプラス)」にご参加ください。

「にこっとプラス」では、次のように参加者同士が症状への悩みや対処法といった情報を気軽に交換することができます。

なお、不安・パニック障害に悩む7万人の方が参加するオンラインコミュニティ「にこっとプラス」では、薬に頼らず「食事」と「栄養」でパニック障害を克服する改善動画を無料で配布しています。

実際に動画を視聴した91%の方が症状の軽減を実感。動画の内容は、自宅や外出先でも手軽に取り組めます。

パニック障害を克服する効果的な改善方法を詳しく知りたい方は、ぜひ一度お試しください。

\ 7万人以上が視聴 /

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