この記事では性格・行動別に、パニック障害になりやすい人の特徴を解説します。
- パニック障害になりやすい人の共通点は性格や行動にある
- パニック障害になりやすい人はストレスの多い生活をしている
- 血液型とパニック障害の関係は科学的には証明されていない
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パニック障害になりやすい人には共通点がある

性格や物の考え方・行動など、パニック障害になりやすい人にはいくつかの共通点があります。
これまで、パニック障害の発症は脳機能の異常や遺伝的要素が主な原因と考えられてきました。しかし、近年の研究では個人の性格や行動が、パニック障害の発症に大きく影響していると報告されています。
発症には遺伝や環境、ストレスの感じ方などさまざまな要因が複雑に絡み合います。そのため、特定の条件をもつ人が必ず発症するわけではありません。
結論として、パニック障害になりやすい人には不安やストレスを強める要因や、ストレスの多い生活環境があることが指摘されています。
パニック障害になりやすい人の共通点を理解しておくことで、発作や症状の悪化を防ぐことにつながるでしょう。
なお、パニック障害の発症原因を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

【性格編】パニック障害になりやすい人の特徴

ここからは性格面におけるパニック障害になりやすい人の特徴を、6つにまとめて解説します。
完璧主義
完璧主義な性格の人は、パニック障害になりやすいといえます。完璧主義によって蓄積された不安やストレスが、パニック障害の不安や恐怖を悪化させるためです。
完璧主義な人は失敗や不完全な状態を極度に怖がり、不安やストレスを抱えやすい傾向にあります。「白か黒か」や「~すべきである」という極端で几帳面な考え方が、無意識のうちに心を追い詰めます。
症状を助長しやすい「完璧主義」な思考は、パニック障害になりやすいのです。
HSP気質
HSP気質がある人も、パニック障害になりやすい特徴があります。
HSP(Highly Sensitive Person – ハイリー・センシティブ・パーソン/繊細さん)とは人より感受性が豊かで、深い思考や洞察力を持つ人を指す言葉です。
HSP気質があると、ストレスや疲労を感じやすくなるため、パニック障害になりやすいといえます。
<HSPがパニック障害と関連する理由>
理由 | 具体例 |
---|---|
物事を深く考える | 常に何かを考え深く洞察するため脳がストレスを感じやすい |
過剰に刺激を受ける | 人混みや大音量で疲労してしまう小さなことに傷つき、忘れることが出来ない |
共感しやすい | 人の心に感情移入したり強い感銘を受けたりしやすい |
些細なことに気づく | 小さな光や音、カフェインなどに敏感でストレスを感じやすい |
何気ない日常でも刺激を強く感じるHSPは、パニック障害になりやすい性質をもっているといえるでしょう。
心配性
心配性な人は、パニック障害になりやすいです。心配性は性格や気質に由来する特徴ですが、生活に支障をきたすほどの強い心配性は病の可能性があります。
パニック障害は不安障害という病の1つです。パニック障害になりやすい人には、不安や恐怖心を人より強く感じる傾向があります。
ほかにも不安障害には以下の種類があり、検査や診断なしでの判断は困難です。
- 特定の行為をやらなければ不安になる強迫性障害
- さまざまな出来事が気になり極度な不安を抱く全般性不安障害
- 人からの注目や羞恥を抱くことに不安を感じる社会不安障害
「不安なのは心配性な性格だから」と軽視せず、生活に支障をきたしていないか、振り返ってみてください。
自己主張が苦手
パニック障害になりやすい人は、自己主張が苦手です。他人のために抑圧した思考や不安、緊張などがパニック発作のトリガーになるためです。
自分の意見に自信が持てず、他人を優先して意見を閉じ込めてしまうと、感情の抑圧や否定につながります。否定された感情は自己肯定感を下げ、ストレスや不安につながります。
パニック障害は、自己主張が苦手な人がなりやすいといえるでしょう。
物事への捉え方が悲観的
物事の捉え方が批判的な人も、パニック障害になりやすいです。悲観的な考えが不安やストレスを増幅させてしまうためです。また、心身の小さな変化にも気づきやすいため、パニック発作を誘発しやすくなります。
発作を経験したことがある場合、「また起きるかも」と不安が強まるのは、パニック障害の「予期不安」です。実際にパニック発作が起きると「やっぱり悪いことが起きた」と感じ、さらに悲観的な考えが強まるでしょう。
ネガティブな面にばかり気が向く人は、不安を強めパニック障害になりやすいといえます。
一人で悩みを抱えがち
一人で悩みを抱えがちな人は、パニック障害になりやすいです。悩みを発散できず、答えが見つからないと思考のループにはまり、不安を強めてしまうためです。
たとえば真っ暗なトンネルの中を歩いている際に、灯りが見えないとどんどん不安になるでしょう。暗闇の中でも、灯りや誰かの寄り添いがあれば不安にならずに済みます。
不安や恐怖を感じやすい人は、一人で悩みを抱え込まないことが大切です。
【行動編】パニック障害になりやすい人の特徴

ここからは、行動面におけるパニック障害になりやすい人の特徴を、7つにまとめて解説します。
ストレス過多な環境に身を置いている
ストレス過多な環境に身を置いていると、自律神経のバランスが崩れパニック障害になりやすいです。
交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、心拍数の乱れや動悸、息苦しさなどを引き起こすためです。また、ストレスは睡眠不足の原因にもなり、睡眠のリズムが崩れるとさらに悪影響をきたします。
ストレスの原因で多いとされるのが、人間関係や仕事、家庭の事情です。とくに30~40代の女性は、仕事の責任や、介護や育児など家庭環境の変化に悩まされたりするでしょう。
ストレス過多な環境は不安を増幅するため、パニック障害になりやすいのです。
忙しく休む時間がない
パニック障害は、忙しく休む時間がない人に起こりやすい病気です。肉体疲労やストレスが蓄積し、常に心身が休まらず追い詰められてしまうためです。
疲労した状態で多くのタスクを処理すると、優先順位がつけられなくなったりミスをしたりします。とくに仕事や家事、育児に忙しい30~40代の女性は、起床から就寝まで多くのタスクを抱えています。
忙しく休む時間がない人は、パニック障害を発症しやすいといえるでしょう。
なお、仕事中のパニック障害への対処法を詳しく知りたい方は、下の記事を参考にしてください。

十分な睡眠が取れていない
十分な睡眠が取れていない場合、パニック障害になりやすいです。睡眠不足は疲労を強め、精神状態を悪化させるためです。
とくに心理士の小松智賀氏は、パニック障害の人の睡眠時間が6時間を下回ると、不安や抑うつ状態が高くなると報告しています。途中で目が覚めてしまう、なかなか眠れないなども睡眠障害によくある症状です。
睡眠不足がある人は、パニック障害になりやすいといえます。
なお、パニック障害の人の睡眠については下の記事で詳しく説明しているため、参考にしてください。

毎日お酒を飲みすぎている
パニック障害になりやすい人の特徴の1つが、毎日お酒を飲みすぎていることです。お酒の飲みすぎは、焦燥感や不安などの精神症状を引き起こす可能性があります。
そのほかにも、お酒の飲みすぎは生活習慣病やアルコール依存症のリスクを高めるでしょう。
依存症対策全国センターが、お酒は一時的に気持ちが晴れるものの、反動で抑うつや不安を感じると報告しています。休肝日を設けて摂取量を守り、飲み過ぎないようにするとパニック障害を予防できます。
具体的な摂取量やお酒とのつきあい方は下の記事で紹介しているため、参考にしてください。

過度にカフェインを摂取している
過度にカフェインを摂取していると、パニック障害になりやすいです。カフェインは交感神経を刺激し、興奮や動悸、心拍数の上昇を引き起こすためです。
WHOをはじめ、さまざまな機関から推奨カフェイン量が報告されています。日本では明確な基準は示されていませんが、内閣府食品安全委員会や農林水産省が、カフェイン摂取量の目安を下のように発信しています。
- 健康な成人は1日あたり400mg(コーヒーマグカップ3杯)
- 妊婦は1日あたり300mg(コーヒーマグカップ2杯分)
カフェインに対する反応は人それぞれです。しかし、過度なカフェイン摂取は控えたほうが賢明でしょう。
下の記事ではパニック障害とカフェインの関係を解説しているため参考にしてください。

運動する習慣がない
運動する習慣がないことも、パニック障害になりやすい人の特徴です。ネガティブな感情が解消できず、心身のリフレッシュが得られないためです。
厚生労働省によると、運動には次の作用があるとされています。
- ネガティブな気分を発散させる
- こころと体のリラックスさせる
- 睡眠リズムを整える
有酸素運動である軽いランニングやサイクリング、ダンスなどがおすすめです。1日20分を目安に、汗ばむくらいの運動がパニック障害の予防につながります。
運動習慣がないとパニック障害になりやすいため、注意が必要です。
下の記事では、パニック障害と運動の関係を解説しているため参考にしてください。

悩みを話せる相手がいない
パニック障害になりやすい人は、悩みを話せる相手がいない特徴があります。「誰も自分のことを理解できない」という孤独感が、不安を強めてしまうためです。
パニック発作を経験した場合、発作の苦しさはトラウマに該当します。誰にも話せない発作の記憶は、不安を強める材料にもなるのです。
家族や友人、オンラインの相手でもかまいません。パニック障害にならないためには、悩みや考えを話せる相手を見つけることが重要です。
パニック障害や不安障害のコミュニティnicot+では、気軽に情報交換ができます。
血液型とパニック障害のなりやすさは関係ある?
血液型とパニック障害の関連性について、科学的な根拠は存在しません。心理学的な研究がいくつもおこなわれてきましたが、「科学的な裏づけに乏しい」という見解が多いためです。
精神科専門薬剤師の小西喜昭氏は、パニック障害のなりやすさは血液型ではなく、以下の点が関係すると報告しています。
- 発症年齢
- 神経症の有無
- 内向的な性格
- ストレス過多な生活 など
パニック障害の克服を考える場合、血液型との関係ではなく、考え方や生活習慣を検討するほうが賢明です。
パニック障害かを判断する方法
パニック障害を判断する方法は、専門家による検査や診断です。パニック障害と似ている精神疾患もあるため、発作の頻度や内容、ほかの疾患との関係を確認することが重要です。
パニック障害かを判断する方法の1つに、アメリカの精神医学会が発行しているDSM-5というマニュアルがあります。医師や心理学者が一貫した診断を行うためにDSM-5では、下のような基準によってパニック症を診断しています。
- パニック発作が繰り返し生じる
- パニック発作によって1カ月以上発作に対する持続的な不安がある
- パニック発作に関連する行動を回避したり変更したりする
- 発作の原因が薬物や病気によるものではない
- 発作の原因がほかの精神疾患では説明できない
パニック障害は不安や発作により行動に制限が生じ、日常生活に支障をきたします。早期治療が重要であるため、違和感に気づいたらできるだけ早く専門機関へ相談しましょう。
パニック障害の前兆について、下の記事で詳しくまとめているため参考にしてください。

まとめ
本記事では、パニック障害になりやすい人の共通点、とくに性格や行動面を解説しました。パニック障害になりやすい人は真面目で、さまざまなストレスを抱え込む傾向があります。
共通点を知り、該当しないように行動すれば症状が重くなることはないはずです。独学で判断するのではなく、パニック障害に詳しい専門機関を頼ることが大切です。
少しでも経過や症状に不安を感じた場合は、できるだけ早く受診しましょう。