この記事では具体例や体験談も交え、不安障害で入院が必要になる症状のレベルを解説します。
- 不安障害で入院が必要なレベルは日常生活が送れないほどの状態
- 毎日複数回の発作が出たり幻覚や妄想があったりすると入院が必要
- 精神科病院・病棟での入院や短期入院などの選択肢がある
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不安障害で入院が必要な症状のレベルはどのくらい?
日常生活が送れないほど不安障害の症状が深刻な場合は、入院が必要だといえます。
たとえば、不安障害の方が強い不安感や恐怖心を感じると、食事や入浴、1人での外出などができなくなります。日常生活が過ごせないほどの状況は、不安障害の症状が悪化しているサインであり、専門的な治療環境での対応が必要です。
実のところ、不安障害の治療で入院する方は総患者の0.07%と、それほど多くありません。
不安障害の多くは、外来の治療で症状を緩和させられます。症状が重く専門的な環境での治療が必要と判断された場合には、入院治療が必要な選択肢となるのです。
不安障害の症状が気になるときは、まず精神科や心療内科の医師に相談しましょう。不安障害の原因を詳しく知りたい方は下の記事を参考にしてください。

不安障害で入院が必要になる5つのケース
ここからは不安障害で入院が必要になるケースを、5つにまとめて紹介します。
ケース1:毎日複数回の発作が出る
毎日複数回の発作が出るときは、入院治療が必要になるケースの1つです。
たとえば、パニック発作では動悸や息苦しさ、めまいなど身体的な症状を伴う強い不安感に襲われます。発作が頻繁に起こると、また発作が起きるのではないかという「予期不安」が強まり、外出を避けるようになるのです。
入院治療では、不安障害の方が複数回の発作を起こしても医師や看護師から迅速に対応されます。医師や看護師などの専門スタッフが24時間体制でサポートするため、安心して治療を受けられます。
ケース2:幻覚や妄想が出てくる
幻覚や妄想が出てくるときは、入院が必要になります。
強い不安や緊張が高まると、現実感が薄れる解離症状やパニック状態に陥ることもあります。幻覚や妄想は自分でコントロールするのが難しいため、専門的な治療が不可欠です。
自分が何をしているのかわからなくなったり、現実との区別がつかなくなったりするような状態は、ご自身にとっても周囲の方にとっても大きな負担となります。本人の安全を確保するためにも入院が必要です。
入院環境では24時間体制で患者さんの状態を見守り、適切な薬物療法や精神療法を通じて、幻覚や妄想、解離症状などを緩和させます。
ケース3:うつ病を併発している
うつ病を併発していることは、不安障害で入院が必要なサインです。
強い不安感が続くと、気分の落ち込みや意欲の低下などのうつ症状が現れることがあります。何もする気力が出ない、感情がまったく動かないといった状態が続き、日常生活に支障をきたすときは、入院治療の必要性が高まります。
とくに注意が必要なのは、「死にたい」と考える気持ちが強くなったときです。頻繁に「死にたい」と思ったり、具体的な計画を立てたりする状況は、命の危険に関わります。
このような状況では緊急性が高いため、すぐに医師に相談するか、最寄りの精神科救急に連絡をしましょう。入院環境では、安全な環境のもとで薬物療法や心理療法を通じて気分を安定させ、希望を取り戻していくサポートを行います。
ケース4:薬の副作用が強く外来治療が困難
薬の副作用が強く、外来で治療するのが難しいときも入院が必要なケースです。
薬を服用すると、吐き気や眠気、めまいなどさまざまな副作用が現れる可能性があります。副作用が日常生活に支障をきたすほど強いとき、副作用のために必要な量の薬を使用できないときは、入院による治療が必要となるのです。
たとえば、不安感に加えて不眠や食欲不振などが重なっていると、それぞれの症状に対応する薬を組み合わせることがあります。しかし、薬の組み合わせによっては副作用が出たり、効果が十分に得られなかったりするケースがあるでしょう。
入院すれば、医師が24時間体制で患者さんの状態を観察します。薬の副作用に迅速に対応しながら、薬の種類や量を調整していくことが可能です。
薬の副作用に困ったときは、我慢せずに医師に相談してください。
パニック発作といった不安障害における薬の副作用をより詳しく知りたい人は下の記事を参考にしてください。

ケース5:今の生活環境が回復を妨げている
今の生活環境が回復を妨げているときは、不安障害で入院が必要なケースです。
不安障害の回復には、安心できる療養環境が不可欠です。しかし、家庭や職場など現在の生活環境が過度なストレスの原因となっていたり、症状の改善を妨げる要因となっていたりすることがあります。
たとえば、家族の理解や協力が得られにくい、人間関係のトラブルを抱えているなど、さまざまな状況が考えられます。
一時的にでもその環境から離れ、治療に専念できる場所を確保しましょう。入院は、ストレスの多い環境から物理的に距離を置く役割も果たします。不安障害の方は落ち着いた環境で十分な休息をとり、治療プログラムに参加することで心身の回復につなげます。
不安障害の治療に必要な入院期間
なかにはどのくらいの期間入院するのか、イメージが湧かない方もいますよね。
そこでここからは不安障害の治療に必要な入院期間を、3つの種類にまとめて紹介します。
精神科病院・病棟での入院
精神科病院・病棟への入院は、症状が不安定で集中的な治療が必要と判断されたときに行われます。
たとえば、次のような方が対象となります。
- 頻繁なパニック発作で日常生活が難しい
- 強い気分の落ち込みや絶望感がある
- 幻覚や妄想などの症状が見られる
入院期間は、数週間~数ヶ月単位になることが一般的です。症状を集中的に治療し、状態の安定化を図ることを目的とします。患者さん一人ひとりの状態に合わせて治療計画が立てられ、退院に向けた準備を進めていくのです。
入院期間は、症状の改善度合いや退院後の生活環境の調整状況などによって変動します。焦らず、医師とよく相談しながら治療に取り組みましょう。
短期入院(数日〜数週間)
短期入院は、数日~数週間程度で行われる入院の選択肢です。
おもな目的は、集中的な検査や診断、薬物療法の調整などが挙げられます。たとえば、外来治療だけでは症状のコントロールが難しいときや、副作用の確認をしながら慎重に薬物調整を進めたいときなどに活用されるのです。
また、家庭環境などから一時的に離れて、心身の休息を取り、治療に専念したいというニーズに応える側面もあります。退院後の生活を見据え、スムーズな社会復帰を目指すためのステップとしても役立つのです。
デイケア・ナイトケア
デイケア・ナイトケアは入院ではありませんが、回復に向けたリハビリテーションとして利用される通所型の支援サービスです。
デイケアは日中に、ナイトケアは夜間に病院やクリニックなどの施設に通い、さまざまなプログラムに参加します。プログラムの内容は施設によって異なりますが、具体的には次のものがあります。
- スポーツ
- 創作活動(絵画、工芸など)
- 料理
- 音楽活動(合唱、楽器演奏)
- ゲーム
プログラムを通じて、不安障害の方は生活リズムの改善やコミュニケーション能力の向上などを目指します。同じような悩みを持つ仲間と交流する機会が得られるのも、デイケア・ナイトケアの特徴です。
デイケアやナイトケアは「入院するほどではないけれど、自宅での療養だけでは不安がある」という方に適しています。利用期間は個々の目標や状態によって異なるため、医師や専門スタッフと相談しながら自分に合うペースで利用しましょう。
まとめ:不安障害で入院するか医師と相談しながら決めよう
不安障害の症状は多岐にわたり、重さも人それぞれです。入院治療は日常生活が難しいとき、専門的な環境での集中的なケアが必要と判断されたときの選択肢となります。
大切なのは、ご自身の状態を正確に把握し専門医とよく相談することです。まずは精神科や心療内科の医師に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
医師は、症状の程度や生活への支障などを総合的に考慮して、最適な治療方針を提案してくれます。入院が必要と判断された場合でも、目的や期間、治療内容について十分に説明を受け治療に進むことが、回復への第一歩となります。
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